関東テキヤ一家 喧嘩火祭り
劇場公開日:1971年2月13日
解説
岐阜の裸祭りと秩父の夜祭りを背景に描く「関東テキヤ一家」シリーズ第四作。脚本は「札つき博徒」の志村正浩。監督は脚本にも参加しているシリーズ第三作「関東テキヤ一家 天王寺の決斗」の鈴木則文。撮影は「(秘)女子大寮」のわし尾元也がそれぞれ担当。
1971年製作/86分/日本
配給:東映
劇場公開日:1971年2月13日
ストーリー
岐阜の裸祭りの高市にやって来た国分と五郎は、途中東京の不良グループ雀孔団の一行と知り合うが、刑事に追われている彼らは、どこへともなく姿を消してしまった。矢崎一家にわらじをぬいだ国分と五郎は一家が、裏で手を廻す秩父の槌田一家と岐阜の大薮興行のために、次の高市の開かれる秩父の梅ケ崎一家にネタを輸送することができないでいることを知ると、そのネタの送りを引き受けるのだった。秩父の夜祭りの高市を仕切る梅ヶ崎一家は、先代亡きあと娘の静枝が帳元代行として一家を守っていたが、新興の槌田一家がそれを乗っ取ろうと狙っていた。一方秩父へのネタ輸送を引き受けた国分と五郎は、途中、大薮一家にやとわれた雀孔団にネタを奪われてしまった。梅ヶ崎一家についた国分は、この一件に詫びを入れるとともに、ネタを取り戻そうと計り、同じくネタの行方を追っている槌田一家の用心棒の卓とすさまじい争奪戦の末、ネタは国分の手に戻った。もちろん、槌田はこのことを黙って見逃すはずはなかった。ある日、静枝は槌田一家の罠とも知らず、双方が庭場への出入りをやめることを条件に、夜祭りの全権を露天商たちにと、一家の金看板を下すのだった。槌田は、ここで一気に卑劣な手段で攻撃を加えて来た。梅ヶ崎一家の若衆健一、彼の恋人則子をしうちにかけるなど、その目に余る悪事は、夜祭りの日静枝までも手にかけてしまった。狂奔する山車を煽り立てる花火。夜祭りは今や最高潮に達していた。熱狂する群集の中を黙々と槌田一家に向って歩く国分の姿があった。