からみ合い

劇場公開日:1962年2月17日

解説

南条範夫の同名推理小説の映画化。「人間の条件 完結篇」のコンビ、稲垣公一と小林正樹がそれぞれ脚色、監督を担当、撮影は「背徳のメス」の川又昂。

1962年製作/107分/日本
原題または英題:The Inheritance
配給:松竹
劇場公開日:1962年2月17日

あらすじ

東都精密工業社長河原専造は癌を患い切開手術を行った。その結果、後三カ月しか生きられないことを知った専造は、三億に及ぶ私有財産を、以前に関係あった女達の子供に分割することにした。妻里枝、秘書課長藤井、秘書やす子、顧問弁護士吉田と、その部下の古川が専造の前に呼び集められた。妻里枝に三分の一、残りの三分の二が行方不明の子供三人に渡されることになった。捜索期限は一カ月、呆然とする人びとにすぐ役割がふり当てられた。藤井には川越にいる七つの子が、弁護士吉田にはある温泉街に流れて行った二十になる女の子、やす子は成宗圭吾という役人に再婚していった男の子を探すのだ。--ある温泉街のヌード・スタジオで古川は、専造の落し子の一人神尾マリを見出した。古川はみるからに荒んだ生活のしみこんだマリを、札びらを切って関係を結び、ある契約をマリと結んだ。川越へ行った藤井は、産婆のさよからその子がすでに死んでいることをつきとめある子供を連れて来た。やす子が探し出した定夫は、養父母にとっては手におえない青年だった。二十歳の青春を怠惰と無為に過す与太青年となっていた。--皆がそれぞれ子供を連れて河原邸に帰って来た。やす子は暴風雨の晩、河原に挑まれて体の関係を持った。それ以来、幾たびか体の関係がもたれた。やす子には、安ホテルで逢う体だけの関係の男があった。その男はやす子に子供ができたと知って身を退いた。やす子はその子供を専造の子供にしたてようと考えた。それには、専造とずっと関係を続けてゆくのだ。やす子は専造に子供ができたことを打明けた。死期の迫っている専造は狂喜した。三分の一は無条件に生れる子供のためとしてくれた。愈々財産相続の日がやって来た。その日--藤井の連れて来たゆき子。このゆき子は里枝と藤井が七年前に生んだ子供であると吉田弁護士が発表した。里枝は財産詐称の罪で三分の一を外された。そして真弓のツラの皮を脱いだのは警察だった。マリの上京直前姉が死んだ。自殺だったが実際は殺されたのだ。姉の名前は真弓。死亡届の名前が偽造されたのだ。財産の相続者は誰もなくなったわけである。やす子の生れ来る子供を除いては。やがて専造は死んだ。財産はやす子の子供へ全部渡されることになった。

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映画レビュー

未評価 意外と引き込まれるじゃないか

2026年5月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

仲代達矢・小林正樹特集

 余命僅かな富豪の遺産を狙う人々の野望渦巻く物語。冒頭に勝者を明かして始まる倒叙的展開だが、「どうしてその結末になって行くんだろう」と観る者を揺さぶる語り口が見事。腹に一物持つ秘書役の岸恵子さんの黒い色気も堪能。また、「えっ? あれが渡辺美佐子さん? 芳村真理さん?」という昭和のジイサン世代の楽しみもあり。ジャズを基調とした武満徹の音楽は今観てもカッコよかったな。

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La Strada

3.0 これは地味ながら良作

2019年12月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

岸恵子がオシャレに登場するOPからは想像できなかった相続を巡るサスペンスドラマ。

不穏なムードと流れるジャズが実にクール。要所で入る岸恵子のモノローグが良い。部下役で正体不明感の仲代達矢もイイ。

登場人物が全員腹にイチモツあるヤツ。これは良く出来たプロット。六法全書出してきてカチッと決める見事なラスト。そして彼女の顔!
知名度高くないけどしっかりした作りの良作でした。

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散歩男