女を忘れろ
劇場公開日:1959年1月28日
解説
小説新潮所載の藤原審爾の原作によるアクションドラマ。「完全な遊戯」の舛田利雄が監督し、「星は何でも知っている」の姫田真佐久が撮影した。
1959年製作/97分/日本
配給:日活
劇場公開日:1959年1月28日
ストーリー
田所修は京浜国道を走る車の中で、二人の女に与えた恋の傷痕を思い出していた。--修は学生ボクサーからプロに転向したが、関口選手を失明させて、キャバレーのドラマーになり彼を養った。バー勤めの年上の女・雪枝と同棲した。修は偶然、女子大生尚子と知り合ったが、彼女は士建屋の大沢にアパートを建築させていた。百万円の資金不足を知って修は尚子に金策の手段を与えた。それで、彼女は古径の絵を売り、大沢に届けた。修は関口に開眼手術をさせた。結果は良かった。建築はあいかわらず進んでいなかった。そのことで訪ねてきた尚子は雪枝を修の姉と思い違えたのだ。雪枝は尚子こそ修に似つかわしいと思い始めた。修はアパート建築に乗りだしたので、ドラマーの職を追われた。彼は尚子を愛し始め、雪枝との生活に疑問を持つようになった。大沢は建築の代償に尚子の身体を狙っていた。それを知った修は大沢の事務所に乗りこんだ。傷だらけにされ、修は政界の黒幕・吉野に助けを求めた。代償に、秘密の大事業を手伝うと約束した。吉野は大沢の脱税や契約不履行をせめ、彼を苦しめた。工事は再び始められた。何も知らぬ尚子は修に感謝した。修は吉野から今日かぎりの日本だと思えと言われた。外地で働いてもらうというのだ。修は雪枝と最後の夜を過した。彼女を本当に愛していることを悟ったからだ。が、翌朝、雪枝は姿を消した。尚子を愛しなさいという手紙を残して、身を引いたのだ。修は吉野のもとへ行き、バンコックで、外国の諜報機関の仕事をしろと命ぜられた。修は吉野と羽田へ向ったのだ。--修の心はウツロだった。雪枝も彼の心がわからなかった。途中で、彼は車を止めてもらい、尚子に電話した。今日、完成パーティがあるの。わたし、お待ちしてます。尚子の声をそのまま、修はまた車へ戻った。女を忘れろ。粉雪の散る中を、車は一路、羽田へ向った。
スタッフ・キャスト
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田所修小林旭
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三木尚子浅丘ルリ子
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雪枝南田洋子
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吉野金子信雄
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大沢安部徹
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関口牧真介
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三木明子高野由美
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吉野の乾分一木島一郎
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吉野の乾分二瀬山孝司
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吉野の乾分三衣笠一夫
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マクレーンJ・J・グリーン
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バンドマネージャー原口柳瀬志郎
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楽団員一須藤孝
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楽団員一本目雅昭
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楽団員三小柴隆
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女歌手エミー瀬尾
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大沢の部下一黒田剛
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大沢の部下二八代康二
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大沢の部下三水木京一
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大沢の部下四高田保
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アパートの管理人福田トヨ
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周旋屋河上信夫
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若い娘一角田真喜子
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若い娘二久木登紀子
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ボーイ一林茂朗
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ボーイ二朝広亮
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愚連隊一川辺健三
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愚連隊二柴田新
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愚連隊三川村昌之
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レフェリー阿部幸四郎
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医者神山勝
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看護婦渡のり子
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女子学生一森島貴美子
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女子学生二葵真木子
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美術商小泉郁之助
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アパートの子供藤田安男
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吉川弘松三郎
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婆や田中筆子