踊る大捜査線 THE MOVIEのレビュー・感想・評価
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踊るシリーズの全てはここから始まった❗️
踊るシリーズ旋風を巻き起こし日本映画歴代興行収入、当時2位という記録を出したシリーズ第1弾!
今年で公開から20年となる年にまだ見ていない方も見たほうがいいですよ。
憎めない。
ドラマ世界を老舗の料理屋と例えるならば初代女将というところだろうか。この作品がなければ生まれなかった作品は山ほどあるし、この世界を目指さなかった人もたくさんいるだろう。映画は安定に面白い。最高傑作。
劇場版の金字塔
"踊る大捜査線(映画)" シリーズ第1作。
DVDで20数回目の鑑賞。
テレビシリーズは視聴済み。
テレビドラマの劇場版とはいったいなんなのだろうかと考える時、その答えは全て本作の中にあるのではないかと云う気がしてならない。テレビドラマでつくり上げた下地を元に世界観を壊さない程度に程良いスケールアップを図り、ファンへの目配せも忘れず、映画的なカタルシスへ導いてくれるものが劇場版ならば、本作は見事それに成功していると思うからだ。
そもそも、テレビで観ていた世界観や登場人物たちが大きなスクリーンで躍動していると云うだけでかなり贅沢なことであり、ファンにとっては感無量の光景となり得るだろう。
だが本作はそんな「お祭り」だけに留まらず、カメラワークひとつ取っても非常に映画的工夫が施されていて、本広克行監督の「映画」への強いこだわりが伝わって来るのだ。
冒頭から、レインボーブリッジを渡る覆面パトカーを引きの空撮でもって追い掛け、スケール感を醸し出す。「今から始まるのは映画だぞ」と云う宣言に思え、テレビドラマとは違う画づくりに引き込まれる、素晴らしいファースト・カットだ。それだけ大仰に撮っておいて実はギャグなのもニクい。
副総監誘拐、猟奇殺人、署内連続窃盗と云う3つの事件も、別別の事件ではあるが、実はとある共通項で結びつけられており、これらが複雑に絡み合っていくプロセスは先の読めなさも相まって、コマーシャルの挟まれない、一挙集中で観られる映画だからこそ味わえるカタルシスに満ちているのではないかと感じる(映画館で観られた方が心底羨ましい)。
劇伴も映画作品として成立させるために重要な役目を果たしている。まるでハリウッド映画のような壮大なメロディーが、「踊る」の世界観をスクリーン映えするものに高めていき、観る者の感情を昂らせ、どんどん盛り上げていく。そして、(オープニングを除いて)ここぞとばかりにかかる「リズム&ポリス」に、テンションは最高潮を迎えるのだ。
名作へのオマージュも、映画ファンとしては見逃すことの出来ない要素である。「天国と地獄」を模倣した煙のパートカラー映像は、物語としての伏線も効いていて素晴らしい。
何よりも特筆すべきは、シリーズ最強のサイコキラー・日向真奈美を生み出したことだろう。小泉今日子の怪演も相まってハンニバル・レクターにも引けを取らない存在感だった。
テレビドラマの下地があるので登場人物の説明は殆ど省かれているが、本作が初見であってもそれぞれのキャラや相関図などを把握し易い構成なのも良い。テレビドラマから引き続いて描かれる警察組織の抱える矛盾や、本庁と所轄の軋轢、官僚主義などがストーリーに深みを与え、時に混乱を巻き起こしながら、青島の名ゼリフや室井の熱い決断に繋がっていく。
3つの事件が収斂し、いよいよ迎えたクライマックス。劇場版ならではのサプライズとして我らが主人公青島刑事が刺されてしまう。シリーズの集大成として申し分無い展開だ(今回身代わりになってくれるものは無かった)。敬礼の列が青島を送り出す感動的な名シーンによって、殉職するのかと思わせておき、涙を笑いに転換させたオチが見事であった。
テレビドラマの集大成となるストーリー、映画ならではのスケール感とカタルシス、それらを巧みに持ち合わせている本作が、「劇場版の金字塔」などと呼ばれるのも納得出来る。
その実力は、興行収入101億円超えと云う記録を見ても明らかだろう。本作以降、テレビドラマからの映画化の流れが加速したが、本作を超えるものには正直出会えていない。
[以降の鑑賞記録]
2019/05/27:DVD
2019/11/10:DVD
2020/06/23:FOD
2024/09/28:土曜プレミアム(4Kレストア版)
※リライト(2024/09/28)
事件は、現場
思い出しレビュー22本目。
『踊る大捜査線 THE MOVIE』
思えば、昨今の邦画のスタイルを確立させたと言ってもいいかもしれない。
TV局主導、TVとのミックス、過剰な番宣、客媚び…。
賛否あるだろうが、それでもこの劇場版第一作目は面白かった。それは今でもそう思う。
TVシリーズは見ていて、確かに今までに無いような刑事ドラマだなとは思ったが、まさかその後映画になってメガヒットシリーズになろうとは誰も思わなかっただろう。
単なるTVドラマの劇場版じゃなく、上々のエンターテイメントとして作られている。
最近は珍しくもないが、カメラアングルとかテンポのいい編集とか音や音楽の入れ方など、ハリウッド風。当時、ハリウッド・エンタメ風の日本映画なんて無かった。
警視庁ご一行様が大挙して湾岸署にやって来るシーンに流れる、ハンス・ジマー風の音楽には失笑したけど。ここまで真似するか!(笑)
湾岸署内で同時に起きた3つの事件、湾岸署最悪の3日間…!
全てが巧みに交錯したってほどでもないが、ストーリーはなかなか練られ、伏線も張られ、よく出来ていたと思う。
ゲスト小泉今日子の怪演は出色だし、副総監誘拐の真犯人も警察のてんやわんやを愚弄する意表を付くものだった。
代名詞とも言うべき、人間模様。キャリアとノンキャリア、事件は現場で起きている。時にコミカルに、時に熱く、ドラマも見応えある。
刺された青島が殉職?…みたいな昨今の邦画の思わせ振りと強引な泣かせも本作に始まった事、かも。
小ネタの数々も楽しい。
特に本作は、『天国と地獄』。
製作中に訃報が報じられた巨匠の名作へのオマージュ・シーンにニヤリ。
日本映画史に記録を刻んだこのシリーズも、2012年に完結。
何だかんだ言ってもうシリーズが見れないのはやっぱり寂しい気もするが、ダラダラ続けるよりかはいい。
青島たち湾岸署の刑事は、今日も現場を駆け回ってるに違いない。
わくわくする映画です
先週の日曜日に私は友達と一緒(いっしょ)に踊る(おどる) 大捜査線(だいそうさせん)という映画を家の近くにある映画館に見に行きました。この映画に織田(おだ)さんという俳優(はいゆう)が出ます。私の友達は織田さんが好きなので、織田さんの映画を見るために見に行きました。この話は東京のお台場(だいば)にある警察(けいさつ)の話です。本当の話ではないけれど、本当にこんな警察(けいさつ)がいたらいいと思います。アクションだけではなく、笑いもあるから楽しいです。それから音楽もいいし、織田さんもかっこよかった!私もファンになりました!最初から最後までおもしろい映画です。今まで見たポリス映画の中で一番好きな映画です。ポリス映画にあまり興味(きょうみ)がない人でも、見に行くことをおすすめします。
ここぞというときに上手に裏切られる
総合:75点
ストーリー: 70
キャスト: 75
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 80
必ずしも真面目に描いているわけではなく、真剣なここぞというところで喜劇にしてしまう裏切りがある。適度に笑いを取り入れて気軽に見られる娯楽であると同時に、犯罪と警察内部の権力構造の矛盾を取り入れて、その笑いと真面目さがちょうど割合よく混ざっている。ドリフターズで活躍したいかりや長介が、いろんな経験をもった引退間近の老刑事を演じるとこんなにもはまるものかということを発見して感心した。
テレビドラマの延長という感じ
ファイナルを見た後なので、なんだか物足りないというか、映画にしてはスケールが小さいというか…テレビのスペシャルのレベルかなと感じた。
織田裕二と深津絵里のからみが少なかったのも残念だったし。まあ一本目だしこんなもんなのかな。
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