男はつらいよ 柴又より愛をこめてのレビュー・感想・評価
全13件を表示
♥美保純『ピンクのカーテン』♥鹿沼エリ『女体育教師』
このシリーズで女性の裸が出て来る唯一の作品だったと思う。美保純さんはやはり日活ロマンポル〇の『ピンクのカーテン』ダネッ。泉じゅんさん、鹿沼エリさんと美保純さんのファンだった♥
初頭のロケ地は会津の奥だと思うが、栃木県のこの辺りの観光地はだいぶ寂れている。大変に残念である。
有楽町マリオンは丁度この頃出来た。アマデウスやっていたんだ。僕はアマデウスは見る事は出来ず、翌年に封切られた『銀河鉄道の夜』を見た。朝日ホールだったと思うが、アマデウス見たかったなぁ。
小巻さんが暫く振りで、二度目のマドンナとはちょっと不思議。小巻さんと言えば、やはり竹脇無我さんと共演した『2人の世界』が印象的。我が母が好きだった。勿論、竹脇無我さんのファンで、あの落ち着いた話し方が我が亡父には無いと嘆いていた。演技なのにね。
『家の母ぁちゃんばかだね』
【”寅さん版二十四の瞳”マドンナの式根島の先生を演じた栗原小巻さんに告白する地味だが良き男を演じる川谷拓三さんの照れたような表情が印象的な作品。】
■いつものように、タコ社長の娘、あけみが夫婦げんかの末に家出して、タコ社長がTVの探し人に出演するシーンから始まる。
美保純さん演じるあけみは、相変わらずどこか軽くって準レギュラーになってからも余り成長していないなあ。
それにしても、今作の栗原小巻さん演じる式根島の先生と川谷拓三さん演じる彼女の親友が奥さんだった男との結婚は、娘さんの想いがあったにせよ唐突な感じがするが、良く考えれば寅さんシリーズで、寅さんが惚れた女性は大体唐突に結婚していた事を思い出す。
<そして、今作辺りになると、満男が寅さんのことを”おべっかは言わないし、世間体も気にしない。”と寅さんの人柄に惹かれている台詞を序盤口にするが、この後渥美清さんの体調不良もあり、徐々に満男が主人公になって行くのである。>
ロシアと米国へのこだわり
冒頭の夢のパートおよび御前さまが英語で道案内するところは米国、劇中の挿入局やレストランはロシア(当時はソ連?)がなぜか強調されていますね。米ソ冷戦を何か皮肉っているんでしょうか。
満男が階段を上がるときに「From Shibamata with Love」と口ずさんでいたのは「ロシアより愛をこめて」のオマージュですね。
vol.36 終盤作はほぼ鑑賞済みなので全作制覇も秒読み段階突入。...
vol.36 終盤作はほぼ鑑賞済みなので全作制覇も秒読み段階突入。本作も安定の面白さ。
・夢、宇宙へ。面白かった。松居直美かわいかったのね(笑)
・ポータブルTVを持つ金持ち源公、ちっとも芝居が上手くならない備後屋
・あけみ失踪事件。優しいのかと思いきや、ほったらかしが面白い。美保純、本領発揮の◯見せ、マドンナ栗原小巻も喰われ気味。川谷拓三にも喰われたか。飛行場でのセリフでようやく存在感を見せた。
・満男の寅評の的確さよ。
・とうとう本編登場のアパッチけん、オープニング専門でよかったか(笑)
小学校の教師・栗原小巻と出会った寅さんはまた彼女を好きになってしまう。 美保純は人妻であるにも関わらず島の若者からプロポーズされてしまう。
BSテレビ東京で映画「男はつらいよ 柴又より愛をこめて」を見た。
劇場公開日 1985年12月28日
1985年製作/106分/日本
配給:松竹
山田洋次監督54才
渥美清57才
倍賞千恵子44才
栗原小巻40才
家出して失踪した美保純を探し、下田で見つけた寅さんは一緒に式根島に渡る。
そこで、小学校の教師・栗原小巻と出会った寅さんはまた彼女を好きになってしまう。
美保純は人妻であるにも関わらず島の若者からプロポーズされてしまう。
例によって大きな事件やエピソード何も起こらない。
満足度は5点満点で2点☆☆です。
名作にオマージュをこめて。
「男はつらいよ」シリーズ第36作。
Huluで鑑賞。
あけみが失踪した!
タコ社長がテレビに出て呼び掛けたところ、偶然放送を観たあけみがとらやに電話を掛けて来ました。伊豆下田にいるから寅さんに来て欲しい、とのこと。
勇躍下田へ駆けつけ無事あけみを発見。じゃあ柴又へ帰るのかなと思いきや、現地で知り合った同窓会をするという連中と共にあけみを連れて式根島へ…
そこで出会った小学校教師・真知子に一目惚れ。寅さんがあけみをそっちのけで熱を上げている間に、あけみもあけみで島の青年に結婚を申し込まれて…
あけみが寅さんを呼んだ理由、それは…いろいろと自分の話を聞いて欲しかっただけなのよ。それなのに寅さんは、あたしのことをほっぽらかしちゃって…
柴又に帰って来たものの、真知子のことが忘れられず何度目かの恋煩いを発症。そんなところへ真知子が訪ねて来たから、寅さんはいつもの如く舞い上がってしまうのでした…(笑)。
ところが、父親の具合が悪いと云うことで東京にやって来た真知子でしたが、もうひとつの目的が…。亡くなった親友の娘の誕生日を祝うため。
その席で親友の夫からプロポーズされて悩む真知子でしたが、翌日飛行場へ見送りに来た寅さんに打ち明けました。ショックを受ける寅さん、しかし…
その時の言葉にグッと来ました。「お話を聞く限り、その人は、きっといい人ですよ」。この言葉に真知子はどれほど助けられ、勇気づけられたでしょう…。心に沁みました。
タイトルは見るからに「007/ロシアより愛をこめて」へのオマージュ。真知子の親友の夫はロシア語の辞書の編集をしているし、プロポーズしたのはロシア料理のお店だし、徹底したロシア要素。式根島では「二十四の瞳」が取り上げられておりましたし、名作へのリスペクトに満ちておりました。
[余談]
満男が声変わり…
聞き慣れた声になって来ました(笑)。
『二十四の瞳』へのオマージュ?いや、それよりもまいっちんぐマチコ先生か・・・
あけみが失踪したためタコ社長はTVの尋ね人のコーナーで呼びかけてみるが、あけみはとらやに電話して「寅さんに会いたい」と告げる。偶然にも帰ってきた寅さんは休むこともせず、伊豆の下田へと飛んでゆく。早速知り合い(笹野高史)に当たってみると、スナックで働くあけみらしき女は「さくら」と偽名を使っているらしい。
美保純の演技が絶好調!再会のシーンではちょっとウルウルしてくるほど。明美が式根島に渡りたいと言い出してフェリーに乗るが、島の小学校の同窓会パーティに出会う。学校には美人の独身先生が現役のまま、マドンナ先生と呼ばれていたが、11人の生徒だったので「二十二の瞳」と言っていた。寅さんは自分も入れて「二十四の瞳だな」と冗談を言う。そのまま宴会に参加するというのも寅さんの人柄の賜物なのか。
あけみが宿屋のあんちゃんに「あの人は関係ない。フェリーで一緒になっただけ」などと言うが、同じく寅さんもマチ子(栗原小巻)に同じ台詞を吐くのが面白い。また「女房もいないくせに人妻の気持ちがわかってたまるか!」という名言も。いつものごとく、一目ぼれして女性に足止めを食らった寅さんを、今度は逆にあけみが連れて帰るようにと頼まれる面白さがあった。
毎度のパターンで、マドンナは生まれ故郷の東京へ戻ってくるが、亡くなった親友の夫(川谷)にそれとなくプロポーズされる。そしてそれを寅さんに相談するという毎度おなじみのパターンだ。「胸焦がれる恋をしたり…その箱にカギをかけたまま」などという言葉にはぐさり。たしかに恋愛を経験せずに結婚してしまうことの寂しさはあるのだろうけど…これがまたあけみにとっても同じことだったのだと観てる者は気づくのだ。
川谷拓三の仕事がロシア語辞典の編纂という仕事で、ロシア料理店での会食とロシアづくしだったのだが、冒頭の夢では寅さんがアメリカのロケットに乗ることや御前様が英語を駆使していることなどから、時代的にペレストロイカや冷戦終結に向かう米ソといった裏テーマがあるように思われた(わかりませんが奥が深い)。
美保純の入浴シーンもお見逃しなく!見逃した方は『ピンクのカーテン』をご覧あれ。
二十三半の瞳
シリーズ36作目。
OPの夢は、
日本人初の宇宙飛行士に決まった車寅次郎。が、直前になって「乗り物酔いする」「行きたくない」と駄々をこねる始末。いよいよ搭乗し、出発となるが…!?
夢から覚めた寅さんが居る田舎駅やOPタイトルは、我が福島の会津地方である。
あけみが家出した!
タコ社長はTVの尋ね人コーナーに出演して、泣いて呼び掛け、柴又の恥を晒す。
するとあけみから電話が掛かってきて、伊豆の下田に居るとだけ告げ、さらに寅さんに会いたいと漏らす。
そういう時に帰ってくるのが、この男!
事情を聞いた寅さんは、早速下田にあけみを探しに行く。
寅さんに会いたいあけみ。
その気持ちが分かる満男。
何だかんだ言って、慕われ好かれる男なのである。
下田の渡世人仲間のツテを使って、難なくあけみを見つけ出した寅さん。
柴又に連れて帰ろうとするが、帰りたくないと言うあけみ。
そんなあけみの気が晴れるまで、旅に付き合う寅さん。
水平線上に見える小さな島に船で渡る事に。
伊豆諸島の式根島。
とにかくこの島の風景や雰囲気が、堪らなくいい!
海と自然に囲まれた小さな島だけど、行ってみたいと心底思わせてくれる。
毎回日本各地が舞台になるが、ベスト・オブ・旅の舞台は?…と問われたら、『知床慕情』と並んで真っ先に思い浮かぶほどである。
船の中で、島で同窓会を行う島の卒業生一行と知り合った寅さん。
島では先生が待っている。
モチーフは言うまでもなく、名作『二十四の瞳』。
出迎える美人の真知子先生。演じる今回のマドンナは、栗原小巻。
いつもながら一目惚れ。
あけみの旅に付き合うと言ったのに、真知子先生と卒業生たちの同窓会にお邪魔して、あけみをほったらかし。やれやれと言うか、寅さんらしいと言うか…。
一方のあけみは、旅館の青年と知り合う。
島の案内して貰ったりすっかり島が気に入った矢先、突然青年から告白されるが…。
やがて柴又に帰ってきた寅さんとあけみ。
腑抜け状態の寅さん。理由は言うまでもない。
そんな時、真知子先生がとらやを訪ねて来て…。
この後の展開や寅さんの失恋もお察しの通り。
真知子先生には東京に親しい知人が居る。今は亡き親友の夫とその娘。
娘は真知子先生を母のように慕っている。
夫は冴えない不器用な中年男で、真知子を前にするとしどろもどろ。つまり、そういう事。
彼からプロポーズ含んだ告白を受けた真知子先生は…。
自分を大事にしてくれる相手と、安定した幸せなこれから。
が、受け入れたら、一人の女としての激しい感情とは無縁になる。
その狭間で思い悩む真知子。
そんな真知子に寅さんが掛けた言葉。またしても自分の幸せより相手の幸せを願う。
真知子の相手役に、東映ヤクザ映画のヤラレ役/悪役専門の“ピラニア軍団”として知られる川谷拓三。冴えない不器用な中年男役が何の違和感なくハマってる。
また、下田の渡世人仲間に、笹野高史が初登場。シリーズの、そして山田作品に欠かせない名物脇役に。
寅さんとあけみのやり取りも楽しい。
旅先の雰囲気が最高。
話もこれぞ寅さん!
久々の出色。
個人的にお気に入りの一本。
美保純の出番が多い
すっかりレギュラーとなった美保純が寅と旅をする。港で置いてきぼりにされて「寅!」と叫ぶ場面が最高だ。露天風呂に入る時にお尻を見せる。島の青年にプロポーズされて「人妻だから!」と走って逃げる。満男にお年玉をあげるときに「よ!美少年」と言うのも決まっていた。
美保純の旦那さんが初めてちらっと出た。美保純は自宅に電話を掛けず、とらやに掛ける。
川谷拓三がレストランで告白する場面が素晴らしかった。そう思うと寅は飛行場で栗原小巻の告白を聞くだけが恋の見せ場のようだった。
全13件を表示