うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマーのレビュー・感想・評価

全62件中、1~20件目を表示

5.0夢と現実、境界の不明瞭さ

2025年3月3日
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鑑賞方法:VOD

押井守の出世作。

【ストーリー】
文化祭前日の友引高校。
生徒たちが連日泊まりこみで出し物の仕込みをしていた。
異様な興奮と焦燥感。
諸星あたる、ラム、三宅しのぶ、面堂終太郎、メガネ、パーマ、カクガリ、チビたちいつもの同級生の面々は、いつ終わるともしれない作業を、奇妙な喜びと連帯感をもってつづけていた。
だが、担任教師の温泉マークが、異常に憔悴した姿をみせる。
保健室のサクラはトランキライザーをわたすが、後から超強力下剤とまちがえたことに気づき、アパートににおしかける。
温泉マークの自室は、カビにうもれていた。
メンタルをやられた温泉マーク。
語られる言葉や友引高校と周辺の異様な変貌。
友引町全体が、文化祭前日をループしているとつき止めたサクラと面倒だが、その元凶である妖怪・夢邪鬼に、はむかう彼らすら新たな夢に封じこめられてしまう。
だが、たった一人あたるが夢邪鬼の影響から脱し、己の欲望を満たさんがため、夢邪鬼の力で酒池肉林の夢を自分に見させる。
「まったく人間なんてちょろい生き物だ」
うそぶく夢邪鬼にあたるが言う。
「おい。ラムがおらんぞ」
あたるの煩悩は、夢邪鬼の予想をはるかにこえるスケールだったのだ。

やっと見ました。
何やってんの自分。
とにかくめぐり合わせが悪くて、この年まで出会えなかったこの作品。
まあ、『うる星やつら』という作品が、ちょっとお色気で苦手だったのもあります。
『めぞん一刻』と出逢うまで、高橋留美子作品に食指がのびなかったんですよねー。

押井守の実質初監督。
つまりあの変人(失礼)が、異様なその内的世界を思いっきりぶつけてきた、最初の作品ですね。
内面と外面が裏がえしになった、誰かの認識と欲求によって作られた箱庭世界。
おなじ物語構造を『攻殻機動隊』の二作目『イノセンス』まで、くり返し創られ語られた、押井守のあやうい内的世界の表象。
これを見ているぼくらもまた、押井守の世界に閉じこめられてつき合わされているという入れ子構造。
フィクションのマトリョーシカですね。
押井守作品を語っているぼくらもまた、誰かの語る物語の登場人物なのでは……というお楽しみ方も可能。
かせこと自分の物語を書いてる者は、日常描写に全てを埋没させてしまう、ストーリーのいろはも知らぬグダグダな語り手ですが。
まいんち三食ごはんを律儀に食べさせるシナリオライター、ちょっと説教してやりたいです。
妙齢の美女と出会うシーンまで、さっさとすっ飛ばしてよ!←物語ジャンキーの寝言

いや楽しかったですよ。
もっと若いころに見とくべき作品でした。

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かせさん

5.0SFファンタジー、ホラー風味のうる星やつら

2025年3月2日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

幸せ

萌える

うる星やつらの登場人物達、いつものネタだけど、どこか違う感じ。
ラムちゃんは、宇宙人なのだから、SFと言えばそうなのだが、それも違う感じ。

みなさんの感想や検索の結果同様に、高橋留美子の原作キャラクターが登場する、押井守監督作品なのだと思う。
シリーズとは別もので、映画として完結した話。

観終わっての感想は、面白かった。
ストーリーはSFファンタジーで、どんどん引き込まれる。
映像は面白いし、カビ〜ヒィ〜ってなった。

途中、ホラーなのかと思ったりしたが、そんなことはなく、最後まで楽しめました。

夢邪鬼に諸星あたるが言った本心が良いね。

面白かった〜。

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naomi

5.0胡蝶の夢だっちゃ

2025年2月27日
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鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

興奮

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しゅうへい

5.0押井守のうる星やつら

2025年2月17日
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原作者には好かれていないうる星やつら。
それもそのはず、これはうる星やつらのキャラクターを使った押井守世界のうる星やつら。
延々と学園祭一日前を繰り返す世界。
異変に気付き、学校を閉鎖して帰途に着く生徒達。
しかし、あたるの家以外帰る事が出来ない。
面堂のハイヤーで街を脱出すると、そこは巨大なカメの上に乗る友引町だった!
荒廃した友引町でサバイバル生活を楽しむあたる達。
胡蝶の夢を具現化した押井守の世界。
独特の世界観に引き込められる。
高橋留美子とは違ううる星やつらもありかと。

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ライブラ

4.5【”胡蝶の夢。そして叶えられた遠き星からやって来た美少女宇宙人の夢。”今作は、シュール過ぎる世界観を見事にエンターテイメントとして成立させた作品なのである。ヤッパリ押井守監督、凄いな!】

2024年12月23日
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鑑賞方法:VOD

知的

難しい

幸せ

ー 「胡蝶の夢」・・荘氏が夢の中で蝶になり、花々の上を楽しく飛び回っていたが、目覚めた時に自分が蝶だったのか、蝶が自分だったのか分からなかったという故事。ー

■学園祭を翌日に控え、準備に大忙しの友引高校。あたるやラムや面堂やしのぶたちは連日学校に泊まりこんで準備をしていた。
 だが、或る時に担任の温泉マークは、毎日同じことを繰り返している事に気付き、保険医のサクラに相談し、彼女も状況を理解していく。
 だが、その後も繰り返される毎日の中から、温泉マークは居なくなり、しのぶも居なくなる。
 そして、面堂が用意していたハリアーに乗って、閉ざされたループ空間から脱出しようとしたときに、彼らが目にしたのは友引町が直径2キロメートルの巨大なカメの上に存在していて、宇宙空間を飛んでいる姿だった。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・最初は、タイムループものと思い観ていた。その時の面堂としのぶとが車で何処まで行っても出られない状況や、あたるの友人達が電車に乗っても同じ駅に到着するシーンは、少し不気味である。
 サクラが乗ったタクシーも同じ状況になるが、運転士が”無邪鬼”だと分かるシーンもナカナカである。
 ”無邪鬼”・・人類が生まれた時から、人々に夢を見させてきたが、人間の欲望により、それは戦争に成ったり、悪夢と化していた。

・作品の根本設定は、レビュータイトルに記した「胡蝶の夢」である。だが、そこにラムという虎皮のビキニを身に着けたあたるの事が好きな美少女宇宙人の純粋なる夢、”あたるたちと、いつまでも楽しく過ごしたい。”という夢を”無邪鬼”が、二人だけの水族館で聞き、その夢を叶えて上げていた、と言う設定が抜群に上手い。
 又、ラムと”無邪鬼”が大水槽を見上げながら、話し合うブルーを基調にした幻想的なシーンも良い。

・絵としては、”面堂が用意していたハリアーに乗って、閉ざされたループ空間から脱出しようとしたときに、彼らが目にしたのは友引町が直径2キロメートルの巨大なカメの上に存在していて、宇宙空間を飛んでいる姿”を描いたシーンが、とんでもなくシュール且つインパクト大であり、カメを支えているのが姿を消した巨大化した石造の温泉マークやしのぶと言う展開には、ビックリである。

・”無邪鬼”が作り上げたラムの夢を、彼女たちに飼われていた子豚が”獏”になり、食い荒らしていくシーンもシュールである。

<そして、”皆の夢が覚め”ラムたちが学園祭の準備で疲れて寝ている学校内に戻った時に、珍しくあたるが、可愛い寝顔で寝ているラムの顔を真面目な顔で見て・・、と言う所から面堂やしのぶたちが起きて・・、というラストも巧く纏めていると思う。
 今作は、シュール過ぎる世界観を、押井守監督が見事にエンターテイメント作品として成立させた作品なのである。>

■「うる星やつら」は面白き漫画のようであるが、今作を映画館で観た人は、凄く面白い!と思った人と、押井守監督の創り出した世界観に戸惑った人が居たのではないかな。
 けれども、今作は押井守監督の幾つかの映画をモチーフにしたと思われるシーンや、奇想天外な世界観を破綻なく、エンターテインメント作品として作り上げた手腕に驚嘆する作品だと、私は思います。

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NOBU

4.0押井守、天才だ

2024年9月29日
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アニメ映画だと侮るなかれ。名作です

アニメ映画で監督の色が出過ぎている作品は多々ある(ONE PIECEのオマツリ男爵とか)が、この作品は押井守ワールド全開にも関わらずキャラクターを損なわなかったことが素晴らしい

これやられたら原作者は悔しいだろうな〜いや、嬉しいのか?

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ノ

3.5時々話題になるので観てみましたが面白かったです 内容や全体的な雰囲...

2024年9月5日
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鑑賞方法:VOD

時々話題になるので観てみましたが面白かったです

内容や全体的な雰囲気はうる星やつらでは全くないのに、うる星やつらのキャラたちでしか成立しない展開となっていました。

うる星やつらを知らなくても楽しめる作品だと思います。

夢の世界に生きるのは・・・まぁ「無し」ですね
人間の幸福には飽きがくるし、自分の想像の範囲内でしか何も起こらない
そんなのはごめんです

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高い坂

4.0伝説のアニメ

2024年8月23日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

初見です。私が中高の時うる星やつらは大人気でサンデーやアニメで、ちょいちょい見かけた程度です。TVアニメは終盤につれて実験的な作風が目立つようになりました。いきなり町が戦場になったり、夕暮れの電車内心象風景など押井監督の趣味が、この劇場版への伏線だったように思えます。この作品が無ければエヴァンゲリオンも生まれてなかったような気もします。
実験的なストーリーでもエンタメとして成り立っているのは高橋留美子のキャラが際立っているからでしょう。やはりいい漫画ですね。
サクラ先生の声がハマってるなぁと思ってたら鷲尾真知子さんが声だったなんてテロップ見て、びっくりしました。
サクラ先生のバイクの疾走シーンや面堂家ハリアー戦闘機の飛行シーンは爽快でした。
動く絵の面白さを再発見しました。
ここは上手いアニメーターが描いておられるのでしょう(板野一郎さんだったり)

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naoki

4.5大人になっても残る夏の日の夢

2024年8月20日
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長い間の評価は変わらない
誰もが持っている10代の思い
失われない夢のあった夏の日。

劇中見せる普通のアニメには無い
場の心情や空気の温度を表す表現
子供向けでは無い大人対応の表現

仲間と戯れあって喧嘩して恋をして、
その時、彼らは何を見つめ感じ
大人になっていったのか

その表現はこちらが歳を重ねても
残っているのに驚く。

日本のアニメが他を寄せ付けないのは
こういうところにも有ると思う。

押井守監督はこの後
もっと深い世界へと
我々を誘ってくれた。

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星組

4.0あの夏を思い出す

2024年8月12日
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鑑賞方法:VOD

数十年前、小学生のころ、夏休み映画劇場みたいなので初めて見た。
いつものうる星やつらと全然違うテンションで、あの頃はおもしろくない、と思ってしまった。
あのループしているときの無気力な感じの気持ち悪さと、アタルがラムちゃんを大切にしていることをすんなり口にしてしまったことの残念さ。そんな記憶が残っていて、今まで観てこなかった。

ふと、思い出してひさびさに観た。
めちゃくちゃ面白かった。あのとき感じた気持ち悪さの正体は、子供の頃はこのループは当たり前だと思ってたからか。
毎年夏休みが来て、友達とおもいきり遊んで、両親も家族もみんな元気でダラダラ毎日がお気軽に続く。

大人になって、あのループは夢であり地獄だと気付いた。

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こいも

3.0夢から覚めたとき、それは別の夢の中にいるだけなのかもしれない。

2024年7月27日
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楽しい

知的

うる星やつらは原作も読んでいないしテレビシリーズも観ていない。
本作は特殊な位置づけとして語られている印象だが、比較ができない。

それぞれのキャラクターを知らなくても楽しめた。
「学園祭前日が繰り返される」という話なのだが、いわゆるタイムループのように同じ出来事が繰り返されるわけではない。
「自分の好きな人たちと楽しくずっと過ごしたい」という願望が実現した世界が描かれる。

本作が製作されたであろう1983年はどういう時代だったか。
東京ディズニーランドが開園。
ファミコンの発売。
「おしん」が大人気。
なんとなく、景気のいい感じがする。
日本の安定経済成長期と呼ばれる時期だ。いわゆる「一億総中流」という意識があった時代だったのかもしれない。

それを踏まえると、「自分の好きな人たちと楽しくずっと過ごしたい」というのは、時代の空気とも言える。それを表現しているのではないだろうか。
本作の登場人物たちは、永遠に続く楽しい日々を受けとめ、満足する。
しかし、そこに違和感を覚える人々もいる。本作ではこれが夢であることを見抜く人物が現れる。
夢から覚めた時、それは本当に現実に戻ってきたかどうか、どうやったらわかるのだろうか。

本作では「夢」という空間を題材にしているが、人間は自分の知識や思考の中で生きている。それは夢の中に生きているのと似ている。なんらかのきっかけで、自分の考えに変化があらわれるとして、それは成長と呼ばれる。それはひとつの夢からさめた状態には違いないが、あたらしい夢のはじまりでもある。
そう考えると、人間は夢からさめることはないのかもしれない。

夢からさめると言えば、「マトリックス」(1999年)もカプセルの中にとらわれた人間たちが、仮想世界マトリックスから目覚めるために戦うというものだった。この作品が押井守の「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」(1995年)から影響を受けているのは有名な話だが、終わらない夢から目覚めるという意味では「うる星やつら2」にも類似しているかもしれない。ウォシャウスキー兄弟が本作を観ているかどうかは不明だが。

1984年という時代を振り返ると、当時の自分自身のことを考えられずにはいられない。それはセンチメンタルに彩られたものになりがちだ。そういう意味では、冷静な判断がむずかしい作品だったが、観ることによって記憶が刺激されたという意味では良い作品だったとも言える。

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あふろざむらい

4.0テアトルダイヤで鑑賞

2024年6月25日
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鑑賞方法:映画館

作品としては好きだが、
あたるに“ラムに惚れてる”は言わせてはダメだろう。

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ムーラン

4.0名作だー。押井守ワールド全開。 中学生の時にレンタルビデオで観て以...

2024年5月28日
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鑑賞方法:映画館

名作だー。押井守ワールド全開。
中学生の時にレンタルビデオで観て以来。
観終わったら愛はブーメラン、口づさんじゃう。

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mini

5.0我が人生NO.1のアニメ作品

2024年5月26日
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鑑賞方法:映画館

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楽しい

興奮

新宿東口映画祭 2024『#うる星やつら2ビューティフルドリーマー 』(1984年)を映画ライターの #よしひろまさみち さんトークショー付で公開40年目にして悲願の劇場大スクリーン、しかも貴重な35mmフィルムで鑑賞。(尚、当時は劇場公開と同時に場内でビデオ(14,000円)も販売しており、その貴重な告知も本編上映後に上映してくれました)

テレビモニターやタブレットでは判別できなかった細部の発見も多かったです。感謝。

第1弾の『#うる星やつらオンリーユー ・ユー』(1983年/同時公開 #相米慎二監督 『ションベン・ライダー』)は連れて行ってもらえたのですが、第2弾の本作品(同時公開 #吉川晃司 主演『#すかんぴんウォーク 』)は劇場では観られず、ガッカリして当時流行っていた「フィルムコミックス」(上下巻 各680円)をなけなしのお小遣いで購入、一言一句違わず完璧にセリフを覚えましたね。

当時10歳の私には『オンリー・ユー』のようなオールキャスト総出演のドタバタスラップスティック・ラブコメディとは全く違う世界観に驚くと同時に、とにかく思いっきり背伸びをして何とか理解しようと懸命に努めてました。

SF、コメディ、パロディをはじめ「荘子」の「胡蝶の夢」、フランツ・カフカの「変身」などの文学、フェデリコ・フェリーニ、ジャン=リュック・ゴダールなどのヌーヴェルヴァーグ作品や岡本喜八監督、実相寺昭雄監督などの様々な映画作品、果ては哲学、宗教とありとあらゆるジャンルがクロスオーバー、正解のない観客に委ねるシーンも多く、確かに10歳児には超難解でしたが、背伸びすることで視野が広がって得られたことも多く、以後の私への影響は計り知れない作品でしたね。

トークショーでは同作品がインスパイアされた作品としてイギリスのTVドラマ『プリズナーno6 』 だと判明して納得、ずっともやもやしたものが晴れました。

今でも同作が傑作と呼ばれているは 高橋留美子 先生の原作漫画とキャラクターの超強力なパワーと、押井守 監督の独自の世界観が化学反応を起こした奇跡ですね。
私も50年以上生きてきて本作を超える劇場アニメ作品にはまだ出会えておりません。
劇場で鑑賞できてホント良かったです。

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矢萩久登

3.040年前にこの発想か、すごいかも

2024年5月13日
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鑑賞方法:VOD

押井守の黎明期の名作と聞いて鑑賞。なるほど哲学風味とファンタジーの塩梅がいい。その後に影響を受けたであろう作品群も思い浮かぶ。ラムちゃんにリアリティー求めるのは無粋だが、没入はできなかった。

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maku1

3.5押井守味のうる星やつら。胡蝶の夢。

2024年3月8日
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鑑賞方法:VOD

笑える

怖い

知的

内容は、高橋留美子作品のうる星やつらの映画化。押井守監督・脚本が良くも悪くも感じられる。素晴らしい作品。夢がテーマの作品でセルアニメーションの極地とも言える素晴らしさ。40年前の作品とは思えない程の完成度。当時の人はこの作品に心底やられたらしい。それ程までに素晴らしい押井守味の映画です。
 印象的な台詞は『好きな人を好きでいる為に自由でいたいのさ!』主人公諸星あたるの台詞。ラムへの深い呪いとも言える愛情が80年代を感じさせます。
 印象的な場面は、一番最初の方に映る荒廃した友引町で、ほうけた主人公諸星あたるの顔が印象的でした。一番現実世界を望んだのは、主人公だったのかもと感じられる場面は、二度見する程素晴らしいです。
 印象的な、状況はテーマの設定です。良くも悪くも押井守味の作品。考えさせられる難しいテーマは面白いです。実存主義・認識論・胡蝶の夢・ドグラマグラ・仏教感などをトレースしたホラー感たっぷりの印象は面白いです。
当時の映画館では観ることは出来なかった作品ですが、もう伝説に残る程の素晴らしい96分。三幕構成で基本をしっかり押さえながらも最後にタイトルの出る演出にはカタルシスを感じました。ビューティフル ドリーマーこの意味が心に深く響くセルアニメーションでは考えられない程の表現と内容には色褪せないものを感じます。
 この映画のテーマは今この映画を楽しんで見ている一人一人に、今この時こそ夢かも知れないと伝えたい様でした。
『夢は見ている間はやけにリアルだからな』
『善悪は用いる人の心の中にあり。詭弁だ!』
『ラム抜きのハーレムなど不完全な夢!』
『わしが作るんはその人が見たい夢だけや!』
押井守味の台詞はその世界に引き込まれます。

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コバヤシマル

5.0傑作

2024年2月25日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

どこか浮いたような不思議な感覚が全体を包む。

現実から切り離された解放感と閉塞感、喧騒と静けさ、あの頃に共有されていた確実で曖昧な空気。相反する様々な要素が、天才的作画とショットの連続で展開する。

風鈴が鳴り響く迷路に迷い込んたしのぶを、アパートの窓から見つめる男は誰?

終わらない夢のような学生運動に明け暮れながら、大きな時代の流れとともに青春の時代が終焉を迎えることを察知している。迷路の出口を探すあの頃の自分を、時空を超えて見つめているもう一人の自分のようだった。

夢が終わり廃人のようになった冒頭のあたるの表情、小さなラムから「責任取ってね」と告げられたショッキングなシーンは、もうトラウマ級のホラーだった。

さて。お馴染みのキャラたちに、あるべきコードに従ったセリフを言わせながら、押井はそのフォーマットを使って自らの精神の自由を提示した。

原作がこの上ない魅力と包容力を持つからこそ、原作のアイデアに溺れず、押井は自分自身の才気を十全に発揮できたのだと思った。天才留美子の天才押井バージョン。いやもう最高でしょ

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Raspberry

4.5かなりいい

2024年2月23日
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ままま

5.0永遠の1時間36分

2024年2月20日
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楽しい

知的

難しい

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ヤナコ

4.040年前の作画と思えない凄さ

2024年2月18日
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鑑賞方法:VOD

異色の作品と聞いてたので、気になってましたがAmazonでたまたま配信されはじめたので、やっとみれました。
ストーリーはいろんなレビュアーが書いてるので書きませんが、驚いたのは作画でした。CGのない時代にあんなに立体的で躍動的な映像作りをしてる押井監督凄すぎです。それが自分が生まれる前の作品と言うのも信じられない作品でした。
ラムちゃんは大好きなんですが出番は少なめです。

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ねりうめ