宇宙大怪獣ギララ

劇場公開日:

解説

「おはなはん 第二部」の元持栄美、「お座敷小唄」の石田守良、「調子のいい奴 いたずらの天才」の二本松嘉瑞が共同でシナリオを執筆し、二本松嘉瑞が監督した松竹初の特撮怪獣もの。撮影は「神火101・殺しの用心棒」の平瀬静雄。

1967年製作/88分/日本
原題または英題:The X from Outer Space
配給:松竹
劇場公開日:1967年3月25日

あらすじ

一九××年。日本宇宙局FAFCの誘導で火星ロケットを打ち上げた。それはFAFC所長加藤博士やバーマン博士の努力によるものだったが、佐野機長の下にリーザ、宮本、それに塩田などのベテランを乗せた宇宙船は、無事月ステーションに到着。しかし、月を離れて間もなく宇宙船は事故を起し、地球に戻った。エンジンに正体不明の発光胞子が付着していたのである。ところが、ある日この発光体が高圧電気や原子エネルギーを栄養源として、巨大な怪獣に成長したため、日本は大騒動になってしまった。怪獣はギララと名づけられ、早速、対策本部がつくられたが、陸、海、空による攻撃にもかかわらずギララは爆破エネルギーを吸収してますます巨大化し、さらに原子エネルギーを求めて都市を破壊していったのである。そしてギララは、次第に東海村の原子力発電所に近づいていった。一方、いかなる兵器もギララに効果はないと知って、宇宙開発局は科学物質を利用することを考えていた。宇宙空間に浮遊するギララニュームという物質が、ギララの細胞を破壊することが分ったのである。すぐさまギララニューム採取のため、佐野は再びリーザや宮本を伴って月に向った。そこを基地にギララニュームを採取した佐野が戻った時、火の玉怪獣と化したギララは、東京で暴れ回っていた。しかし、さしものギララもギララニュームの前に最期を遂げたのであった。が、広大な宇宙空間には人智を越える新事態が、これからも起こるだろうと考える佐野は、科学者としての決意をさらに固めるのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0浪漫がある。しかし。

2024年11月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

huluでは限られた一部の邦画に字幕ガイドが付けられます。
今作はhuluで配信中の字幕ガイドがある邦画です。huluにはマニアックな作品が豊富にあります。字幕は、昭和の古い映画は早口だったり活舌がよくない作品が多いので助かります。
しかし、Netflixなら全ての邦画に字幕ガイドを付けることができます。

今作のレビューですが、宇宙の描写は味があり、宇宙船や乗組員たちの服はチープですが雰囲気があり、お笑い要素は皆無、いたって生真面目で好感が持てます。
しかし、リアルでなければ怖さがありません。ユーモアがないと面白くありません。

せっかくのファンタジーなのに社会風刺を込めるでもなく、ただひたすらNASAのようにリアルを目指して映像を作った作品です。
ありえないことですが、もし、優秀で真面目な日本が米ソと並んで宇宙開発をしていたら、と思わせてくれる今作は、やはり好感が持てます。
しかし、中盤まで怪獣は全く出てきませんので、何を観ているのか忘れそうになります。

着ぐるみ感と玩具っぽさ、合成っぽさを一生懸命手作りしたと思えば、それがたまらなく愛しく感じたりするかもしれません。また、認知度が低いギララですが、その存在を知れたことを誇りに思ったりできれば幸いでしょう。
今後リブートすることがあるかどうかを考えてみると、ゴジラやガメラより手足がフレキシブルに動くので、怪獣同士の格闘戦では活躍しそうです。
しかし、宇宙という設定そのものに限界を感じてしまうのです。

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どん・Giovanni

2.0子供には

2023年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

日本の火星ロケットは、月にある基地に立ち寄ったあと、火星に向かうがUFOに襲われ、未知の物質を地球に持ち帰る。
これが宇宙大怪獣ギララになり、自衛隊では歯が立たず、日本はボロボロに。
真面目に作ってあるので子どもたちは退屈したかも。

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いやよセブン

2.0ギララじゃつらいよ

2022年2月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

単純

怪獣映画ブーム真っ只中の1960年代、各会社が東宝ゴジラに続けと言わんばかりに怪獣映画に挑戦。
特に1966年末から1967年は…
東映『怪竜大決戦』、大映『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』、日活『大巨獣ガッパ』、そして東宝は『キングコングの逆襲』『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』が公開。
TVでは『ウルトラQ』『ウルトラマン』が放送スタート。
一年を通して怪獣が見れる、今となっては考えられない、ファンにとっては夢のようなステキな時代だった。
そんな中、意外過ぎるこの会社まで!
松竹。
日本全国を蹂躙する怪獣みたいな破天荒男はいるけど、れっきとした怪獣。
ホームドラマや人情劇の松竹が、一体どんな怪獣映画を…?
怪獣が日本中を旅して家族の温もりや人情に触れる…?
いえいえ。そいつは宇宙からやって来た。
その名は…

ギララ!

…うん。
ギララって名前もデザインも、
特撮も脚本も演出も演技も、
何もかもが、
THEチープ!
よくこれで東宝ゴジラや大映ガメラに対抗しようと思ったもんだ。

まず、主役怪獣のギララにまるで魅力を感じない。
一応、宇宙大怪獣。
なのに、デザインも咆哮もカッコ悪いし、頭のアンテナみたいのが間抜けに見えて、おバカ怪獣。
一応、都市破壊や自衛隊と決戦は見せてくれるが、暴れっぷりも口からの光線もステレオタイプ。
全く醍醐味や興奮を感じられず。ギララ自体これと言った特徴ナシ。
唯一の自慢は後年寅さんにゲスト出演して(実は寅さんより先に銀幕デビュー)、タコ社長にゴジラと間違えられた事。
いかにゴジラやガメラ、ウルトラ怪獣が魅力的で個性的な事か。

タイトルは“大怪獣”だが、東宝や大映の怪獣映画と差別化を狙って“SF映画”路線で売り出したという。
まあ確かにメカニックや月面基地など、こだわっているようではある。
怪獣映画の宿命は例外もあるが、人間ドラマ部分が弱い。
人間ドラマに定評のある松竹、そこは腕の見せ所。他の会社と違って、怪獣映画の中にも卓越した人間ドラマを発揮!…出来なかった。
人間ドラマのメインは宇宙パイロットたちの話。
特に序盤なんかはのほほ~んとして、真面目にSFやる気あるの…? 何だか本当に、“とらや宇宙に行く”な雰囲気。
月面基地で檜風呂に入るわ、男女の色恋沙汰あるわ…。
これで面白味があったらいいんだけど、メッチャつまんねー!んだからどうしようもない。
人間ドラマ部分も東宝特撮の方が、しっかりとツボを抑えていて面白い。

本編も特撮も残念。
ちゃんとそれは興行にも表れ、失敗。
結局松竹はこれ一本で怪獣映画は打ち切り。
その判断は正しかったのか、この失敗をバネにまた挑戦すればひょっとして…?
事実松竹は怪獣映画は脱退したが、『吸血鬼ゴケミドロ』などカルト怪奇映画でその特撮手腕を発揮する事になる。
…のだが、

むか~し昔、一度見て以来の久々の鑑賞。
その時はWOWOWで東宝以外の特撮作品特集で、大映は言わずもながな、東映も日活もそれなりに面白かったのに、こちらは…。
今回久々に見ても、その印象は覆せなかった。

またダメ出しして申し訳ないが…
よくこれでゴジラやガメラに対抗しようと思ったもんだ。
ギララじゃつらいよ。

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近大

3.0ギララさん、日本で大暴れ

2021年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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アキ爺

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