「どちらのエンディングバージョンが上映されるのかが気になるところです。」宇宙戦艦ヤマト キングオ-バ-さんの映画レビュー(感想・評価)
どちらのエンディングバージョンが上映されるのかが気になるところです。
ご存知の方には釈迦に説法ですが、ご存知でない方もおられると思い、書きます。
「宇宙戦艦ヤマト」は昭和49年(1974年)から、毎週日曜日の19時30分から30分枠で読売テレビ(日本テレビ系列)で全国放送されたテレビアニメでした。
しかし、不幸なことに、当時、同時間帯には「アルプスの少女ハイジ」(フジ系列)と「猿の軍団」(TBS系列)が裏番組として君臨しており、多くの視聴者を奪ったのでした。
当時、小学生だった私は「ヤマト」を見ていたのですが、学校ではほとんどの男子が「猿の軍団」を見ており、話が合いませんでした。💦
そのような訳でテレビ版「宇宙戦艦ヤマト」の視聴率は一桁台に留まり、当初は3クール(39話)だった予定が、2クール(26話)に短縮されてしまっています。
その後、平日夕方の週5の再放送枠で再放送され、デモシカ視聴者(これデモ見るシカないか…)から人気に火が着き、テレビシリーズの再編集版を劇場公開したものが本作品です。
最初に劇場公開されたときは、後半部分が一部リメイクされ、ヤマトがイスカンダルに到着したときには、既にスターシアは亡くなっていました。
ところが、数年先に「さらば宇宙戦艦ヤマト~愛の戦士たち」他1作品と併映でリバイバル上映されたときには、全てテレビシリーズと同様の結末に再編集されていました。
つまり、スターシアは生きていたのです。
ゆえに「劇場版宇宙戦艦ヤマト」には2つのエンディングバージョンが存在するのです。
今回のリバイバル上映が、どちらのエンディングになるかが気になりますが、十中八九、スターシア生存バージョンになるのではないでしょうか。
そうじゃないと、あとに続くシリーズに整合性がなくなってしまいますからね。
それに、初回上映のスターシア死亡バージョンを今回上映したら、当時を知らない観客からクレームが来るのは必至でしょうからね。(笑)
そもそも、スターシア死亡バージョンはパラレルワールドの盲腸支線であり、次作の「さらば宇宙戦艦ヤマト~愛の戦士たち」もパラレルワールドの盲腸支線なんですね。
ご都合主義的なパラレルワールドを連発したり、ガミラス人の膚の色を突然肌色から青に(ヒス副総統は紫から青に)変更したり、ストーリー的にも死んだはずの人間が実は死んでなかったり(ex古代守、exデスラー、ex森雪、ex沖田十三)。
それに、宇宙空間の描写で、素人でも判るようなセル傷が写り込んでいたり、色々な制約や事情もあったのだろうけど、人気とは裏腹にお粗末な作品と言われても仕方がありません。
それでも、私は往年のヤマトファンであり、今までも、これからも「宇宙戦艦ヤマト」が大好きです。
当方の近隣では4Kとタイトル掲げながら2K上映なので不愉快に感じてました。
が、やはり見に行くことにします、都内へ。
初めて観たアニメ映画、なんとなくテレビで見たりしたときの違和感が解決しました。
解説ありがとうございました