劇場公開日 1955年1月15日

「運命を受け入れる瞳」浮雲 こうたさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0運命を受け入れる瞳

2025年8月5日
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大大大傑作のバイアスなしに鑑賞することは出来ないが、映画に取り憑かれた人々を何度もキャッチアンドリリースし続け、さらなる評価を獲得する生きもののような映画であることは解る。
またデコちゃんが少女時代のスカーレット・オハラみたいな姿も見せてくれるもんだから、かの大名作との共通点まで見つけたくなったりして。
自分が自分でいられる唯一の相手を憎みながらも求め続ける感じとか。
とはいえ今まで観てきたどんな映画とも比べることは出来ないけど、今まで観てきたどんな女優の演技よりこちらに軍配をあげるな。
それだけは完全に、バイアスなしで。
森雅之は中島葵との関係に本物のクズかなとか思ってしまうし、この映画に限らず高峰秀子の表情は全てにおいて「どうでもいいわ」と言ってるみたいで、自分にはそこが魅力的なんだけど。
しかし微笑む表情は女神かとまごうほど。
強い光を放つ瞳。どうにもならない運命を全て受け入れてきた人の瞳だ。

こうた
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