劇場公開日 2007年10月6日

「子どもに対する優しさと現実を突きつけられる一作。 【イマジネーショ...」パンズ・ラビリンス じぇんぬさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0子どもに対する優しさと現実を突きつけられる一作。 【イマジネーショ...

2023年8月21日
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鑑賞方法:VOD

子どもに対する優しさと現実を突きつけられる一作。

【イマジネーションが何のために存在しうるのか】ギレルモ・デル・トロが生み出すファンタジーとリアルの狭間に立たされ心が締め付けられるストーリーです。

無益な戦争による、子供たちのイマジネーションへの逃避は「ピーターパン2」や実写版「アリス・イン・ワンダーランド」「ナルニア国物語」にも見受けられます。

様々な表現方法があると思いますが、本作の場合はオフェリアが現実で受けている”無意識の苦痛”を具現化しているように思えました。

母体への嫌悪、義母への恐怖、自由への圧力
子どもが本来持つべき愛情が欠落し、戦争という得体も知れぬ狂気にさらされた精神状態をどう正常に保てというのでしょう?

その逃避方法がイマジネーション・ファンタジーの世界なのだとしたら、やはり我々に空想の世界が必須だと思います。

二ノ前