バイオハザードIII : インタビュー
日本の人気ゲームをミラ・ジョボビッチ主演で映画化したサバイバルアクションのシリーズ第3弾「バイオハザードIII」(11月3日公開)。主人公アリス役のミラ・ジョボビッチは現在、パートナーであるポール・アンダーソンとの子を妊娠中だが、8月上旬には妊娠6カ月で来日キャンペーンを行った。大きく膨らんだお腹にいる、まだ見ぬ我が子をいたわりながらも、はつらつとインタビューに応じてくれた。(聞き手:編集部)
ミラ・ジョボビッチ インタビュー
「場合によっては“戦う母親”になるかもしれないわ!」
――すっかり板についたアリス役ですが、同じ役を3度演じるのは初めてですね。シリーズを通してキャラクターが成長したところはどこだと思いますか?
「アリスは本当に成長したと思うわ。前2作では、自分が何者であるかをあまり意識できなくて、ただウィルスから生き延びるために戦っていたけれど、今回はもともとの良心や正義とは何か、自分が何者かということを考え、自分を盾にして人のために戦っている。そうした自己犠牲の精神は、アリスが成長した証だと思うの」
――「バイオハザード」といえばアクションも見逃せませんね。
「それはもう、今回も正気とは思えないような動きがたくさんあるわ! 今回は初めてナイフを使って戦うアクションもあるんだけど、そうすると新しい動きがおのずと生まれてくるから、いろいろなスタントがあるの。楽しみに観てほしいわ」
――3部作完結ということですが、3作を終えた気分はいかがですか?
「本当に楽しかった。3作がまとまったDVDボックスが出るのは幸せね。飾ってあるところが早く見たいわ(笑)。ここまで出来たのは、ファンの方が応援してくれたからこそだし、今回は出来が一番良いので、ファンの皆さんに早く観てもらいたい」
――今回は砂漠のロケが中心ですが、それゆえに大変だったところは?
「大自然の中でのロケはチャレンジングだけど、同時に危険が伴うものね。何しろ日中の砂漠は気温が60℃近くになることもあるのに、そんな暑さの中でワイヤーに吊るされてクレイジーなスタントをしているわけだから(笑)。エアコンの効いたスタジオの平らな床の上でアクションをするのとは違って、今回は自然の砂地だから、事前にリハーサルをしても、本番では足元の地形が全く違う状態になっている……なんてことはしょっちゅうだった。他にも危険なことは結構あって、監督(ラッセル・マルケイ)が脱水症状になって2週間入院したこともあったし、私が座っていたところにサソリが2匹いたこともあったわ! 暑さのためにすぐに休憩を取らなくてはいけないし、撮影は今まで体験した中で一番大変だったかもしれないわ」
――お腹の中の赤ちゃんの父親でもあり、あなたのパートナーのポール・アンダーソン(「バイオハザード」の監督・脚本・製作、「バイオハザードII アポカリプス」以降は製作・脚本を担当)とは、脚本段階で意見を交わしたりするのでしょうか?
「私が直接手を加えるということはないけれど、彼の脚本はいつも楽しんで読ませてもらってるわ。その上で自分がどう思うか、いつも意見を交わしているの。今回は、あるひとつのバージョンで、アリスが本当にモンスターのようになってしまって、『こんなの嫌だわ、演じたくない』と言ったら、そのバージョンの脚本はおしゃかになったの(笑)。そんな感じで、彼は私が演じたいと思うようなものに修正していきながら、脚本を書いてくれたと思うわ」
――これから出産して母親になっても、戦うヒロインであり続けますか?
「(笑)。最近、『ウルトラヴァイオレット』や『バイオハザード』と、たまたまアクション映画が続いているけれど、基本的には流れに任せているの。脚本が来て、その中に戦うシーンがあろうがなかろうが、気に入れば受け入れるだけ。だから、無理にアクションをしたいというわけではないけれど、脚本次第では“戦う母親”になるかもしれないわね」