キャンディ
劇場公開日:2007年9月22日
解説
オーストラリアの詩人ルーク・デイビスによる自伝的小説を基に、自堕落な生活を送るカップルの愛を描いたラブ・ストーリー。主演は「ブロークバック・マウンテン」で注目を集めたヒース・レジャーと、「プロヴァンスの贈りもの」のアビー・コーニッシュ。詩人志望の青年ダンは、画家を目指すキャンディと恋に落ちる。激しく愛し合いながらもドラッグに溺れていく2人。そんな中、キャンディの妊娠が発覚し……。監督はオーストラリアを起点に世界的に活躍する現代演劇界の鬼才ニール・アームフィールド。
2006年製作/108分/オーストラリア
原題:Candy
配給:ワイズポリシー
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ジャンキーカップルが天国を楽しみ、薬に溺れて地獄に落ち、崩壊していく物語。
こんなにボロボロになりながら、傷つけあいながら、それでもこんなにも「相手が全て」という愛し方ができるのが、信じられなくもあり、羨ましくもあった。
最後にダンが出した答えは正解だと思うけど、あまりにも悲しい。
どんな状況に置かれても彼女に対する愛は変わらない。
男とは本当にどうしようもなくても愛する人への愛が本物なら魅力的に見えてしまうものなんだなぁ。
ヒースレジャーの魅力が(色んな意味で)詰まった作品。
2019年8月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
そんなソバカスだらけの女流画家かと思っていたら、とても綺麗でした。しかも鼻も高いし、オーバードーズでイッちゃってる顔までもが魅力的。オープニングでは遊園地によくある遠心力でぐるぐる回る乗り物(?)で戯れる2人が描かれるのですが、この時点からすでにトリップ状態でした。
定職に就かない自称詩人のダニエル(ヒース・レジャー)はこうやってキャンディ(アビー・コーニッシュ)と恋仲になり、やがて彼がやってたドラッグに興味を持った彼女がずるずるとジャンキーへの道へと突き進む。金が無くなったら親に無心。頭の中は詩とドラッグだけのダン。どうしようもないダメ男ぶりが似合ってました。そして、よき理解者であるキャスパー(ジェフリー・ラッシュ)も曲者で、大学講師の職を得たのに一緒にラリったりしているのです・・・
とりあえず2人は結婚するものの、収入源といえば、キャンディが体を売ったりしている始末。大金を手に入れたりもするけど、結局は悪銭身に付かずといったところでしょうか・・・。まぁ、ヤク中から抜け出せないのは戒めとして、結末も理解できるし、つい大人目線で彼らを見てしまいます。
愛し合う2人は羨ましくもあるけど、共感はまず出来ないと思われる映画で、芸術家としても魅力がなかったところが残念でした。まぁ、イギリス産のドラッグ映画よりはほのぼのとしてるし、どこか大陸的な心まで感じてしまう。あれは若気の至りだったなぁ~と回想する作者の気持ちも伝わってくるのです・・・が、とても眠かった・・・
2013年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
なんとも不思議な映画です。若くて美しい二人がドラッグに溺れていき、転落していく悲惨なお話。
(尤もダンは、キャンディと出会う前からドラッグに浸かっていたらしい)
しかしながら、物語の暗さとかより、ただただダンとキャンディが美しかった…身体もヤクなしではいられず生活もどんどん堕ちて行き果てには他人のカードを盗んだり。途中薬を断つ努力もするけれど、結局は現実から逃げるためにやめられない。
こうなったのは、一体誰のせいなのか…
若者に薬を教えたであろうキャスパー(ジェフリー・ラッシュ)のせいなのか?
考えるのだけれど、きっと答えは見つからないでしょう。
この作品は、
1.天国、2.地上、3.地獄
と3つの章に別れていてまさにその通りにお話は進んで行きます。
ヒース・レジャーとアビー・コーニッシュの演技力は「すごい!」「素晴らしい」とかそんな月並みな表現では言い表せない感じだった。
脇役のジェフリー・ラッシュとキャンディの父親を演じた俳優さんもいいですね。
特にジェフリー・ラッシュが言うセリフ
「(薬を)やめられる時はやめられない、やめたいと思った時はやめられない」
とても真に迫っていて、納得させられました…まさに本当のことですから。
それとアビー・コーニッシュが実に美しいのです。
横顔が特に非の打ち所がないです。
おそらく、この作品のときが美しさの絶頂期だったと勝手ながら感じました、何度も言ってるけど本当に美しすぎます、アビーちゃん。
そう、一番始めに私が「不思議な映画」と言ったのは、絶望的で悲惨な重い内容なのに作品全体に透明感が漂っているからです。
プールのシーンとキャンディがあまりに美しいからなのでしょうか。
後半のワンシーンで壁いちめんにキャンディが書いた(描いた?)詩が凄く響いて彼女の心の叫びが聞こえてきました。その詩を読むキャンディの声も切なくて…これ、もう一度聴きたい!って思ってたらエンドロールでもう一度流れた時はなんだかジーンときました。
男は…と言うか人間は、優しいだけではダメなんだなーって実感しました。
そうそう気づけば監督さんも俳優陣もみんなオーストラリア人なんですよね。
キャンディというタイトル、ここでは女の子の名前ですが、薬の(ドラッグ)暗喩なのかとも思いました。
原作は、詩人の方が書いたお話らしいですね。
ということは、この映画のダンなのでしょうか。