「古いレビューですみません。」プラネット・テラー in グラインドハウス dobubobaさんの映画レビュー(感想・評価)
古いレビューですみません。
感想は・・・Awesome! Great! おもしろい!見れてよかったー!!映画は3時間11分と長い!それもそのはず、2本立て!映画の前と合間に架空映画の予告編!「70年代の低予算映画を場末の映画館でのリバイバル上映、しかも2本立て」風に「わざと」しています。途中でフィルムが歪んだり、焼き切れたり、Missing Reel(フィルムのリール紛失)でいきなり話が飛んだりします。
メインの監督はフロム・ダスク・ティル・ドーン以来のタランティーノ・ファミリーとでも言うべきロバート・ロドリゲス、そしてタランティーノ本人。サブ監督としてHostelからのファミリー、イーライ・ロス、僕の大好きなロッカー兼映画監督ロブ・ゾンビー、以前にも紹介した最高のゾンビ・コメディ映画"Shawn of the Dead"のイギリスの監督エドガー・ライトらの私のお気に入り映画監督たちが嘘予告編を担当!これが、また、最高におかしいのです。劇場内、常に大爆笑。3時間以上の上映時間のため、途中強い尿意を感じるも、もったいなくて席を立てず、失禁。 (こっから下は多少のネタばれ覚悟で)
ロドリゲスがゾンビ映画"Planet Terror"を担当。軍が作ったゾンビが町に広まって・・・というありがちなしょうもないストーリー。そのしょうもないプロットにこれでもかと詰め込まれるB級テイスト。そのぶっ飛びぶりに度肝。圧巻は予告編でも出てくる片足機関銃娘。引き金どうやってんの?とか野暮な質問はなし。ただ、面白ければよい、という古き良き低予算映画を踏襲。細かい人間関係なんて、くそ食らえ。唐突に人が死んだり、死んだと思った人が出てきたり、これから盛り上がるってところでMissing Reelで、話がぶっ飛んでみたり。とにかく、話と関係ないところで、爆笑の渦。 CGなんて使ってないよー的なところ見せますが、片足機関銃娘なんかはきちんとCG使っています。でも、普通の人が見たらCGなんて思わないようなチープさです。わざとチープに見せるCGって、ハイファイ後のローファイみたいで次世代CG?みたいなところ感じます。しかも(?)、マイケル・ビーン出ています。(懐かしい!何やってたの、今まで?ターミネーターやエイリアン2などでおなじみ)
タランティーノ担当はカー・アクション・サイコ・ホラー(もうこの時点で詰め込みすぎのB級テイスト満載。)"Death Proof"。エド・ウッドの映画などに代表される愛すべき「クソ映画」にはいくつかの法則があると思うのです。
1、どこかで見た話
2、テンポが悪い
3、低予算が故にフィルムを使いまわす
4、ストーリーが支離滅裂(矛盾だらけのストーリー)
5、完結していないのに唐突に終わる
これらを、すべて踏襲しています。タランティーノ計算ずくです。これに加えて、先ほどのMissing Reelなんかが加わって、益々訳がわからない話になっていきます。(直前まで物凄い口論していたのに、場面変わったら、仲良く話していたり、朝だったのが、次のシーンで夜になったり)本当にタラちゃん楽しくて仕方がないという感じです。そして、ラスト。まじですか???というラスト。大爆笑、かつ、大拍手でした。Awesome!!
アメリカ以外ではこの映画、2本立てじゃなくて、ばらばらに公開する予定みたいですが、それは止めて欲しいです。だって、ロドちゃんとタラちゃんでは明らかにタラちゃんの方が遊んでいて、タラちゃんの映画だけ見た人は本当に怒るんじゃないだろうか?と心配です。2本まとめてみるから、笑えるんであってねー。ということで、私的には今年ダントツ1番(善き人のためのソナタは昨年の映画なので)でかつ、タラちゃん映画でもっとも好きかも。是非是非見てください。私も時間があったらもう一回見たい。それでも、興行的にはいまいちでBox Office初登場4位!マジで?確かに長いから回転悪いわなー。こないだ、新聞にも載っていたけど、2007年は評価の高い映画が興行的に失敗して、評価は低いが単純に笑える映画、アクションの映画が1億ドル以上稼ぐBlockbusterになる傾向があるようです。普段映画見ない人が見に来ているからって事らしいけど、いい映画作っている人が可愛そうですね。