怪談のレビュー・感想・評価
全6件を表示
脚本が良かった。男もそんなにチャラついてはいないし、成り行きの感じ...
脚本が良かった。男もそんなにチャラついてはいないし、成り行きの感じで女と一緒になる感じ。煙草売りのハズなのだけれど、終盤のほう鎌1本で凄え強かった。
最も怖かったのが、お寺の前に立っていたお累の母親が透けて見えたことかも・・・
何が起こるかわからない理不尽さをメインとした現代的なホラー映画に慣れ親しんでしまうと、日本特有の愛憎劇を中心とした怪談には恐怖以外のモノを感じ取ってしまう。これは、男に尽くすタイプの女性を振ってしまう男が味わう恐怖なのかもしれないし、男女とも愛しすぎると憎しみに変化してしまう恐れがあるのかもしれない。
しかし、怖くなかった・・・現実に恋人と別れようとしている人にとっては怖い内容なのかもしれないけど、どこかで興ざめしてしまったに違いないのです。親の代の因果応報については、登場人物たちにはわかっていないこと、浮気性なわけでもない基本的には真面目な主人公新吉だけに、たまたま不慮の事故が引き起こした愛憎劇でしかなかったためかもしれません。むしろ、男の醜い欲が原因であったりすると、違った恐怖心が感じられたのでしょう。
ストーリーそのものには不満ながら、新吉(尾上菊之助)を好きになってしまう5人の女性のそれぞれの愛情表現が楽しめました。直情的であったり、控えめであったり、強引で強迫めいたものだったり・・・演技の面はさておいて、男性視点でいくと、好みの愛情表現タイプで差が生まれそうなところも興味深いところです。
世界各国でも上映されることが決まってるらしいですけど、欧米人の目に日本女性の愛情表現がどう映るのか。「死んでも尚愛し続ける」とか、「死んでから、他の女性と結婚するのは許せない」などといったストーリーはあるだろうから、それほどの評価を受けないのか・・・それとも、「日本人は未だに丁髷をしている」などと勘違いされるのか。
リングの中田秀夫監督の作品。 PG-12指定だったんだけど、そのわ...
リングの中田秀夫監督の作品。
PG-12指定だったんだけど、そのわけはこの微エロのせいかと。
黒木瞳が「もっと耳を噛んで!」とか言っちゃいます。
怖いシーンはほんとずるいです。
そこでそれやられちゃビビるでしょ!という演出。
そして主題歌のあゆがあまり作品の雰囲気と合っていなかったのが気になりました。
眼の演技力に注目!!
当時、大学のツレと自動車免許合宿に行った時にやることがなくて何度も訪れた映画館で、観た一作。
その頃はホラー映画はほとんど観たことがなくて深く考えずに観たのが最大の失敗であり最大の成功だった。
これほどまでに人間の情念の深さが伝わってくる映画はあまりない。
というのも出演者は全て眼で演技しているといっても過言ではなく、その眼差しから全ての情念が怨念となって出ているのである。
自分は観賞中、あまりの怖さに何度もその眼から、眼を背けるハメになった。
それから何年かおきに一大決心して観賞している。
なかなか・・・怖い
感想としては、なかなか良いものでした。(怖いけど)
さすが黒木瞳と思わせる演技。
やはり美しいお方です。
しかし・・・幽霊って美人の方が怖いと思いました。
だって、覗くシーンとか、目が美人じゃなかったら、あまりこわくないもの。
逆にスプラッターになっちゃう。
だから、良かったが怖かった。
ストーリーも多少展開がある感じで、ただの想像だけでは終わらせない面白さはありました。
また、映像自体に気持ち悪いシーンはなく、やはり日本ホラーの怖さである、「精神に訴えるホラー」になっておりました。
浮気をしている男性陣!
是非、一度は見に行ってみるべきかもしれませぬ。。。
モダンな古典
中田監督が本当に描きたい恐怖は、人間の愛憎が生む情念だったはず。ところが映画が観客を怖がらせるのは、黒木瞳の顔を覆う恐ろしいメイクや地を這う薄気味の悪い蛇などビジュアルに頼ったものばかり。突如として現れる腕などで観客をビビらせる手法は「リング」と同じだし、艶のある林淳一郎のカメラもモダンすぎて古典の持つ怖さが伝わらない。中田が描きたいはずの情念は最後まで上滑りし、黒木瞳や尾上菊之助の熱演をフイにする。結局は使い古された恐怖演出が映画をリードする出来の悪い現代版ホラーに終わってしまった。
全6件を表示