「日本沈没」が二度目のテレビドラマ化で、今一番の大評判です
自分も夢中で視ています
本作は2006年の公開
原作は1973年にオール讀物9月号に掲載された、筒井康隆のパロディ短編
実に33年後の映画化です
というのも、2006年の樋口真嗣監督版「日本沈没」が公開されたからで、その便乗企画です
つまりパロディの相手は、小松左京の小説でも1973年版の映画でも、1974年版のテレビドラマでもでなく、樋口監督版の映画のパロディなのです
パロディは本家が偉大でなければ存在しえず、それが黒歴史ならパロディもまた黒歴史にならざるを得ないのです
鏡のごとく
筒井康隆の原作がパロディとして成立しているのは、本作では原典とクレジットされている小松左京の原作小説がエベレストのように偉大であるからです
2021年版のテレビドラマ「日本沈没」は原典の素晴らしい部分だけを蒸留して現代に蘇らせていると感じます
本作は所詮パロディですが、河崎実監督が外国人の移民や難民問題にタッチするというとんでもない取り合わせがなんとも居心地が悪いものになっています
パロディで完結していないのです
今ならネットで炎上間違いなしでしょう
監修として実相寺昭雄の名前があります
それらしきシーンが少しだけクライマックスにあります
それでも98分は長すぎです
20分以上短くすべきと思います
退屈で睡魔が襲いました
特撮は何故かビルが大爆発するバンク映像のようなシーンがごく僅かな程度です
永田町の国会議事堂が自爆爆弾で吹き飛ぶシーンだけが拾いものです
2021年版テレビドラマ「日本沈没」は関東沈没から始まりました
本作では、アメリカ沈没から始まります
へえ、そうなの
と言うぐらいのものとして
まあ、話の種に観ておく程度で十分かと思います
同じ河崎実監督作品でも、壇蜜主演の「地球防衛未亡人」の方が、あ~バカだなあ、壇蜜エロいなあと安心して観ていられます