インサイド・マンのレビュー・感想・評価
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やっぱり、ちゃんと、スパイク・リー
センス、テンポ、セリフも抜群。そしてアイデア。
極上のクライムサスペンスであることは疑いようがない傑作。
しかし、この映画をただのクライムサスペンスとしてだけ観ると後味が悪い。
強盗団の目的は?真の黒幕は?
あの人質は実は強盗の見方では?
などなど。完璧な銀行強盗計画を描いた映画的な粗。
それは、見終わったあと皆さまが解釈してね。
と、委ねている感じ。
それがこの映画のテーマ。
フレイジャー刑事(デンゼルワシントン)を招き入れ、内部を明かしたのは、
「おまえなら事件後、ちゃんと真相(本質)を明かすための捜査を委ねていいよな。」
という値踏み。
それが、伏線(映画内では回収されていない)。
それこそがこの映画の本質と思った。
ターバンを返せと騒ぐアラブ系の男。
服は脱ぎたくないとゴネるご婦人。
アジア系男性をキモイと決めつけるデカパイ。
ホワイトという名前の腹黒い高慢な女弁護士。
ナチスに加担して富を築いた銀行創業者。
人種差別問題が裏のテーマなのだろうか。
いや、スパイクリーはもっと深いところをエグっている。
ユダヤと戦争と金と、そして人種。
そんなこと委ねられても、答えなんか出せっこないじゃん。
スパイクリーが、やや冷静に怒りを伝える作品か?!
監督ならではの、ユーモア、ブラックジョーク満載、時々入ってしまう謎の面白ショット、秀逸な役者たち、互いに騙し騙されてるとわかってる狐狸レベルの化かし合いと馴れ合い、リアルに真面目に考えたら有り得ない人と人の距離感がスパイクリー。コロナ禍2年目ともなると、コロナ前の映画は濃厚接触と三密すぎてつい気になって気が散り心配になる今日この頃だが、本作品はみんなマスク装着で安心のひととき。狐狸にかこまれて、ひとり真面目に任務遂行しようとするウィリアムデフォーが最高なかっこよくて、人の不幸を踏み台に金のための人生階段登るクリストファープラマーとジョディフォスターも淡々とこの映画の意図してるところをみせてくれる。ナチスとか利用して巨額の富を築く優雅に代々暮らしていく負の富豪たちに、そしてちくりちくりと人種や宗教による差別、性差別、子どもにも蔓延する暴力や薬物の問題などを少し笑いを交えて串刺にしにしていく、スパイクリーらしさが随所見られ庶民はみんな差別的な言動し、またされ。それぞれ事情があってこうなっちゃってる、みたいなところは甘めだけどニューヨークの庶民レベルの実感的なものも感じて、とにかく面白い。圧倒的にかっこよいのは、オープニングとエンディングの、ARラフマンの、Chaiya Chaiya 、こんな使い方ありかと思い聞き惚れリズムに乗ってニューヨークに入り込む。もともとDilSeの曲だからそこも意図的。トータルにスパイクリーの主張、かな。
ごちゃごちゃ言わずに観ればまあ
ごちゃごちゃ言わずに観ればまあ、ふっつうの映画だと思う。
サスペンスってこういうものだとは思うので。でも、おそらくそれでは許してくれない人も多くいると思う。映画をよく観る人ほどそうなりそうなクオリティではある。
ごちゃごちゃちょっとだけ言うと、大風呂敷を広げた割に話しの広がりがない。どういうことかというと、銀行オーナーと市長と女弁護士、このへんの登場人物って話の流れでいくと重要なはずだけど、ちょんちょんと突いた程度の扱いで終わらせてる。戦争犯罪までちらつかせた割にすんごい普通の銀行強盗サスペンス。
まあ、そういう映画なのでいいんだけど。。
頭の良い銀行強盗
さすがスパイク・リー監督です。ただの銀行強盗ものではなかった。犯人たちは、人質にも犯人と同じ服を着せ、誰が犯人なのかをわからなくするという発想は斬新で、このワンポイントだけでも、かなりの高得点をあげたい映画だ。さらに、ナチスの影が加わり一層謎めいた展開になっている。
カルロスゴーン氏、逃亡はこれを参考にしたのかな
すごく面白い内容だと思います。
裕福なユダヤ人達の財産を奪い取り
その汚いお金を企業や人々に貸して莫大な利益を得ている人間がいることを世の中に知らせたかったのだと思う。
気になったのは人質が着替えた服はどうしたのか?
燃やして証拠隠滅をしないと犯人だとバレてしまう気がしました。
ジョディ・フォスターはこういう役が一番似合う気がするなぁ
背景が薄い
現金には一切手を付けず、人質を一人も殺さない銀行強盗。 それ自体は...
スパイク・リーは終わってる。
わかりやすく、息を飲む展開
Netflixで視聴
十年くらい前に字幕版で見たときはそれほど面白く感じなかったのだが
記憶が薄れてから吹替版で見直すと非常に面白かった
日本語版がちょっと珍しい配役だと思う
デンゼル・ワシントンは大塚明夫
ウィレム・デフォーは山路和弘
のイメージが刷り込まれていたので
それぞれ別の役者の吹き替えは新鮮に感じた
冒頭のカメラ破壊シーンから銀行強盗物として期待が高まる
人質に対する命令
その後の警察の包囲、電話越しのネゴシエーション
銀行強盗物のシナリオとしてはセオリー通り
しかし、それだけではない仕掛けや演出があって実に楽しめた
サクッと見れるし、過激すぎない程度の演出が丁度いい
あまり頭使わないで見れるので娯楽作品として優秀
一風変わった銀行強盗映画
途中で昔観ていたことを思い出す、こんなトリッキーな銀行強盗ものを忘れてしまうのだから困ったものです。当時は知的なものより派手なアクションものの方が好みだったので印象が薄れたのかも知れません、これはこれで銀行強盗映画を語る上では必ず俎上に上る話題作であることは間違いないでしょう。
ひねった銀行強盗ものではトラボルタの「ソードフィッシュ」も印象的だったが、本作は派手さやダイナミックさを見せるよりスパイク・リー監督らしいスパイスの効いたセリフや思わせぶりで引っ張るミステリーなのでしょう。ただ、観終われば納得なのだが途中で事件を語る当事者たちのインタービューが挟まるのがテンポを削ぐようで邪魔に思えた。
デンゼル・ワシントンの交渉人ならもう少し見応えがあってもよさそうだがまだ若い時なので貫禄が無いし犯人がもしかしてモサドのメンバーかとも思わせる知能犯ぶりなのだから致し方ない。
ジョディ・フォスターもしかり、「羊たちの沈黙」のヒロインでミステリー臭は強いものの胡散臭い女傑と言うには物足りない。名作にはかかせない名脇役ウィレム・デフォーさんを使いながらいいとこ無しと言うのも勿体ないが計算された思わせぶりのキャスティングなのでしょう。
真逆なのがクリストファー・プラマーさん、その存在感だけで映画の信憑性が高まるのだから恐れ入る。
何のインサイドなのか、タイトルや塗装工に扮した意味など伏線回収はあるのだが掘ってた穴はトイレ?それにしてもトップ、エンドのクレジットバックのインド音楽は唐突感満載、インド映画の「ディル・セ心から」の列車の屋根でのダンスシーンでかかった「チャイヤチャイヤ」というラップ調の曲なのだが歌詞を読んでも本作との繋がりが読めず、こちらもミステリーでした。
まあ、ミステリーなので詳しくは書けないので、観てのお楽しみということで悪しからず・・。
意識高い系銀行強盗との心理戦
心理戦の駆け引きと会話のやり取りに洒落っ気があって面白い!
映画序盤からもちょくちょく警察の中でも悪を許容しているシーンがあって、この悪を許容する感覚と世界観が大人の余裕を生んでいる気がします。心理戦にゲーム性が少し加わり、かといって軽くなる事もなく。
ハードボイルドな匂いのするクライムサスペンス、デンゼルワシントンかっこよかったです!
先が気になる終わり方だと思って調べたら2もあるみたいですね。ただこちらは監督も変わってレビューの評判もイマイチのよう…続きを見るか悩ましい。
ダイヤはおすそ分け
極上の登場人物たち
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