「スパイクリーが、やや冷静に怒りを伝える作品か?!」インサイド・マン redirさんの映画レビュー(感想・評価)
スパイクリーが、やや冷静に怒りを伝える作品か?!
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監督ならではの、ユーモア、ブラックジョーク満載、時々入ってしまう謎の面白ショット、秀逸な役者たち、互いに騙し騙されてるとわかってる狐狸レベルの化かし合いと馴れ合い、リアルに真面目に考えたら有り得ない人と人の距離感がスパイクリー。コロナ禍2年目ともなると、コロナ前の映画は濃厚接触と三密すぎてつい気になって気が散り心配になる今日この頃だが、本作品はみんなマスク装着で安心のひととき。狐狸にかこまれて、ひとり真面目に任務遂行しようとするウィリアムデフォーが最高なかっこよくて、人の不幸を踏み台に金のための人生階段登るクリストファープラマーとジョディフォスターも淡々とこの映画の意図してるところをみせてくれる。ナチスとか利用して巨額の富を築く優雅に代々暮らしていく負の富豪たちに、そしてちくりちくりと人種や宗教による差別、性差別、子どもにも蔓延する暴力や薬物の問題などを少し笑いを交えて串刺にしにしていく、スパイクリーらしさが随所見られ庶民はみんな差別的な言動し、またされ。それぞれ事情があってこうなっちゃってる、みたいなところは甘めだけどニューヨークの庶民レベルの実感的なものも感じて、とにかく面白い。圧倒的にかっこよいのは、オープニングとエンディングの、ARラフマンの、Chaiya Chaiya 、こんな使い方ありかと思い聞き惚れリズムに乗ってニューヨークに入り込む。もともとDilSeの曲だからそこも意図的。トータルにスパイクリーの主張、かな。
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