神の左手 悪魔の右手
劇場公開日:2006年7月22日
解説
ホラー漫画家、楳図かずおの伝説的コミックを「デスノート」の金子修介監督が実写映画化。人間の悪意を夢で予知できるという不思議な能力を持つ少年ソウ。ある晩、悪夢にうなされていた彼の首から、大量の血が噴き出した。夢の中に現われたのは、病気の娘のために絵本を描く優しい父親の姿。しかしその内容は、少女たちが次々と惨殺されていく恐ろしいものだった。弟思いの姉イズミは、ソウの願いを聞き、とある街へと向かうが……。
2006年製作/95分/日本
配給:東芝エンタテインメント
スタッフ・キャスト
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2019年4月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
予告編で見た『SAW3』も楽しみになりましたが、この作品の主人公は人間の悪意を夢で予知する山辺ソウ。映画『太陽』では神から人間になった天皇を描いてましたが、この作品では子供の左手が神になっちゃうのです。右手だけ鍛えると守護神になれるんじゃないかと思っていたら、なぜか左手が神で、右手が悪魔なのです。最近、楳図作品が映画化されることが多いようなのですが、そんなに面白いんでしょうか・・・と、期待せずに観ました。
冒頭、「映画監督 那須博之に捧ぐ」の文字に驚く・・・もしかすると、デビルマンに対するコメディ映画、もしくはB級駄作をオマージュしているのではないかと勘違いして、恐怖感を味わうよりも笑える映画なんだと先入観を持ってしまいました。そして予想通り、この映画は田口トモロヲを楽しむ映画だったのです。もちろん、彼を知らなければ怖いだけかもしれません。現に隣で鑑賞中のあんちゃんは何度もビックリして座席から転げ落ちそうでしたが、こちらも負けじとコミカルな警備員のシーンや楳図先生登場シーンで笑って席を揺らしてあげました。
R-15のスプラッターホラー。胴体から首が転がり落ちても笑える。物凄い形相になっている田口トモロヲを見ても笑える。ストーリーは最初から破綻しているにも拘らず、無茶な展開になっても笑える楽しみを与えてくれるので許せる内容でした。「白い家だと言ってたのに、白いのは玄関だけじゃん」とか「なんで刑事が出てくるんだよ」などと突っ込むよりも、七変化する田口トモロヲの表情をこっそり真似するほうが楽しいんです。これぞデビルマン・リスペクト!B級にはB級の楽しみ方があることを教えてくれました。
夢の中なのか、現実なのか。わからないまま、黄色い電車に乗って白い家と青い携帯電話を持つ青いお姉ちゃんを探す山辺イズミ(渋谷飛鳥)。前田愛がそのお姉ちゃんだとわかると、「殺されるんだろうな」と予想できてしまいますが、田口トモロヲの娘が実はクララだったという軽いオチは予想できません。この下手な演技の女の子もどこかで見たことがあると思うのですが、誰も知らないです。
結局は、ホラーというよりもブラック童話といった雰囲気でした。娘に絵本を作ってあげるという設定だし、ハサミでお腹を切り裂くとか、お菓子の家に迷い込むとか、童話をベースにした部分が多い。いくつの童話が隠されているのか数えてみるのもいいかもしれませんが、黒い絵本は『デスノート』の宣伝目的だとか、クライマックスでお腹の中からソウが登場するシーンは『マニトウ』なのか『エイリアン』なのかと議論するのも楽しいかもしれません・・・
2018年6月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
あれを実写化したことに驚き以外ない。
パッと周りを見渡しても、楳図かずお原作の不気味な本を嫌がる人はいるため、映画化に驚いた。
とは言え、あの絵本は実に不気味で原作で読んだ時は「うわ~」と思ったものだが、実写で見せられるとどうもイメージは違う気がした。
楳図かずお先生が作品中に出演してる。
田口トモロヲが超絶ヤバイお父さんを怪演。娘の為に有害図書な絵本をつくりまくる。我が左の手は正き者を甦らせる神の左手、我が右の手は悪しき者を滅ぼす悪魔の右手……ほろびよ!
姉ちゃんの体内を突き破って出てくる血まみれのソウ君。田口トモロヲを雑巾絞りみたいにしてやっつける。ものすごい作品。