ブラック・サンデーのレビュー・感想・評価
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対テロリスト映画の金字塔‼️
これはテロリストを描いた映画の金字塔ではないでしょうか。もうこれは全編を通して凄まじい緊張感に覆われており、ハラハラドキドキ、一瞬たりとも目が離せません。冒頭の"黒い9月"アジトの急襲シーン、銃撃戦から始まってマイアミビーチに至るカーチェイス、そしてクライマックスの飛行船とそれを追撃するヘリコプターによる空中戦など、アクションシーンが本当に素晴らしい‼️特にラストの空中戦は、実際のスーパーボウル会場で行われたロケによる尋常ではない臨場感と緊迫感の中、ヘリから飛行船に飛び移るロバートショウが、トム・クルーズも真っ青の大活躍ですね。目的のためには命も惜しまないテロリストの恐ろしさを見事に演じる俳優さんや、緊張感と殺気の塊のようなロバート・ショウの存在感、ジョン・ウィリアムズの音楽、それらをまとめあげたジョンフランケンハイマー監督の演出まで、全てが超一流です。
(お知らせ)これは超絶に面白いです
いわくつきで、まともに公開されなかったので相当ワリを食っていますが、これは大変な傑作です。だれにでも絶対にオススメできる数少ない作品の一つです。 スリラーもサスペンスも最高潮で、フィクションなのにリアリスティックこの上なし。 非常に堅めな演出なので緊張感がみなぎっています、 数十年前に観た時メチャクチャ面白かったので、確認で再見したところやっぱりメチャクチャ面白かった。小説も映画も超一級というのは珍しいです。 補足:スーパーボウルのシーンは選手のマイアミ入りから試合場面まで実際の1976年のスーパーボウルにカメラを持ち込んで撮っています。それもDallas CowboysとPittsburgh Steelersという当時の超人気チームの対戦で、両チームのスーパースターがまんま映っています。 尚、会場のMiami Orangebowlというのはアメリカではフットボール専用スタジアムとしてはカリフォルニアのRosebowlと双璧の伝統ある競技場で、1996年のオリンピックではサッカー会場として日本が「マイアミの奇跡」を演じた場所です。20年ほど前に老朽化で閉鎖され、その跡地に作られた野球場では2023年のWBCで日本が優勝しました。
史上類を見ないテロリズムの恐怖を映画にしたジョン・フランケンハイマー監督の傑作
1977年に日本公開される時の前評判は非常に高かったが、テロリズムの誘因になるとかの理由で急遽上映中止になった曰く付きの映画です。個人的にもその年に観た「フレンチ・コネクション2」と監督のジョン・フランケンハイマーがお気に入りだった為、とても落胆したことを記憶している。内容は第一次中東戦争(1947~1949)で肉親を失ったパレスチナ生まれの女性テロリストとイスラエル諜報特務庁のエース少佐の攻防の末の死闘である。そこにベトナム戦争で捕虜を経験した退役軍人のパイロットが加わり、虚実取りまぜたサスペンスアクションの迫力ある娯楽映画になっていた。つまり、社会的影響度の高いテロ組織の内部描写のリアリティと、そこから想像力を膨らませて恐怖心を煽り映画的な醍醐味にした創作の是非が問われたのであろう。パレスチナ問題を映画にするなら告発的社会派作品に納めるべきなのか。それとも、より多くの人に知ってもらう役目を持つ映画として面白さを追求するのは当然であるから、上質で面白ければ許されるのか。観る人の社会的視野と映画好きが試される難しい題材であり、感想を述べるのに躊躇うのも正直な気持ちです。
しかし、この映画のクライマックスである、テロリストが空からスタジアム襲撃し中東問題に全く関係のないアメリカ市民の大量殺害を企てるようなことを、当時なら荒唐無稽な作戦で終わったかも知れないが、その後2001年にアルカーイダによるアメリカ同時多発テロ事件を経験したことで、この映画の観方が大きく変わってしまう。あの時の深夜ライブ映像の衝撃と、長くアメリカ映画を観てきた経験値からの戦争予見の恐怖まで、けして忘れることはない。その約20年前に一般公開されていれば、テロリズムの恐怖の警告になっていたかも知れない。本国アメリカではどのように捉えていたのか知りたいところでもある。
この大胆にして奇想天外なテロリズムの小説(『レッド・ドラゴン』『羊たちの沈黙』『ハンニバル』のトマス・ハリス)をよく映画にしたと制作者を調べると、「ゴットファーザー」「チャイナタウン」「マラソンマン」を手掛けたロバート・エヴァンスという人だった。やはり独特の志向がある映画人のようだ。このトマス・ハリスとロバート・エヴァンスによって映画の骨格は決まったと思われる。実在のテロリストグループの“黒い九月(1970年~1988年)”のメンバーである優秀な女性闘士、且つ冷酷無比の殺人鬼ダリア・イヤッドの背景のリアリティは、パレスチナ問題で天涯孤独の復讐の鬼。この集団が1972年にミュンヘン・オリンピック事件の犯行で世界を震撼させた歴史的事実。映画冒頭のベイルートのアジトにオガワという日本人が出入りしているシーンには、日本人としてどう表現したらいいものか。主犯格のアメリカ人マイケル・J・ランダーはベトナム戦争で何度も叙勲を受けるも、捕虜から生還後は軍から邪魔者扱いされ、それに妻の裏切りが重なり自暴自棄の孤立無援の人。毎週通う復員局傷病軍人更生センターのシーンでは、受付嬢が酷く冷たい対応をする。そして、時は1976年1月18日の第10回スーパーボール、場所はフロリダ州マイアミのマイアミ・オレンジボウル。レバノンのベイルートからカリフォルニアのロングビーチ、遂に最後の舞台と、ふたりのテロリストを追跡する殺し屋デイヴィッド・カバコフ少佐とFBIのサム・コリーが協力して闘う迫力満点の場面が繰り広げられる。
監督のジョン・フランケンハイマーについては、実は殆ど観ていない。30代で頭角を現した「明日なき十代」「終身犯」「影なき狙撃者」「五月の七日間」が未見のままで心苦しいが、監督35歳の時の「大列車作戦」には興奮した記憶がある。政治色の濃い題材を得意としていたようだが、映画の基本的な演出力の高さは、45歳の時の「フレンチ・コネクション2」でも充分知ることが出来る。そのスケール・アップしたのがこの作品といえるだろう。冒頭の“黒い九月”のアジト奇襲の緊迫感の演出、香港から密輸した爆薬をボートに積んで逃走する湾岸シーンの可動橋を使ったスリル、入院したカバコフ少佐を暗殺するために忍び込んだ末の強行(ここはヒッチコック監督のサスペンス演出を彷彿とさせる)、ダーツが放射状に拡散する試験爆発を強行するモハベ砂漠のクライマックス序章、アメリカ大統領のワシントン記念塔をバックにパレスチナ解放機構(PLO)のリアット大佐とカバコフ少佐が対峙する印象的な交渉場面、“黒い九月”の幹部を追い詰めるFBIの市民を巻き込んだ銃撃戦の荒々しい凄み、そして気球とヘリコプターがバトルを展開するサスペンスの頂点へと盛り上げるまでの様々な局面を構築する脚本の雄弁さと演出の簡潔にして的確なカメラワークの見事さ。実際のスーパーボールの競技場にカメラを入れて撮影した臨場感は素晴らしく、主演のロバート・ショウが観客席やフィールドを警戒巡回するシーンのリアリティはこの上なしだ。8万人の観衆と映画エキストラのモンタージュも上手く編集している。これらアクション映画の見所を結末まで持続し最後に爆発させた、フランケンハイマー監督の傑作と言っていいと思う。
カバコフ少佐のロバート・ショウは、「わが命つきるとも」でヘンリー8世を演じてその演劇素養を発揮したが、出世作の「007ロシアより愛を込めて」のアクション演技の方が買われたのか、「バルジ大作戦」「カスター将軍」「空軍大作戦」と軍人役が多く、「ジョーズ」の大ヒット作で更に有名になったイギリスの俳優。個人的には「スティング」のマフィアのボス役が好印象だ。この演技も身体を使ったアクションシーンを熱演していて、亡くなる前年の50歳とは思えない活躍振り。もっと長生きしていれば深みある演技の代表作を残せたと思われる。飛行船の操縦士を演じたブルース・ダーンは今も活躍するベテラン俳優で、個人的に好きなアメリカ男優。顔が個性的で演技も上手い。キャリア後半は殆ど観ていないが、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の時は久し振りに嬉しくなった。ここでは傷痍軍人の精神的な苦痛を好演している。スイス出身のマルト・ケラーはビリー・ワイルダーの「悲愁」と並んで、この女性闘士ダリヤ役が代表作になるのだろうか。殺人鬼の怖さと復讐の為なら何でもありの強引なテロリストの内面をすんなり演じている。振り切れた女性は怖いです。
カバコフ少佐がテロリスト・ダリアの経歴調査を依頼するシーンの台詞が心に残る。敵対するリアット大佐に語りかける言葉。
(時には勝ち、時には負けた。だが、今度は共通の敗北になる)
テロリズムはそうかも知れないが、結局戦争はどちらも敗北の結果しか残せない。勝ったと思っているのは政治家や軍人の自己満足でしかないのではないか。もし、このようなテロが完遂していたら、第三次世界大戦に及んでしまうだろう。その恐怖を持って見るべき映画である。
中途半端ですね
テロリスト側なのか警察側なのか、どっち側に主眼を置いているのかわからない。本当はテロリスト側に思いいれしたような描き方がしたかったんだけど、どこかから圧力がかかってこうなってしまったんじゃないだろうか?ネタが面白くサスペンス・クライマックスにもたっぷり時間かけて盛り上がったんだが、人間ドラマ的に盛り上がってないので残念なことになってると思う。クライマックスは脚本の粗っぽさも目立つ。そんなんで上手く行くんなら何でも全部うまくいくんじゃない?って気がする。 これを見て思い出した映画は高倉健の「新幹線大爆破」だ。あっちの方がそこんとこの完成度が高くて良かったな。
私にとっても幻だった映画をついに鑑賞!
製作直後はテロ対策上等の理由から 長く非公開となった有名な作品でしたので、 私にとっても幻の映画でしたが、 ついにレンタルして観ることか出来た。 この映画は、製作から34年後に キネマ旬報ベストテンでの洋画部門34位との 不幸な歴史を背負わされてしまったが、 本来の公開時に上映が禁止されたことが ある意味納得も出来る リアリティ感溢れる優れた作品だった。 私は少し前の「グラン・プリ」のレビューで、 ジョン・フランケンハイマー監督は 「大列車作戦」と合わせ、本物の香りのする 映画作家と評価させていただいたが、 この作品でも同じ印象を持った。 特にスーパーボウルの大競技場での大群衆の 映像は、CGの無い時代の映像としては、 本物の香りが漂ってくるフランケンハイマー 監督らしいシーンだった。 私が思うに、彼の作品は “大人のサスペンス”と形容出来るような、 落ち着いたリアリティ感に溢れており、 この作品でも特に前半は、 緊張感漂う納得の描写が続いた。 私の特に好きシーンは、 モサドの少佐が体力的に、更には 自らの行為自体にも疑問が生ずるという 精神的な限界を感じながらも、 同僚の死を契機に 再び気力を取り戻し、自ら点滴を外して テロリストへの対峙を決意するシーンだ。 繰り返される中東悲劇の象徴的場面でも あると理解しつつ。 ただ残念なのは、後半になって女テロリスト の仲間が海岸線で射殺されるシーンからは リアリティ不足を感じてしまい、 機長が交代する経緯や、 機関銃を撃ちまくっての特殊爆弾を積み込む 展開には流石に無理栗さを感じた。 飛行船が満席の大競技場に降りてくるとの 余りにも有名な驚愕のパニックシーン を描くためとはいえ、 原作がどうなのかは私には分からないが、 少し強引ではなかったか。 果たしてモサドとFBIはテロを防げたと 言えるのかどうか。 テロリストはその結末を見届けることは 出来なかったが、 大統領が臨席のスーパーボウルでの 大パニックは、テロリストの目的を充分に 達成したようなもので、 こんな解釈だけでも、 治安維持機構の側からは この映画を上映禁止にしたくなる理由に 充分なり得ていたのだろうと想像した。 評価は、前半🌟4.5で、後半🌟3.5の、 合わせ🌟4とさせていただきました。
午前十時の映画祭にて上映時に鑑賞
原作既読。公開中止になった当時のことはよく知らないが、この出来ならもっと早く上映されててもよかったように思う。今見るとちょっと古臭く見えるところもあるが、警察側とテロリスト側を並行して描写することで止められるのか/逃げ切れるのか、のハラハラ二重になるのがいい。 原作表紙でおなじみ飛行船が出てくると、待ってましたーとテンション上がりました。
劇場型テロの恐怖
NFLもGOODYEARもよく協力しましたね。日本では脅迫文騒ぎで公開中止(2011年に公開)になった。ドイツでの中止はミュンヘン五輪のテロに関係しているのだろう。 まるで「ジャッカルの日」のような味付けは共同脚本のケネス・ロスによるのだろう。 犯人像を異様に掘り下げるのは原作のトマス・ハリスの作風なのだろうが狂人に余り理屈をつけても始まらないしパイロットの割には爆薬にも詳しかったりリアリティに欠ける気もする。 劇場型テロ、サスペンス映画としてはフィクションと言い切れない怖さがある、ただクライマックスを盛り上げるためにあえて焦らしているのだろうが準備段階が長すぎるのが難かもしれない。
一流のサスペンス!オリンピックの前に観るべき作品
数万人で満員のスタジアムに迫る巨大な飛行船のビジュアルは大変に有名 それだけでお話の筋がわかるシンプルさ しかし内容は圧倒的に濃い テロリストもプロなら、対抗するイスラエルの秘密情報部モサドもプロ しかしプロでも躊躇もすれば思わぬ齟齬もある 冒頭のテロリストのアジト襲撃で女テロリストを躊躇って殺さなかったばかりに物語が始まる アマチュアとはいわないがアメリカの地元警察はもちろんFBIまでも舐めてかかるとバタバタ殺される プロ同士の殺すか殺されるかの文字通りの死闘を手に汗握るストーリーと緻密なプロットを巧みな構成と演出で見せる 子供騙しは一切なく、そんなアホなというシーンは微塵もない 中盤、捕まりかけたテロリストがわざと浜辺に向かって逃げる わざと殺される為あるいは入水自殺するためだ それしか考えられないと説明抜きに展開する具合だ ベトナム帰還兵が精神に異常をきたしテロを起こす もちろんランボーの元ネタと言えよう 本作の5年後の作品だ 空から数万人の人々にテロを行う これは22年後に911として現実化した テロをする側にも理由はあるが、もちろんテロは阻止されなければならない その為に殺し殺されることが果てしなく続く 主人公は殺し続けることに疲れたと正直に吐露する その弱気が結果的にテロリストに同僚やアメリカの捜査員や民間人が大量に殺される事態となったのだ テロリストはどの様な理由があろうと殺人鬼だ 情けをかければ誰かが死ぬ 自分かもしれないし、恋人かも知れない、子供や肉親がテロで死ぬかも知れないのだ 本作には日本人テロリストが登場する そしてテロリストに爆薬を瀬取りさせて幇助する日本人の貨物船船長も登場する 卑劣な大量殺人を計画しているテロリストそのものとして、あるいは金でテロリストに協力する人間として描かれているのだ もちろん70年代当時に日本赤軍の数多くのテロが世界中を震撼させていたからに他ならない 日本人もテロリストの有力メンバーだという目線なのだ 本作で描かれるようなテロは遠いベトナムや中東やアメリカの話ではない つまり日本に関わる映画だという目線で日本人は観るべき映画なのだ 現に本作は日本に於いて公開時に爆破予告で公開を中止させられるというテロの餌食になっているではないか 本作の中で日本人テロリストが殺されることに怒り爆破予告テロを起こした人間が日本にいるということだ 来年は東京オリンピックだ 数万人の人間が集まる会場は連日複数箇所になる テロリストには格好の標的になるだろう テロリストは外国人だけなのだろうか? いや日本人にもプロのテロリストがいるのだということを本作は思い出させてくれた 日本の警察や公安当局が本作で描かれるモサドのように無慈悲で本当のプロであるのかがこれから試されるのだ その結果は日本人とオリンピックを見に来た世界の人々の人命の安否として現れるのだ 恐ろしいことだ
冒頭では“黒い9月”のアジトがイスラエル側によって打ち砕かれた。...
冒頭では“黒い9月”のアジトがイスラエル側によって打ち砕かれた。爆弾でアジトは壊滅。仲間はことごとく殺されたが、ただ一人の女テロリスト・ダリア・イヤッド(ケラー)は、イスラエルのカバコフ少佐(ショウ)のためらいによって生き残る。しかし、犯行後に残すための声明を吹き込んだテープが奪われ、イスラエルとアメリカ側に警戒されるのだ。ベトナム戦争での犯罪人として捕虜となったアメリカ人パイロット、マイケル・ランダー(ダーン)はマインドコントロールによって組織に協力、というより主犯格となっていた。 22万発のダーツとプラスチック爆弾?それをアメリカまで輸送するのも、危険がいっぱい。ダリアとマイケルだけでの計画となっていた。女テロリストの顔を知ってるのはカバコフのみ。アメリカ市民がイスラエル支持から離れることを危惧したこともあり、彼もアメリカに渡り、計画を阻止しようとする。どこで何が起こるのかも知らずに・・・ やがて録音テープの解析によってダリアの正体がバレ、全米に指名手配される。一緒にいた組織の幹部ファジールが見事な殺し屋ぶりを発揮。凄腕だった。計画ではグッドイヤーの飛行船の操縦をするつもりだったランダー。しかし、落選。ダリアは気落ちすることなく、当選したパイロットの殺害を実行する。 ハラハラドキドキ・・・80年代に入ると、ハリウッドのアクション映画なんてのは、みんなテロリストとの闘いという内容ばかりだけど、この映画は違う。犯人側の計画は実行に移されるまでわからないし、なんせ犯人側の描写のほうが多いくらいだから、犯人側にも感情移入してしまうのだ。戦争の犠牲になった国。他国からの攻撃を受けた国民。その復讐のために生きる女ダリア。また、ランダーは勲章をいくつも受けたベトナム帰還兵でありながら、戦争犯罪人として人間扱いされなかった恨み。ステレオタイプのテロリストとは一風違うのだ。ロバート・ショウの役をシュワちゃんなり、スタちゃんがやったりしたら凡作になってたろうな。 9.11を予言したかのような内容、といえばそうなのだが、ベトナム戦争にまで遡ってみると、やはりアメリカ帝国主義がいかんのだろう・・・と、今後のアクション映画の見方さえも変わってくるかもしれない。
30年前の映画なんて!
すごいです! まさに今、こんなテロリストがいるわけですからね。 本当にこわいです。 内容も本当に深くてリアルで、正義感溢れる刑事の活躍も「おおっ!」って感じです。 時代が時代なので、ケータイとかないし。。。走る!走る!命懸けで阻止する!という意気込みがらすごく伝わってきます。 こんなテロリズムがこんなにリアルにこわい時代なんて、なんだか切ないですね。 当時もセンセーショナルだったみたいですが、今見てもリアルに怖いです。ホラーとかよりも現実の方がこわいですよね。 時代にかかわらず、すばらしい作品です。ぜひ皆さんに見てほしい映画です。
古くない
実写でこれだけ観せる。CGやテクニックを使わず2時間超を飽きることなく観せる。細かいことを突っ込めば、多少の?はあるものの、それは昨今の映画も同じこと。どんなに画質が良くなっても、映画はストーリーと構成が勝負。
クライマックスシーンは手に汗を握る
1977年…今から35年も前。当時僕は高校1年生か。 日本では「爆破予告(?)」があったため劇場公開されなかった映画…という知識はあった。 たまたま、「午前十時の映画祭」に入っていたので見てみたが…。 ベトナムで捕虜生活を送った帰還兵が、女テロリストと結託して、米国社会への復讐をはかる。それを、イスラエル人工作員が阻止しようとするストーリー。それに、米国最大のイベント、スーパーボウルを重ねるわけだ。 途中までは、アクションシーンや、物語の背景その他ははっきり言って眠い感じもした。しかし、スーパーボウルの場面に重ねて、爆弾を積んで飛ぶ飛行船との駆け引き。 実に見事! CGのない時代に、あそこまで興奮できる映画ができるとは。 いや、CGがあってリアルな画像を作れる今の時代の映画のほうがなおさら空疎に感じる。 これは見て損のない作品だと思う。 ビデオソフトはずいぶん前からあるそうだが、ぜひ劇場の大画面で見てほしい。
信念の闘士、マルト・ケラー!
当時キネマ旬報で特集が組まれ、傑作という評判だったのに、爆破予告があったせいで、結局未公開に終わったいわくつきの作品。今でさえ、テロというといろいろ浮かぶが、その頃はあまりピンと来なかったし、身近ではなく遠い国の出来事というイメージだった。原作は「羊たちの沈黙」で有名なトーマス・ハリス。悔しくて原作をむさぼり読んだ記憶がある。映画は「ジャッカルの日」のように、追う側追われる側双方が描かれ、緊迫感がありおもしろかった。ロバート・ショウ演じるカバコフ大佐の執念がひしひしと伝わってきたし、何よりブルース・ダーンをあやつるマルト・ケラーがかっこよかった。悪女ではなく、闘士としてこんなにかっこいい敵役はめったにいない。映画館で観たかったが、30年以上経ってからやっと観ることができてうれしかった。
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