ロッキーのレビュー・感想・評価
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自主映画の可能性
観客への期待を煽る演出は上手いが、作品としては平凡の域にあるこの作品がこれ程までに多くの人に愛され語り継がれているのはロッキーという人物像、スタローン自身、そして何よりアメリカの時代背景、今までのどんな映画よりも運命的なアメリカンドリームを体現したからである。
現在も続くブロックバスター映画の流れをつくり、スタローン自身も時代に後押しされるようにスターダムへの階段を駆け上がった。
しかし、その裏には彼の懸命な努力があったことを忘れてはならない。
"努力したものが報われる"アメリカンドリームの本質を体現したリアルなドラマが裏に在ることこそが語られるべきなのかも知れない。
男は甲斐性ってやつですね
新しいのが作られるごとにショービズ化してしまったこのシリーズも、最初はかなり地味な演出で、目線も低く、ほんと中身のある作品でした。アメリカ映画史に残る名作なので、内容やこの映画ができるまでの泣けるいきさつなどは結構有名です。よって、ここでは割愛させていただきます。
子供の頃から何回か観て感動した本作が、ムービープラスで放映されておりました。改めて観ると、今までと違うシーンで印象に残ったり、笑ったりなのですが、やっぱりエンディングの感動だけは不変です。
エイドリアンを初デート後に自分のアパートに連れ込み、不潔なソファに誘うロッキーの鈍感さに何故か勇気づけられたのは、わたくしだけでしょうか?うちの母親が「ロッキーってバカ男の代表だけど、ハートあるから許せる」と言っていたのが思い出されます。
無名の三流ボクサーだった主人公が、世界チャンピオンの挑戦権を手にいれてからというもの、それまで冷たかった周りが手のひら返したように親切になる。それでも、それを受け入れるお人よしな所なんか良いですね。特に、トレーナーのミッキーおじいちゃんを一度は追っ払うものの、すぐさま走って追いかけ、仲直りするシーンなんか泣けました。
この映画で、スタローンがアカデミー男優賞取っていたら、今とは全然違う俳優になっていたかもしれません。本作の屈託のない、気の抜けた演技好きです。
これを名作と呼ばずして何と呼ぶのでしょう。
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