劇場公開日:2001年10月6日
解説・あらすじ
「Love Letter」「スワロウテイル」の岩井俊二がインターネットで展開した実験的な同名小説を、岩井自ら映画化。中学2年の雄一は、かつては親友だった星野からのいじめを受け、つらい日々を過ごしていた。彼は、唯一の救いである歌手、リリイ・シュシュのファンサイトを運営し、そこで仲間を見つけるのだが……。出演は市原隼人、忍成修吾 、伊藤歩、蒼井優ほか。
2001年製作/146分/日本
配給:ロックウェルアイズ
劇場公開日:2001年10月6日
劇場公開日:2001年10月6日
「Love Letter」「スワロウテイル」の岩井俊二がインターネットで展開した実験的な同名小説を、岩井自ら映画化。中学2年の雄一は、かつては親友だった星野からのいじめを受け、つらい日々を過ごしていた。彼は、唯一の救いである歌手、リリイ・シュシュのファンサイトを運営し、そこで仲間を見つけるのだが……。出演は市原隼人、忍成修吾 、伊藤歩、蒼井優ほか。
2001年製作/146分/日本
配給:ロックウェルアイズ
劇場公開日:2001年10月6日

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岩井俊二監督「今の日本を撮りたい」地元被災で心境に変化
2011年4月17日中学生のリアル、ということで、「ヒミズ」に対抗するならこれだろ、ということで半笑いで鑑賞。
いきなり近視殺しのワープロが走る。ひたすら走る。
全部読めってか?
いきなりのハードルの高さにさっそく不機嫌。
読んでやるさ、ぜってえ意味あるんだろな、こら。
こんなん、自分からハードル上げてるようなもんだぜ、覚悟しとけよ。
リアルかあ、なんか言葉にすると、恥ずかしいね。
なんか映画でやってることも、「スコラ」の真ん中へんの特集記事の単語並べました、みたいで懐かしくもあり、あまりに「記号」。
というか、リリィシュシュ。
こんなめんどくさい音楽、いつの時代の中学生聞かないんじゃないのか?
ああ、エヴァね、はいはい。そういう世代かあ。
映像はとてもきれい。正直、腰抜かすほどきれい。
だけど音楽がかぶさるととたんにキモくなるのはなぜだろう。
結構長い映画だが、意外と観れる
しかし中学生だけに段々相手にするのがめんどくさくもなる。
目黒シネマさんにて『~特集 岩井俊二 四つの心象風景~』(6/29~7/5)と題した特集上映に監督初期『Love Letter 4Kリマスター』『PiCNiC』『スワロウテイル』『リリイ・シュシュのすべて』4作品上映。
『リリイ・シュシュのすべて』(2001年/146分)
当時はまだ珍しいインターネット掲示板のコミュニティでの現実逃避をいち早く題材にしながら、多感な中学生のいじめ、脅迫、カツアゲ、援助交際、万引き、殺人、自殺などリアルで残酷な日常のなか心が乱れる子どもたちを、赤裸々に包み隠さず描いた衝撃作でしたが、気づくともう公開から四半世紀も経ちますね。
本作でデビューした市原隼人氏は熱血漢のイメージとは異なる繊細で過酷な現実を耐え抜く主人公・蓮見雄一を初々しく好演。蒼井優氏、勝地涼氏、高橋一生氏らのフレッシュな演技も見どころの一つ。
映画内の架空のシンガーソングライター・リリイ・シュシュも小林武史氏がプロデューサーを手がけただけあり、音楽チャート1位を獲得する人気歌手という設定に遜色ない歌唱力とパフォーマンスでしたね。
目を覆いたくなるシーンが多い本作ですが、稲穂が揺れる長閑な南関東(足利市)の田園風景や、どこまでも突き抜けるような青い空、クロード・ドビュッシーの「アラベスク第1番」の美しい旋律が残酷な現実と強いコントラストをなして、岩井監督らしい柔和な映像美とあいまって実に印象的で最後まで引き込まれます。
賛否両論の作品なのだが、私はどちらかというと否の意見なのだ。メインテーマはいじめなのだが、妙に美化してしまっているように感じられてしまう。繰り広げられるいじめは、14歳という年齢とはかけ離れ過ぎた陰湿なもの。恐喝にレイプに売春強要…。
犯罪とまで言えるイジメを受けても、なぜか強く生きようとする少年少女。普通ではありえないのではないか?強く生き、時おり見せる綺麗な田園風景にあいまってイジメの残酷さすら消えうせてしまう。
いじめる側の星野の叫びは何だったのか?いかにもイジメ側もつらいのだといわんばかりのこぎつけたシーンとしか思えないのだ。それに、映画としては146分という長い尺にもかかわらず、登場する少年少女の境遇がほとんど見えず強引に進んでいくため、感情移入すらできないのである。
教師の無能さには腹立たしさを超えてびっくりです。生徒のことを何にも分かって無いんだね。こんだけ問題が起こっても、あのノホホンとした態度や発言は有得ない。あの先生にも責任はあるね。
沖縄のプライベートビデオなシーンは妙にいらいらするだけで、旅行を機にいじめっ子に変わってしまった星野の動機すらいまいち理解がしがたい。海でおぼれ命を救われ、なにかと関わってくる旅行者の事故。これで、彼は何が変わったのというのか!?
星野修介と蓮見雄一、彼らの唯一の救いは女性シンガー、リリイ・シュシュの歌。いじめる側いじめられる側で共通のカリスマ。ネットの書き込みで宗教のごとく崇拝し、共感を得る仲間。結局は、ネット上での仲間は現実では敵対している二人というオチにつなげるのだが、それに気づいたのは蓮見雄一だけ。もし、星野修介が気づいていれば結末は何か変わったのかもしれない。
ラストの結論を出さなかったではなく、出せなかったと疑ってしまうほど、そっけない終演を含め、好感は持てない映画でしたが、考えさせられ、いろんな意見が出て心を動かせた映画ということは、監督自身も何も隠さず、自分が表現したい映画を撮ったという証拠でしょう。こういう作品を作れる監督もなかなか居ないので、一度は見る価値ある映画かもしれない。