Love Letterのレビュー・感想・評価
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前略、雪の上より
今更ながら、リバイバルにて初鑑賞。
オープニングクレジットのためだけの無意味な、でも綺麗で印象的な長回しから始まる本作。
長編デビュー作でも、もう既に岩井俊二だなぁ。
しかし、導入部では背景や人物の相関などがビミョーに分かりづらく、少々眠気が…
中山美穂の二役も混乱の原因になりそうだが、意外とそこはそうでもない。
髪型や服装だけでなく、博子の方が声が細いなど“そっくりな別人”として上手く描き分けてたと思う。
ハッキリ言うと雰囲気映画ではある。
あれだけ手紙でやり取りするくらいなら、直接小樽に行って話を聞いたり思い出の場所を案内してもらえよ。
同姓同名を3年連続で同じクラスにするか?
追悼登山はいいが、山に登る服装じゃないし、せめて雪が解けてからにしなさい。
…などといった、脚本や画作りのための作為は感じる。
卒アルから博子が拾った住所が女性の方の樹のものというのも、後になって気付いたが説明不足にも思う。
博子と樹の個別エピソードが有機的に絡んではいない。
それでも「お元気ですか」のシーンをはじめとして、本当に雰囲気がいいのだから参ってしまう。
博子の話だと思っていたら着地は樹(女)だし、総合的に見たら樹(男)の話だったような。
というか、オチがアレな上に樹(男)から博子への愛情を感じる話が無いので、ちょっとモヤる。
秋葉との関係など、余白はもう少し埋めてほしかった。
そして中学のクラスメイトたちは普通にクズ。
他にも思うところはあれど、何故かいい映画を観た気分になれてしまうし、中山美穂が本当に可愛くて綺麗でした。
ちょいちょい笑えるシーンはあったが、個人的に終盤の花瓶さんの「解せぬ…」がツボ。
みずみずしく透明
中山美穂さんの透明感に見入ってしまった。もちろんストーリーも素晴らしく、その謎に引き込まれた。ラブレター、スマホ頼みの現在ではなかなか実際に書く人はいないかもしれない。その手紙を書くという行為が、そのまま相手への想いの強さだろう。
タイトルの「Love Letter」この世とあの世をつなぐ手紙、今と今をつなぐ手紙、見知らぬ人と私をつなぐ手紙、そして最後は過去と今とをつなぐ手紙であった。
出てくる人みんなが善い人。雪のように真っ白な純粋さ。それだけにそれぞれの抱える苦しみがきわだつ。
30年目のラブレター
最近はかつての人気歌手のコンサートにも良く行く。中山美穂も25年5月の千葉のコンサートを申し込んでいたが、当選発表前に訃報が届いてしまった。合掌。これがきっかけではないだろうが、このタイミングでの4kリマスター劇場公開は、再鑑賞したかったオイラには渡りに船だ。
大まかなスジは覚えていたがディテールは失念しており、初見に近い静かな感動を得られた。冒頭の長回しやロングの自転車入れ替わりとか、逆光を上手に使ったシーンなど、岩井俊二は最初から映画がうまい。
ラストシーン、やっぱり男樹が渡辺博子に声を掛けたのは女樹が忘れられなかったんだろうな、という一面幸福で一面悲しくもある回収でした。
あと、音楽のレメディオスがREIMYの事だとは当時は知りませんでした。とてもよかったです。
哀しきリバイバル
公開から三十年記念の公開とは言え、ファンからしたら舞台挨拶でまた素敵な姿を拝めるならまだしも、スクリーンの中でしか会えないなんて。
映画のラストでもう会えない人が自分を好きだったと知り、泣いているのか笑っているのかまさに絶妙な表情で見せるシーン。何度見ても泣いてしまうし、そこにかぶさるモノローグも最高。
素敵過ぎて、言葉にならない
第69回キネマ旬報日本映画ベスト・テン第3位。
Netflixで鑑賞。
言葉にならないくらい素敵な映画だ。珠玉の名作と云う言葉は本作のためにあるのだろうなと、誇張無しでそう思う。監督の瑞々しい感性に溢れた映像美が、人の繊細な想いを切り取って心を揺さぶる。ウォン・カーウァイ監督の映画に似ているなと思った。少なからず影響を受けているのかもしれない。
中山美穂の美しさに心を奪われた。昨年鬼籍に入られたことが信じられず、また残念でならないと改めて感じた。雪景色の中に立つ姿がなんとも儚げで、思わず守ってあげたいと云う衝動に駆られる。中山美穂のプロモーションビデオのようだ。
中山美穂が二役である必要があるのかとはじめは疑問に思っていたが、そのことが伏線として効いて来る展開が見事でハッとさせられた。答えがはっきり描かれないので想像力を掻き立てられ、様々な解釈を促すのがニクい。そして、切ない。
取り敢えず、小樽に行きたくなった。
中山美穂さん可愛さ💓爆発
やっとわかった、(何回観て言うか?)
中学生の藤井樹という同姓同名の男女2名いた。
俳優は柏原崇さんと酒井美紀さん。
成長して男の藤井樹(柏原崇)は渡辺博子(中山美穂)と
婚約するが、山で遭難。
その三回忌法要から話が始まる。
豊原悦司さんが苦手でなぜ出て来るの?と思ってた。
光石研さん、わっかい❗️
加賀まりこさん美しい。
中学生の女子制服のスカート長い。
だけど、同姓同名を同じクラスにするのはあり得ない。
入学前に分けるし、必ず別のクラスにする、普通。
だから、作者のお話作りで当然エピソードも出て来ない。
図書室のは別。
ファンタジー❣️
柏原崇さん、イケメンやなぁ。
酒井美紀さんも可愛い🩷
自転車置き場の風景、懐かしいな。
自転車のペダル回して灯り点すとは!中坊やな。
中学生時代を思い出す作品。
風邪を拗らせた父が亡くなった藤井樹。
風邪は怖いです。
吹雪🌨️🥶、こんな時北海道はかなんなぁ。
北海道の山々、大自然という感じ、奈良のとまた違う。
お祖父ちゃん役篠原勝之さんだった。
❓どちらの中山美穂さんが好きか?と聞かれれば、
最初から藤井樹の方です🩷
藤井樹くんへ
なんだろ…言語かするのが凄く難しいくらい貴重なものに出会ったような気がする。
情緒とか追想とか追憶とか…色々あるけど、なんか心がほどけていくような感覚。
とても余白がある作品だった。
「青春18x2」って作品で、この作品を思い出した。そういや見てなかったなと。ヒロインであった女優さんの訃報もあったので追悼の意味も含めて見てみた。
岩井ワールドと言ってしまえば終わりだけれど、ラストのモノローグを聞くまで平行線の話だと思っていたのだけれど、いきなり交わってゾワッとする。
正直、まいった。
それまでの手紙達がいきなり眩く輝き始めたかのようだった。
あらすじは書けると思う。
亡くなった恋人を忘れられない女性
幼い恋に気づけなかった女性
前者は気持ちの整理をし、後者は眩い青春を振り返る。たぶんこんなとこだろうとは思う。
けれど、作品から受けた感想を言葉には出来ない。なんか言葉にし始めた時から、心の中から溢れてしまいそうな気がして、したくないと思う。
とても余白のある作品だった。
主演の中山美穂さんは2役を演じていて…
渡辺博子さんは、とても可憐な人だった。
藤井樹さんは、とてもキュートな人だった。
彼女の中学時代を含め、監督は女性を撮るのがめちゃくちゃ上手いなぁと感心する。
切り取られるフレームに、心情が投影されているようでもあった。
長編第1作目にしてコレか…。
凄まじい感性だなぁと思う。
編集が結構独特で…昔の流行りもあんのかもしれないけれど、結構細かいカットが不意に挿入されたりする。引き絵の感覚は今とそう変わらないのだけれど、この挿入されるカットがとても刹那的に思えてきて…「今」って言うと語弊があるのだけれど、生まれた瞬間に消えていくものを懸命に残そうとしているようにも感じてた。
全編通してノスタルジックな印象なのだけど、パンクな面もあって、監督のバランス感覚にも驚かされる。鈴木蘭々さんの役所なんかまさにソレだ。
中山美穂さんは、とても美しくてキュートで…故人を偲ぶつもりで見始めたのだけど、新たに恋に落ちそうな程、彼女の魅力が満載だった。
映画って時に残酷で時に優しいなぁと、そんな事を思う。
泣かせるシナリオとあり得ない状況を違和感少なく観せる演出
主人公を演じた中山さんの訃報に接し、20年ぶり位でDVDを再見しました。
設定以外は結構忘れていたので初見に近い感じで見終わりました。
長年観なかったのは後半に入り主人公の中学時代の子供達の演技が経験が浅い分、話に入り込めず不満があったからです。今回は、経験が浅い割には頑張ってる思うようになったのは私が歳をとったからでしょう。それなら中山さんの演技はどうかと問われるかもしれませんが、この方は画面に映っているだけで良い方なので問題ありません。
泣かせるシナリオです。一人の主人公は他界した婚約者・藤井樹への想いと葛藤の繰り返しの後に区切りをつける事になる。それでも気持ちの整理はできないでしょう。もう一人の主人公は中学時代の同級生・藤井樹に彼が他界の後、現代になって彼に恋をして終わる。
誰も悪意がないのに、藤井樹の他界の結果、多くの登場人物が傷ついていく。いじの悪いシナリオです。
お話を進めるための、あり得ない設定や伏線に違和感が少ない良い演出です。
誰も救われないけど、お話にやられてしまう2時間弱です。
図書貸出カードが懐かしい
「スワロウテイル」から岩井俊二もお気に入りの映画人の一人であるが、この映画は公開時に見逃していた作品。
前半、死んだ恋人宛に書いた手紙に対して返事が来るという、ややミステリー風、ファンタジー風に始まり、実は同姓同名だという話に進んでいく展開は斬新で気に入っている。
全体的に雪を中心とした映像(色彩をソフトにしている)、カメラワーク(固定せず手持ちが中心)とピアノやストリングスを主にした音楽は、いかにも岩井俊二ワールドといった感じで、気持ちが良い。
図書貸出カードという小道具が実によい演出効果を上げている。今は個人情報の観点から、ほとんどの学校では氏名の記入はなくなっているようであるが。他にもモチーフとなる舞台の設定、小道具が絶妙によい。そもそも舞台となっているのが中学校、自転車置き場、図書室等、もちろん手紙も。
范文雀、鈴木蘭々が懐かしい。
なお、手紙関連で思い出したが、中井貴一主演の「ラブ・レター(1998) 」もお勧めです。
過去と現在進行形のラブストーリー
感動の名作。
博子(中山美穂)と小樽に住む樹(中山美穂)の手紙のやり取りがミステリアスで面白い。
この作品からインスパイアされたと言われる有名な手紙のやり取りのラブストーリーの『イルマーレ』(2000年・韓国映画)との大きな違いはSFではないところ。
意味のある一人二役で良かった。
視聴中、一瞬どっちの中山美穂さんか迷う。
豊川悦司さんが傍におるほうが関西やろ、ほんで雪景色のほうは北海道の小樽だべ。
回想シーンの樹(酒井美紀)も中山美穂さんが演じても良かったかもしれない...って、そしたらもっとややこしくなるやん、ますますわかんねぐなるべさ。
郵便配達員が「ハンコください」というセリフが好き。今はあまり聞かなくなったので昭和生まれの私には懐かしい響き。
ポラロイドカメラで現在の校舎を撮影し、在校していた生徒たちに「本人に会えた」と言われるくだりは泣ける。さらに追い打ちで「好きな人の名前」という考え方に驚き、同時に感動がMAX状態になった。
そして「わがままな女」が「お元気ですかー私は元気です」を繰り返すのを秋葉(豊川悦司)が笑顔で見守るシーンも涙腺崩壊ポイントのひとつ。
『失われた時を求めて 第7篇』(著者 : マルセル・プルースト)をピックアップする岩井俊二監督のインテリジェンスと、藤井樹(柏原崇)の過去の恋と秋葉の現在進行形の愛の描き方の巧みさに脱帽。
話が出来杉くん
主人公の中山美穂Aが婚約者を亡くし、過去に彼からもらったラブレターに返事を出す。
返って来るはずもない手紙だったが、返信が来た。
何とそこに婚約者と同姓同名の女性が住んでいた。しかも中山美穂一人二役で同じ顔!
どんな偶然やねん!
その地(小樽)に行ったことでそれが判明し、単なる偶然ということになった時次の偶然が!
中山美穂Bには中学時代に同姓同名のクラスメイト(男)がおり、それが後のAの婚約者だったぁ!
どんな偶然やねん!
後はBがAに思い出を話して聞かせるという展開。
で婚約者がBを好きだった事に気付き、B自身も実は彼を好きだったことに気付く。
この男、モテるなあ。でもどんだけ中山美穂の顔好きやねん!
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以上、詩的に物事を考えられないタチなので、あり得ないこの設定に興醒めし、突っ込み所を探すに終始してしまいました。
ついでにこの映画の事象が起こる確率を計算してみました。前提条件は次の通り。
1.同じ顔の者は世界に自分以外に3人いると言われている。
2.世界人口は約70億人である。
3.同じ顔の3人はほぼ間違いなくアジア内にいるだろう。アジアの人口は世界の約60%である。
4.婚約者の名は「藤井樹」。電話帳データベースによるとこの名の者は4人いる。
5.このデータベース内に登録されているサンプル数は約2400万人である。
1~3より、無作為抽出した人物が自分と同じ顔の確率 = 3 / (70億 * 60%)
4~5より、その人物が死んだ婚約者と同じ名前の確率 = 4 / 2400万
※本来は婚約者の旧住所宛でその人物に手紙が届く確率も必要だが、計算できないので無視します
これらの積を取ると、(8.4*10の15乗)分の1となる。つまり約1京分の1の確率!
人生を80年とすると、80 * 365 * 24 * 60 * 60 = 約2.5 * 10の9乗(秒)
これらの積を取ると、(3.4*10の6乗)分の1となる。つまり約34億分の1(回/人生)!
そう、34億回生まれ変わって1秒だけ体験する奇跡がその時起こったのである・・・
自分のヒマ人さに感心します・・・・
生きてるって素晴らしい絆の良さが映像化された傑作 大人でも感動する
追記
知らなかった面を秘密を暴いていく探検家のようによっぽど彼のことが好きだったんだな彼のいろんな面を知りたいんだろうな彼女から彼への最期の愛なのだろう その結果若かりし頃の彼の初恋が実ったのだ 彼の最期の歌はなんていうか空間を飛び越えて広がっていくような歌だなすごく純な思いの強さを信じていた彼だから
生きてる人のことではなく死んでしまった人のことを考えて思って生きる勇気を温かさをもらう 降り積もった雪に寝ころぶ=仮死のマネごと 死んでしまった人の事を考えてる
振り返って今共に生きてるっていいな明日あの人に会いに行くことができる最高だ相手の事大切にできる全然手遅れじゃないという気持ちになれる
百選もの巷に溢れ歌われている絆や生きてほしいといった類うんざりしてきたでもこれほど見てる側の心に迫ってくる映像は他にない 岩井俊二はすごいな~
韓国で岩井俊二は人気らしい今日もK-POP歌手ような人たちがグループで来ていた 正直見せたくない日本人だけで楽しみたい隠しておきたいぐらいの傑作
恋人同士でも友達同士でも見てはいけないこの映画は一人で見なくちゃ
ラストシーン亡き彼の青春の初恋がよみがえって彼女に届き両想いになってエンド胸の高鳴りを私もともに感じたブワッと瞬息風がこっちにふいてきたかのような気分になったもらい泣き切なすぎる
ノスタルジー宝箱のような思い出お元気ですか~私は元気です
彼が雪山で遭難した時に死ぬ間際歌った青い珊瑚礁
自分自身一度もモテたことないし青春時代もひたすら暗かったおかしかっただからこういう系の映画は嫌い漫画もでも岩井俊二は違う
それに主人のこともあるし 上質な恋愛映画って身近な人を大切にやさしくしてあげたくなる
青い珊瑚礁 by松田聖子
私の恋は南の風に乗って走るわー
失われた時を求めて プルーストの本
中山美穂=広瀬アリス指先からすべての振舞いが美しい トヨエツと鈴木蘭らん
過去の出来事の真実が明らかになることで、登場人物が救われていく温かみのある物語、そして鮮やかなラストシーン
岩井俊二脚本・監督による1995年製作(113分)の日本映画。配給:日本ヘラルド映画
ヒロインが通っていた高校の図書貸出カードの裏に、高校時代のヒロイン酒井美紀の美しい肖像スケッチ(亡くなった同級生が高校生時代に出した一種のLove letter)が描かれていたというラストシーンが、凄く鮮やかであった。恥ずかしながら自分も、高校時代に類似趣旨の創作物を女子生徒に贈ったことを思い出した。
このラストシーンのために、藤井樹という同性同名の男女での図書委員活動、駐輪場での待ち伏せで返したテスト答案の裏への落書き、貸出カードに100以上と沢山の藤井樹の名前の記載があったこと等、幾つかの伏線が組み立てられている脚本も、実にお見事。
肖像スケッチは、転校前に少年からヒロインに渡された小説『失われた時を求めて 第7篇見出された時』(マルセル・プルースト著)の貸出カードの裏にあった。読んだことは無いが、おそらく、この映画の言わば原典の様な小説なのだろう。
学生時代に恋されていたことを知って幸福感を感じた中山美穂・藤井樹だけでなく、他の登場人物も救われていく展開には暖かい感慨を覚えた。
中山・藤井樹の母(范文雀)は、同居の父親(篠原勝之)が判断を間違えて夫が死んでしまったとの誤解が解けたし、亡くなった藤井樹の恋人であった渡辺博子(中山美穂)は、藤井樹の故郷へ新しい恋人候補・豊川悦司に促されて行き、一目惚れされた訳を知ったことにより、前を向いて歩ける様になる。苦いことも含めて過去の出来事の真実が明らかになることで、未来へ向かう原動力が産まれるという構造が、観念的且つ論理的で興味深く、知的な映画だなとも感じた。
そして、青みがかった雪の中の映像、対照的に少し赤みを入れた色調の高校時代(図書館の揺れるカーテン等)の映像が何とも美しく、岩井俊二 が脚光を浴びたのも納得させられた。また、REMEDIOS( 麗美)によるという音楽も素敵であった。
監督岩井俊二、脚本岩井俊二、製作村上光一、企画重村一、堀口壽一、エグゼクティブプロデューサー松下千秋、 阿部秀司、プロデューサー小牧次郎、 池田知樹、 長澤雅彦、撮影篠田昇、照明中村裕樹美術細石照美、録音矢野正人、編集岩井俊二、音楽REMEDIOS
出演
中山美穂渡辺博子・藤井樹、豊川悦司秋葉茂、酒井美紀少女・藤井樹、柏原崇少年・藤井樹、范文雀、篠原勝之、加賀まりこ。
記録用 1995年作品
ミポリン若い!演技下手すぎて笑ってしまった。
トヨエツ一途でまっすぐな役が新鮮。今思い出してみたらこういう役が多かったかも。すっかり忘れてた。
映画の内容は何かを訴えかけるようなテーマがあるわけではなく、、、
物凄くいい映画だった
記憶があったのだけど、今回見直してみたら、少し感想が変わった。
なにより、秋葉さんのキャラクターが受け入れられなかった。言動全てに違和感があり、苦手な役者さんだったこともあり、まったくダメだった。
一緒に登ったパーティーの一人が、死なせた彼の恋人と平気で会うことができるものだろうか。山を知ってる人の設定なのに、冬山と思われる山に軽装で登ろうとする姿にも抵抗が大きすぎた。山を単なるストーリーのお飾りにしているように感じた。
また、(ある意味この映画の主人公である)男性の方の樹さんが、中学最後の陸上大会で、それまで(多分)一生懸命に練習していたであろう1コースの選手の妨害をしたことを単なる1つのエピソードにしているのもどうしたのものだろう。
多分、監督は山に登った経験もなく、スポーツに真剣に取り組んだこともないのだろう。
とはいえ、この映画の主人公は小樽の方の中山さんだと思うのだが、中山美穂さんの魅力を引き出した、とても素晴らしい演出だった。アイドル映画としては満点なのかもしれない。
今回、こんな風に感じてしまったのは、自分が歳をとって瑞々しい感性を失ってしまったのか。あるいは多くの映画を見るようになって、感動する視点が変わってしまったのか。
とはいえ、そこまでのファンでもない私が、中山さんの姿を見るだけで、思わず涙が出そうになった。彼女のファンの方々は涙があふれてしまって、スクリーンが見えなかったかもしれない。
亡くなった恋人の事を「もっと知りたい、忘れられない」という気持ちは伝わってきたし、切なくなるのだが・・・・。残念
初めての鑑賞
高く評価されてる映画と知っていたが
以前、録画に失敗し、いまだに見ていなかった
主人公の渡辺博子(中山美穂)は登山中の事故で恋人の藤井樹を亡くしていた
2年後(3回忌?)の法要の日に樹の母から中学校の卒業アルバムを見せてもらい
樹が中学3年まで北海道の小樽に住んでいたことを知る
かつて住んでいたところは国道が通り、その住所は存在しない
博子は存在しない住所の樹へ手紙を出す
届くはずのない手紙と思っていたが、なぜか返事が届く
相手は同姓同名の中学の同級生、藤井樹(女)だった・・・
昭和時代に流行した、アイドルが主演する恋愛映画と思っていたが違っていた
博子と樹(女)は不思議な文通を始める
博子は樹(女)に
「自分の知らない、中学生の頃の樹(男)の事を教えて欲しい」
「彼の初恋の人はどんな人?」
「彼が走っていたグランドの写真を撮って欲しい」
と手紙を送る
本当に愛していたのだろう
良いストーリーだと思うし、切なくなる
でも時々現れる秋葉茂(豊川悦司)で、すべてぶち壊し
死んだ恋人を「忘れられない、もっと知りたい」一方で
秋葉の事を受け入れてる
映画の序盤で、藤井樹からの手紙がそこにあるのに、しっかりキスしてるシーンでがっかりした
この主人公は二人の男を同時に愛せるのか?
自分も男だが、秋葉の気持ちは理解できない
一緒に登山して、樹は事故で死に、自分は生きて帰ってきた
普通なら博子に合わせる顔が無いと思うのだが
「博子ちゃんは俺が貰った」って、ただのチャラ男ですか?
映画の後半では、中学時代の二人の樹に感情移入してしまった
秋葉は登場しない。または恋人を失った博子を支える「恋愛を超えた友人」という設定なら星4以上なのだが・・・
映画の中で、存在しないはずの住所について明らかになっていない
他のサイトのレビューやネタバレサイトでは
「かつての樹(男)の住所には、同姓同名の樹(女)が住んでいた」
という記述があるが
樹(男)本を返しに来たシーンを見るとすでに樹(女)はそこに住んでいるようだ
博子がアルバムで見つけた住所は、初めから樹(女)の住所だったと思う
でなければ物理的にあり得ない
冒頭の40分に困惑
冒頭の雪景色の法事シーンがトリッキー。神戸なのか小樽なのか??? どういうこと? ダブルキャストに気ががつくまでしてやられた。
ミステリアスなスタート後がmオーソドックス。なるほど同姓同名かい。いまならもっとありがちかも。わが子たちの名も、今では男女ありになった。
中山美穂より酒井美紀が良かったな。それより、在りし日の范文雀が懐かしい。
タイトルなし(ネタバレ)
同姓同名漢字も同じ男女がいて、中山美穂は一人二役、さらにこれら男女の少女・少年時代も絡んできて、過去と現在を行き来するという入れ小細工のような造りの映画であるので話の理解は一見ややこしそうな感じもあるのだが、ああそういうことなのかとじんわり何かがこみ上げてくるようにわかってくる。わかってくる何か、それは女性が愛された理由と言ってしまえばあまりに短絡的すぎるかもしれないが、もう答えの得られようもない問いをかつての恋人の母親に吐露する中山美穂の心中は癒やしようのない悲しみに満ち、受け止める母加賀まりこもまた喪失の空虚を埋めようもない。「お元気ですか」と中山美穂は冬山に向かって何度も呼びかける。零下何十度の冬山で元気に暮らせるはずもないが、返信のあるはずのない手紙を書いてみようと思うほどまだ心の奥底に仄かなものを灯し続ける彼女の精一杯の叫びであるのだろう。あるはずのない返信を手にして謎解きに乗り出す中山と新しい恋人豊川。雪降る小樽の街での一瞬の邂逅。しかしそれは先代「君の名は」風に決して交わらない、交わってはいけない出会いなのだろう。映画には豊川を愛する弟子の女性、小樽の同姓同名の女性にアタックする郵便配達人、鈴木蘭々演じる中学時代のエピソードなども調味され、ことほどさように男女の愛・恋は成就しがたいものと言っておけばいいのだろうか。
ぶっきらぼうな恋、優しいピアノの音色
酒井美紀さんの無垢な眼差しに魅せられた。清楚な
セーラ服姿が魅力的でした。
主人公の恋人秋葉(豊川悦司)が、何処までも優しい。
図書室での映像がノスタルジックでいい。
本当に私の事が好きだったの?と問う博子(中山美穂)の心情、時空を超えて気付く互いの想いが切ない。
ざわめいた教室、大人びた雰囲気のクラスメイトの男子、そんな事を思い出しました。
NHK - BSを録画にて鑑賞
天国からのラブレター
中学生時代、よほどおませでなければ思春期真っ盛り、好きな人がいて胸ときめかせた思い出は誰にでもあるだろうから映画はそのきっかけづくりのようなもので、本当の物語は観た人それぞれの思い出の中にあるのだろう。それはまるで博子の手紙が樹に思い出させたのと同じレトリックである。
岩井監督は抒情的な雰囲気の表現がお得意のようだが観客心理を見透かしているかのような緻密さも併せ持った奇才なのでしょう。
樹が語る思い出は紛れもない初恋だったにも関わらず博子に促されるまで気づかないと言う設定に違和感があったのだが同時期に父親の死が重なったことで薄らいでしまったのだろうと推測させている。博子は自身が初恋の相手の面影として愛されていたのだろうと気づいて葛藤はあるものの秋葉と歩むことを選択した。それは山で死んだ藤井が樹を通して背中を押したようにも思える、まさに天国からのラブレターではないだろうか・・。
少女マンガのようでいて実に奥深いプロット、まさに岩井美学と称される真骨頂なのでしょう。
ただ、女性陣に比べて登場人物の男たちが癖の強い妙な人ばかり、あきらかに意図的に汚してコントラストを付けたかったのでしょうが頂けません。それにしても秋葉のように女心に寄り添える男というのは貴重な存在、強引さも併せ持つというのも現実的なのでしょうがさじ加減が微妙、豊悦の関西弁のセリフはえげつない。
個人的にはこういう作家性の強い作品は苦手なのですがBSでやっていたのでつい再鑑賞してしまいました。
全52件中、21~40件目を表示