劇場公開日 2024年3月8日

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ラストエンペラーのレビュー・感想・評価

全70件中、21~40件目を表示

当時の中国の歴史知識ゼロだと話が良くわからない。溥儀は波乱の人生だと思った。

2024年3月9日
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鑑賞方法:映画館

溥儀、清、満州国の大ざっぱな歴史も知らなかったので話がよく分からなかった。ある程度はあらかじめネットでチャチャっと頭に入れとけば良かった。

溥儀は当時の中国を支配してる清の皇帝なのだから、絶大な権力を持ってると思ってたら、紫禁城の外に出れないし、外では別の政府があるみたいだったので驚いた。

終盤の満州国の所は日本絡みなので少しは分ったが、戦犯として捕まってるのは初めて知った。
甘粕だけは先日みた「風よ、あらしよ」(劇場版)で知ってwikiで見たので知っていた。伊藤野枝と大杉栄を殺害した人物だ。女スパイもきっと知る人ぞ知る有名な人物と思われる。

731部隊の生体実験、南京事件、上海空襲、原爆が出てくるが、戦中の事件として描かれるだけだ
紅衛兵が出てくるが、毛沢東の文革の頃まで生きたというだけで、特に溥儀との絡みはない。

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マサヒロ

4.5正月には名作を

2024年2月13日
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鑑賞方法:映画館

祖母が満州に行ったと子どもの頃よくきかされた。
最後の天皇陛下が逮捕されるなんて、
すごい話だ。
自由って人間ってなんだろう。
夢中で溥儀について調べた。
音楽が素晴らしい。

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りょう

3.03S 政策は本当のことだから、歴史を扱った作品は鵜吞みにしてはいけない

2024年2月3日
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鑑賞方法:VOD

知的

1987年公開の日本語字幕版2時間42分バージョンをhuluにて鑑賞。

満州、ソ連、大日本帝国など興味深い時代を映像化している。
本物の紫禁城で撮影されているのは見どころである。
BGMが雰囲気があり、世界に入りやすい。

セリフ(字幕だと翻訳)に不満がある。当時は”中国”という言葉は存在しなかった。
回想する展開は、あたかも真実のように描写しているが、脚本自体がフィクション要素が強い。

楽しみ方は色々あり、ここまで嘘を真実のように推してくるのも凄い執念を感じる。
今作をきっかけに本当はどうだったのか調べる人が少なからずいることを期待したい。

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Don-chan

3.5今観ると、なんだか複雑・・・

2023年8月18日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 中国の激動の一時代とそれに翻弄された悲劇の男を巨匠ベルドルッチ監督が、ずば抜けた映画力と資金力にものをいわせ、(脚色しすぎのような気もするけど)よりエキゾティックに、そしてドラマティックに仕上げたエンターテイメント歴史超大作、ということですよね。
 製作は1988年。当時の中国は経済的に台頭しつつあるものの国力もまだまだ、という状況だったと思います。そんな中国の歴史をテーマにしたこの映画を、我々観客も(ちょっと上から目線で)好意的な心情で受け取めていたような気がします。それから30数年が経過した今、中国は経済力でも国力でも他国を圧倒し欧米諸国とも対等以上にわたりあっていることを考えると、必ずしも以前と同じ気持ちでは観ることができなかったというのが正直な感想。
 日本軍の蛮行や原爆のシーンも、事実であり今の季節が季節だけに、改めて胸に刺さってしまいました。
 そして日本人初のアカデミーを音楽で受賞、映画のキャストとしても存在感を発揮していた坂本龍一さんは、もうこの世の人ではないんですね。
 今回改めて観終えて、以前とはだいぶ違ったちょっとブルーで複雑な心境に陥ってしまった私でした。

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おまつ

4.0移りゆく時代、変わる世界

2023年8月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

激動の世の中で、
皇帝として生き、
一般人として無くなった彼さえ、
ある意味戦争の被害者でもある。
権力とは?自由とは?色々考えさせられる作品。

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上みちる

4.5坂本龍一教授の追悼上映。 公開当時は、音響にばかり気をとられていま...

2023年7月17日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

難しい

坂本龍一教授の追悼上映。
公開当時は、音響にばかり気をとられていましたが(未成年でしたし)
時代背景や物語の凄味、すこし歳をとって観てみたら、多少理解が深まった気がします。
いやあ壮大です。

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woodstock

4.5世界一自由のなかった男の物語

2023年6月5日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場での爆音映画祭にて鑑賞しました。何度かテレビ放送では観ていましたが、初めての映画館鑑賞でした。映画館でこそ鑑賞すべき作品です。全然違いました。また、音のチューニングが抜群で、30年以上前の作品と思えないクオリティで非常に耳心地の良いものになっていました。まだ数回予定があるようのなのでこの機会に是非鑑賞下さい。

さて、作品そのものですが、自我も定まらない愛新覚羅溥儀の皇帝即位から生涯を終えるまでの出来事をトピックス的にまとめた映画といえばそれまでですが、常に壁に阻まれた、自分の意志を示せても全く意のままに行動することを許されなかった男がうまく表現できていた傑作です。毎度毎度なのですが、ラストの紫禁城のシーンにはブワッと感情を揺さぶられらます。それは、これまでのトッピクスを凝縮したこのシーンだからこそだと再確認できました。

いい作品ですのでこれからも上映の機会があれば鑑賞したいです。

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zem_movie_review

4.0映画館で見れて良かった

2023年5月19日
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ディレクターズカットのDVDは視聴済です
劇場版4Kを映画館で見れるという絶好の機会に観ることにしました!
坂本龍一さんが亡くなって追悼上映かな
とにかく私は素晴らしいと思っていて時々見返しています!
若者に観てほしいです

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883HT

5.0幸か不幸かは自分で決める

2023年5月6日
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何も変わっていない。2023年も、紀元前500年も。
弱い物が死に、強い物がそれよりも長く生きる。
所詮は人も、動物にしか過ぎない。

芸能人で自殺を考える男はいるか?ゼロではないだろう、芸能人で自殺を考える女はいるか?ゼロではないだろう。自殺を考える王様はいたか?ゼロではないだろう、自殺を考える女王はいたか?ゼロではないだろう。
寂しさ切なさ侘しさ不安?それらは死への恐怖と無関係ではない気がする。孤独への恐怖は、自分の生命も守ってくれる存在の「無」からの恐怖と無関係ではない気がする。
人の社会的立場がどんな立場の人だろうと所詮は生身の人間生身の動物生身の生き物でしか過ぎない。常に心の奥底で恐怖と不安に苛まれているのだ。そこに身分は関係ない。人を信じれる人が幸福なのだ。
例えば私が何かに感動したとしよう、映画館から出て最初に出会った人も
私と同じ感覚を味わってると確信し歩みを進める、だが次の瞬間そうではない事を悟る、私の感動が私だけのものなのだ、その時点で私は、人は孤独なのだ。
あんだけ沢山のキスをされたい。
華を食べる泪は美しい。

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ミスター

4.5【”蟋蟀の壺。私は改革したかった、全てを。”満州人としての誇りを失わず、近代日中の政治的思惑の中で生き抜いた男の半生を描く。故、坂本龍一氏のメインテーマが、格調高き品と趣を高めている作品でもある。】

2023年5月3日
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鑑賞方法:映画館、VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 私は、愛新覚羅溥儀は歴史を学んだ際に、日中の政治的思惑に翻弄されつつも自分の意思を持たずに、立ち居振舞った人だと思っていた。
  だが、今作でベルナルド・ベルトルッチ監督は彼を”満州人の誇りを忘れずに理想を持って激動の時代を生き抜いた高潔な男”として描いている。
  そして、今作に格調高き品と趣を与えているのは、甘粕大尉を演じた故、坂本龍一氏の荘厳な「ラストエンペラー」であることは、間違い無いのである。ー

■物語は、1950年、ハルピンにて自殺を図った溥儀の回想シーンと溥儀が戦犯とされたシーンが交互に描かれて行く。

◆感想<Caution! 内容に触れています。>

・今作は,幼き愛新覚羅溥儀が死を目前にした西太后に清朝の王として指名されるシーンから始まる。
ー 幼き、溥儀が遣りたい放題やっても、臣下は誰も止めない・・。-

・長じて、イギリスからレジナルト・ジョンストン(ピーター・オトゥール:碧眼長身の、溥儀に正しき帝になるべく、帝王学を優しく教えていく姿がバッチリである。)が、家庭教師としてやって来る。
ー そして、溥儀は”オックスフォードに行ってみたい。”と夢見る知性ある男に育つのである。レジナルト・ジョンストンが記した「紫禁城の黄昏」はいつか読みたい一冊である。-

・だが、激動の近代中国は政治的に混乱しており”北京政変”により、溥儀と第一、第二夫人は”あれ程、外に出たかった紫禁城から”一時間で退去を命じられるのである。
ー この辺りから、溥儀の波乱の人生が加速していくのである。-

・大日本帝国の思惑により、満州国の皇帝になった溥儀。だが、帝国軍人たちは満州国は中国進出のための大日本帝国の傀儡国家として作ったモノであるため、溥儀の”満州国と大日本帝国は同等である。”という言葉を聞き、席を立つのである。
ー 一人残された溥儀の、茫然とした哀しみを湛えた目。-

・そして、大日本帝国が南京大虐殺を行うシーンや、731部隊が行った人体実験の当時のシーンが映し出される。
 その中には愛新覚羅溥儀が、大日本帝国の傀儡国家である満州国の皇帝になったというニュースも流される。
ー 驚きの表情で、席から立ち上がる溥儀の姿。-

■その後、大日本帝国は第二次世界大戦で敗北し、一方中国でも共産主義革命を起こした毛沢東による改革が着々と行われて行く。獄に繋がれたままの溥儀・・。
 だが、彼は模範囚として53歳で特赦で獄を出る。
 街で、彼が見た事は、彼に親切にしてくれていた収容所所長が紅衛兵たちに引き回されている姿であった。
ー 政治思想の変遷に振り回されたのは、溥儀だけではなかったことを象徴するシーンである。-

<ラストも印象的である。
 老いた溥儀が紫禁城の皇帝の席に近づこうとすると、守衛の子供が咎めるが、彼は
 ”昔、ここに住んでいたんだ。”
 と言って玉座の下に隠してあった幼い頃、臣下から貰った”蟋蟀の壺”を取り出すのである。が、子供が目を上げるとそこには溥儀の姿はない。
 そして現代、多くの観光客が紫禁城の過去の皇帝溥儀が座っていた玉座を眺めるのである。傑作であろう。>

■私事で恐縮であるが、紫禁城には一度だけ行ったことが有る。
 観光客が入れるエリアは限られていたが、それでも全ては見切れなかった事を、今作を鑑賞すると思い出すのである。

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NOBU

3.5利用され続けた一生

2023年5月2日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

1950年、ソ連での抑留を終え、母国へ送還された中国人戦犯の中に、清朝最後の皇帝・溥儀も含まれていた。帰国後取り調べを受け、その間に手首を切って自殺を図ったが、助けられ、尋問を受けながら、これまでの人生を振り返る、という話。

父親が暗殺され西太后の指名によりわずか2歳10ヶ月で皇帝となり紫禁城で暮らし、満州国の皇帝に担ぎ出され、ソ連に抑留され、中国にもどって取り調べを受け、日本に協力した罪で投獄後釈放され、晩年は中華人民共和国の政協となり共産党の為に働いた、溥儀の生涯を描いた作品で、史実的にも合ってると思えるので、衣装とか、建物、車など、当時の勉強になった。
生まれて僅か3歳にもならないうちに皇帝に指名されるという、日本の天皇や旧江戸幕府の将軍などにも有ったような事がほんの100年ちょっと前にも起きていたのかと驚いた。
映画はスケールが凄くて、ものすごい多くの人を使い、衣装も凄くて、制作費が凄そう、って観ながら思ってた。
生まれてから死ぬまでずっと利用され続けた生涯だったんだな、ってあらためて思った。
お父さんが皇帝になってたら全く違う人生だったんだろうに、って思った。なぜ西太后が溥儀の父を指名しなかったのか、また勉強してみようと思う。
溥儀の乳母アーモ役のイェードゴーがエロカワだった。

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りあの

3.5スクリーンで見ないと紫禁城の大きさがわからない。

2023年4月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

坂本龍一が先日亡くなり、そのせいでも無いだろうが観客は五分の入り。

実は「ラストエンぺラー」は、全編を通して初鑑賞であった。日本公開時、その前評判も高く話題だったが、全く観る気が起こらなかった。テレビ放映された時も部分的にしか見ていない。

他の人のレビューにある通り、歴史の知識がないとの楽しさが減ると思う。私はそれなりの知識があったので楽しめた。最後は文化大革命で、皇帝に変わって毛沢東が新しい皇帝(その後中国共産党に)になった。歴史に翻弄された溥儀の生涯は波乱万丈だ。私には溥儀は普通の人間に見え皇帝の地位は荷が重すぎた。まだ、昭和天皇の方が優秀だった。そろそろ、昭和天皇を主人公にした映画を製作してほしい。

坂本龍一の演技、とくにセリフ回しは何とかならないものかと感じた。もともと演技経験なしだから、仕方がないか。ピーター・オトールの演技は「アラビアのロレンス」とタブってしまう。壮大な歴史大作に貫禄を与えている。ベルトリッチ監督の目線は、あくまで欧米から見た中国ではあるが、飽きさせず大したものだ。

なお、坂本龍一の音楽は私には日本を感じさせてしまう。中国風を装っているが、どうだろう。でもいい音だ。

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いなかびと

5.0中国語のセリフに翻訳の字幕がついてないのはなぜだろう?

2023年4月7日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

中国語のセリフに翻訳の字幕がついてないのはなぜだろう?

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晴

3.0坂本龍一の音楽は素晴らしいが、

2023年4月6日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

坂本龍一が演じた甘粕がよくわからなかった

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あっちゃんのパパ

5.0歴史大作の教科書

2023年4月5日
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今更褒めることすら恥ずかしいロレンス、風、ゴッドファーザー、タイタニックあたりと並ぶ映画史に残るスペクタクル大作です。
「君たち、大作っていうのはねえ、こやって撮るんだよ」的な正攻法です。
40年ぶりに観ましたが、豪華絢爛な画面と現在過去の交錯展開は完璧です。

ただ、満州帝国の設立経緯を知っていることが前提で話が進みます。例えば東洋のマタハリも出てくるのに全く説明がないので、知らないと彼女だということすらわかりませんし、教授が演じた甘粕正彦なんて昭和史では有名ですが普通の人は知りません。少し調べてから観た方がいいです。

そういえば初見の時はよくわからなかった。

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越後屋

4.0(原題) THE LAST EMPEROR

2023年2月21日
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鑑賞方法:映画館

リバイバル上映!激変する歴史の中で生き抜く皇帝の姿が堂々と描かれた本作は音楽も映像も古い映画だと感じたが、やはり壮大で素晴らしい映画だった。

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AYK68

3.0これが歴史か

2023年2月18日
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すごいのかもしれないけど。
女の使い捨て感が否めなかった。
あのスパイの女の人とか、その関係性とか
すごい良かったのになー。

ピーター・オトゥールも素敵でした。

ラストシーンで。
宮殿に帰る訳だけども。
(物語は行って帰っての構成だった)
まあまあエモーショナルなシーンだと思うし、
あのバッタとかも効いているなと思うのだけど。
そこまで彼に思いを寄せることが出来なかった。
本来であれば、
「ずっとここで過ごしてきたんだよな」とか
「我々も彼が赤子の時から知っているんだ」とか
「彼も運命に選ばれてしまった人間なのかもな」とか
もっと情緒深く感じたかったのだけれど、
それができなかった。

鑑賞後の帰り道も、何か満足感がなかったというか
持ち帰るものが無かった感覚だった。
琴線が振れなかったというかね。
大河は合わないのかもしれない。
歴史を描こうとすると、
人物の深淵を描くのが難しくなるからなのか、
それかどうしても歴史の中心人物を描くことになるから、
それらに私が興味を持てないか…
どちらかというと、歴史に消されてきたような人々に
興味があるのですな。

でもベッドシーンはすごく勉強になり。
シーツで隠されると、人は想像するから
余計にこう欲情を感じますな。

あと所長の人柄も良かった。

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JYARI

5.0ある男の数奇な運命

2023年2月6日
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鑑賞方法:映画館

学生時代に清朝末期に産まれた老舎という作家の作品を読んだことがある。少し文体が古いばかりでなく、リリカルな表現であったため、苦労しながら読んだものだった。その作家の作品に『養花』という作品がある。中国語入門期の教材などにも取り上げられる、短い作品。特に面白いわけではないが、身の回りにある、どうということの無い日常の中、花を育てることを丁寧に描写している、それだけの作品。ラストエンペラーを観ていて、ふとその作品が思い出された。当時幅広い大衆から愛読され、もてはやされた作家であったが、ご多分に漏れず文革の嵐に呑み込まれ、命を落とすことになる。

愛新覚羅溥儀、皇帝として激動の時代の波に弄ばれた彼の人生。人から見れば一時でもいい思いをしたのだからうらやましいなどと思う人もいるかもしれない。けど、彼の人生はそんな事を望んでいたのではないと思う。確かに、日本軍に取り入り皇帝の座を勝ち得たかもしれないが、彼が本当に望んでいたのは、晩年の庭師の仕事だったのだと、私は考える。毎日、花に水をやり、肥料を与え、のんびりと綺麗な花が咲くのを待ち続ける、心穏やかな人生。

老舎の父親は清朝の軍隊、満洲八旗の軍人であった。紫禁城で溥儀が即位する場面にひょっとしたら参列していたのかもしれない。清朝末期、貧しい生活の中で花を育てたり、コオロギを飼ったり、小鳥を飼ったりしながら生活をしていた。それが貧しい清朝の貴族や宦官(かんがん)の楽しみであったらしい。作品の中にそういった情景が描かれていた。

テレビでは観たことがあったが、このラストエンペラーを映画館で観るのははじめてだった事に気づいた。初上映の頃はちょうど忙しい時期で、観ることが出来なかった。少し時間的な余裕が出来、久しぶりで中国に触れた気がした

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徹2001

4.5コオロギがコオロギが…

2023年1月25日
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最後の最後、壺の中から生きて出てくるシーンで涙崩壊。
毎回なんでなんだか自分でも分からないけど。

久しぶりに見ると、時代を感じるし西洋人の過剰な東洋ロマンもあるなと。

にしても、間違いなく傑作

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ジャム太

4.0こんな中国を舞台にした映画、今後ないだろう

2023年1月24日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

怖い

新宿で上映しているということで、感想を書きたくなりました。

大作であることは知っていましたが、学生の頃はあの弁髪が冗談のような髪型に思えて、まったく観る気はありませんでしたが、中国大河小説にハマり、その流れで鑑賞。

印象的だったのは、溥儀が住まう宮の外、同じ紫禁城の中に、袁世凱?か、日本軍?か、近代国家の軍人が車に乗って訪れるシーン。すごい遠目のシーンなのですが、それがまた紫禁城の大きさを感じさせられますし、溥儀だけが旧国家に取り残されているとも感じさせられました。
溥儀が紫禁城内を自転車に乗って走り、北京の街に続く門まで来たシーンも心象的。すぐそこに見える北京の街は車が走り、人々が行き交う姿が見れるのに、そこからでられない。
壁一つ隔てた場所に、清朝と中国が隔てられている。
溥儀の立場を感じ、なんて悲しい皇帝なのだろうと思いました。

挙げればきりがないほど心に残る名シーンばかりです。

溥儀の姿にはわ皇帝と立場のプライドや欲も見えますが、時代に翻弄された皇帝としてもしっかり描かれています。
やはり、紫禁城内で撮影された映像だけでも圧倒されます。

弁髪だけで敬遠していたことを後悔しました。
中国映画って、一般的に観る人少ないかもしれませんが、私はこの「ラスト・エンペラー」と「さらば我が愛 覇王別姫」推します!!!!

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きい
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