「笑い絵 vs. 戦争」愛のコリーダ talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
笑い絵 vs. 戦争
吉は限りなく優しい。話し方も笑い方も優しくて定の言うことをすべて肯定する。
小唄三味線は本当に四畳半の世界のものだとよくわかった。聞いてわかったのは端唄の奴さんと梅は咲いたかだけだったけれど。吉の口ずさむのは小唄で、上手くて色っぽい。
この映画は春画の世界だった。殆ど着物を着たまま。鏡台や風呂場の鏡、三味線、子ども、老人、年老いた女、若い女、吉みたいに美しい男、足袋を履いてたり裸足の足、色鮮やかな長襦袢、帯、覗き見、障子、徳利、衣紋かけ(衣桁)、布団、縁側、ぜんぶ春画の中の小道具で登場人物だった。春画は笑い絵で、戦に出かける時に持って行く命を守るお守りでもあり、犬死にや大量殺戮を行う戦争とは真逆だ。
1936年か、昭和11年。映画の冒頭は雪。その頃、二・二六事件があったんだ。
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kossyさんのコメント
2021年7月31日
映画館では笑い声がしばしば。
ポルノといえば、やはり風刺が大切だと思いますが、この映画でも出征兵士を送るシーンが対比されてました。これがなければ評価も下がると思いました。笑いも必要ですよね~
ぷにゃぷにゃさんのコメント
2021年6月2日
コメントのコメントありがとうございます。
確かに絵は自由に想像できるけど、映画は監督のペースですからね。
美術館もいつから行ってないかなー。
小村雪岱が最後かも。あー美術館行きたい。
ぷにゃぷにゃさんのコメント
2021年6月1日
吉っつぁん、本当にサダを甘やかしましたね。サダは飼い主を待つ犬みたいでした。終わらせ方が分からず、死ぬしか離れる手段がなかったんですかね。
春画は見たことないですが、けっこう金と手間暇かけた作品が多いみたいですね。江戸時代もみんなエロに興味がある。今も昔も変わらない。