パピヨン(1973)のレビュー・感想・評価
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あしたのジョーみたいな映画
この映画はなんなんだ。何が言いたいんだ。。。わからん。しかしなんだこの衝撃は。
ただただ、我慢、我慢、我慢!!!耐え抜け!誘惑には絶対に負けちゃいけないんだ。疲れても、疲れても、疲れても走り続けろ。死ぬまで走り続けろ。救いなどない。もがき続けろ!!
そう。自分に勝て!
その先に、自由の地が待っているかもしれないのだ。しかしその自由の地はひと時の幻想でしかない。満たされることなど決してない。なぜなら、私達は人間だから。
なんか、あしたのジョーみたいな映画でした。
この映画の怖いところは、人間が生きる意味などなく、他の動物と同じようにただただもがき苦しみ死ぬだけだ、という、人間が最も認めたくない自然の道理を、極めてドライに突きつけているところだ。どんなに壁を越えようとも、同じことの繰り返し。結局満たされることなどない。人間に欲望がある限り。世の中世知辛い。人間なんて小さな存在で、無力だ。
でも、その事実を認めることができれば、強くなれる。何故なら、たとえ困難や苦しみを受けたとしても、それは普通なんだと思えるからだ。
苦しくても逃げるな。たとえその先に希望が無くても自ら立ち向かえ。
人間だけがそれができる。他の動物にはできない。神が人間に与えた唯一の宝物なんだ。
なんかようわからんが、衝撃を受けたよ。。。
マックイーン&ホフマンでしか成し得ない作品
久しぶりに鑑賞し改めて本作の“凄さ“を再認識!
いかなる状況にも尊厳と希望を失わない不屈の生命力を
眼力で表現するマックイーンの代わりはいないので
壮絶な実話を元にした本作のリメイクはあり得ませんね
フランクリンJシャフナーとダルトントランポのコンビによる興行成績を無視した作風も現代では作り得ない、この時代だから出来た奇跡の名作!
脱獄ものの傑作
友情、裏切り、絶望、自由を求め続ける主人公の苛烈に美しい信念。
人間の生への執着心や自由を渇望する気持ちについて、これほど緻密に描いた脱獄映画って他にあるだろうか?
最後、ルイとパピヨンが再会し、パピヨンが断崖絶壁を見下ろしてここから共に逃げようと笑顔で話すシーン。ルイの瞬間的な悲しみを帯びた困惑の表情から、優しい表情で承諾する場面が印象的。
結構長い映画だけど、観る価値はある。
ラストのアレは有名なんでしょうか?
ラストのアレは有名なんでしょうか?
とある超有名な脱獄モノの元ネタのようにも見えますね。
しかし、それよりもずっと素晴らしかったと個人的には思いました。
レーザーディスク全盛期の最後に購入したのを覚えています。
内容はよくあるストーリーだがとても気持ちがよかった。
鑑賞年代は90年代後半
私の生き方を変えた映画
ちょっと大げさなタイトルですが、この映画を見て、大事なのは決してあきらめないことだと悟りました。
「ショーシャンクの空に」も良かったけれど、脱獄もののベスト1と言ったらこっちでしょう。決してあきらめず、命がけでも脱出しようとするパピヨンの精神力に圧倒されます。
脱獄映画では1番面白い~。
ステーヴマックィーンがこんな演技をするとは!あのボロボロになって行く演技は圧巻です。ダスティンホフマンも素晴らしい。このか2人の演技でこのパピヨンの質が断然アップです。2人の老いぼれてく姿や仕草は名俳優の証だね。脱獄映画は大好きだがほとんどの脱獄映画は脱獄してハッピー的なのが多いのですがこのパピヨンは違っている。脱獄より自分からの自由を求めて友情や裏切り犠牲を上手く自然に作り上げてる。見事です。
脱獄系映画の名作
監督のフランクリン・J・シャフナーは猿の惑星を撮った5年後にこの作品を完成させたわけだが
実話を基にしたシリアスな内容を
見事エンタメに昇華している
スティーブ・マックイーンの鬼気迫る演技に圧倒される
偽札師ドガ役のダスティン・ホフマンの存在が
緊張感溢れるシーンでも落ち着きをもたらす
後の脱獄系映画に少なからず影響を与えている名作
無罪の男の犯した本当の罪とは
総合:90点
ストーリー: 95
キャスト: 95
演出: 90
ビジュアル: 80
音楽: 85
仲間に裏切られて殺人の罪をかぶせられ、生きては戻れない南米の監獄に送り込まれてしまったフランス人の男、パピヨン。劣悪な環境の中で次々と他の囚人が命を失ったり自殺したりする。パピヨンは自分は無実だという思いに自由を求めて何度か脱獄を試みるがことごとく失敗、そのたびにさらにひどい環境での囚人生活となる。
誰とも話すことが出来ず太陽も当たらず通常の半分の食事しか与えられず、死を待つばかりの独房の中。地面を這う虫を食べてかろうじて命をつないでいるパピヨンは、ある日夢を見る。
砂漠の中をパピヨンがまっすぐと前を向いて歩いていく。地平線の向こうには裁判官たちが立って彼が近づくのを待っている。パピヨンは彼らに自分の無実を主張し立ち向かう強さを秘めて進んでいく。そのパピヨンに裁判官が言う。
「罪状は知っているな」
「俺は無罪だ。ポン引きを殺していない。無理やり有罪に仕立てて俺を非難している」
「それはそのとおり。だがお前の本当の罪はポン引きの死と関係はないのだ」
「なら俺の罪はいったい何なんだ」
「お前は人間が犯しうる最も恐ろしい犯罪を犯したのだ。私はお前を"人生を無駄にした罪"で起訴したのだ」
そのとたん、パピヨンは自分が犯した本当の罪を理解してつぶやく。
「有罪だ・・」
「そして刑は死刑とする」
「有罪だ・・、有罪だな・・」
そして罪を認めたパピヨンはうなだれて振り返り、もときた砂漠を歩いて帰っていく。彼は自分の人生を何年も壮絶に無駄に過ごし、それを二度と取り戻すことは出来ないことを悟る。
数多くの映画の名場面と言われるものの中でも、最も好きな場面の1つです。極めて悲惨な監獄ではあるものの、他の囚人達は犯罪を犯してそこへ送り込まれいわば自業自得で罪を償っている。しかし本来そうなる必要のなかったあまりに悲惨な人生を監獄の中で過ごさざる得なかったパピヨンであるからこそ、その罪の深さ・喪失感は計り知れない。
監獄生活の厳しさ・囚人への取り扱いのひどさ・自分を犠牲にしてまで貫く友情・命懸けの脱獄の試みと、この映画の見所はいくつもある。しかし私にとって一番の見所は、"人生を無駄にした罪"を犯したパピヨンの喪失感であった。それがあるからこそ、彼はその罪を償うためにも文字通り命をかけて何度も脱獄を繰り返した。彼の脱獄への強烈なまでの執念はただの刑務所からの脱出ではなく、彼自身の犯した本当の罪への贖罪であった。そこが実際に詐欺の罪を犯して監獄送りとなり、囚人生活の中にも多少の平穏を見つけたホフマン演じるドガとの違いでもある。そんな男の壮絶な人生の波乱の物語である。
絆は知らぬまにできている
実話を少し変えながらストーリーが構成されているが、あまりに淡々としすぎているのが目立った。が、重要なテーマ「絆」というものがよく描かれている。そしてたまに出る出演者目線で撮るカメラもばっちし。そしてサウンドの挿入の仕方もすごい。数少ない挿入だがそれも意図されているように思える。
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