パピヨン(1973)のレビュー・感想・評価
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自由とは今の状態から出ること
よーく知ってます、この映画!と思って見たら実は全然知らなかった!完全に忘れていたか、実は見ていなかったか、見ても何にもわかってなかったか。だから映画館で今回見ることができて嬉しかった。
エンドロールに脚本はトランボと見てすごいショックと喜びを覚えた。独房でドガからのヤシの実の差し入れが見つかり誰からか言えと看守に言われても絶対に言わなかったパピヨン。そこにトランボを感じた。ドガはドガで僕だったら名前、言っちゃうなあなんて言ってることに複雑な気持ちになった。普通の人間はドガのように考えるんだろう。それは最後の場面もそうだ。白髪で歯は銀歯で顔も皺だらけ、もはや決して若くも頑丈でもない体躯なのに、海を見つめて七度目の波に崖から飛び込みヤシの実を詰めたバッグに体を載せて「俺は自由だ!」とパピヨンは叫ぶ。「僕は行かないよ」というドガの気持ちをパピはわかってる。飛び込むパピを首を傾けて眺めるドガは私達なんだろうか。
印象的なシーンをいくつか挙げると、怖くて真剣なんだろうけれどワニや蝶を採る二人の姿は笑えた。途中で挟まれる、パピヨンの夢のような妄想のようなシーンが不気味で比喩的で頭から離れない。パピヨンが「人生を無駄にしたことがお前の罪だ」と告げられるシーンだ。髭を剃られたり髪をカットしてもらうために、独房の扉の四角い穴から頭部だけ突き出す。隣の囚人と目が合ったパピヨンは彼に尋ねられる、「俺はどう見える?元気に見えるか?」どうみても元気に見えない。パピヨンは「元気に見えるよ」と答えるがその彼はまもなく死ぬ。同じ質問をパピヨンもすることになる。その時のパピヨンの顔はもうダメだと観客に思わせるような状態だ。私達は鏡がないと自分がどういう状態なのかわからない。そして、鏡でなくて眼鏡だけれどドガの眼鏡が効果的なシーン。ドガ全部を映さずにレンズの反射が時折木々の陰の中で光る。それで、あ、ドガが居る、パピヨンの様子を心配して見ている、とわかる。
原住民が海辺で穏和に幸せに暮らしていてパピヨンも受け入れてもらっていたのにその村落があっという間になくなった。そこでもらった真珠でどうにか修道院が受け入れてくれたのに強欲な修道院長の密告でまたパピヨンは捕まってしまう。キリスト教の欺瞞と欲に怒りを覚えた。
ダスティン・ホフマンは本当に演技が上手い。マックイーンはアクション・スターの印象が強かったけれど素晴らしかった。マックイーンを見つつベルモンドを何度も思い出した。二人ともアクションもできる素晴らしい役者だ。とりわけベルモンドの「プロフェッショナル」の前半部分に共通するシーンがこの「パピヨン」にも多くあった。
音楽の使い方がとても素晴らしかった。全くの無音、音楽なしのシーンもあるので音楽がとても引き立つ。みんなが知っているあの有名な「パピヨン」のメロディーは決して過剰に流されない。その禁欲がパピヨンの自由の希求と諦めない思いの強さを表しているようだった。
後半30分はやや夢見心地となる
1973年の作品である。公開50年を記念してテアトル社が配給し再上映となった。そういえばスティーブ・マックイーンが亡くなって今年で45年になる。月日の経過は早いものである。関係ないけどマックイーンとクリント・イーストウッドは同い年。びっくりしてしまう。
兎にも角にもやはりこの1973年版パピヨンは大傑作。アンリ・シャリエールのベストセラーをほぼ忠実に再現した。そもそもこの原作者は一種の山師であって、自分の体験談を刑務所や犯罪者仲間から聞いた話で盛りに盛ってこの脱獄王の一代記を創り上げた。面白くないわけはない。さらにスティーブ・マックイーンとダスティン・ホフマンの2人が乗りに乗って演じており映画としての完成度は極めて高い。
これに比べると2017年のリメイク版(ルイ・ドガをラミ・マレックが演じていた)は原作の非現実なところ史実と合わないところをカットしよりリアルにしようとしたところがアダとなり映画としての面白さははるかに及ばないこととなった。
今回、1973年版を観ていて感じたのは、後半部分、インディオ部落に漂着して真珠をもらうところ、修道院で捕らえられるところ、再び独房に5年間収容されたあと悪魔島に送致されそこから脱出するところ、前半との時間の流れが異なり、なにか夢見心地というか幻想的な表現に変わる。恐らくこれは原作において脱走成功が近づくにつれて表に出せない差し支えある事柄を伏せているからでしょうね。そしてなまじ映画は原作に忠実であるためそのようなトーンが残ったということなのたろう。でもそこが最後の悪魔島でのくだりに何ともいえない詩情を感じさせるところにつながっている。この映画の最大の見どころはそこなのです。
『大脱走』(1963)とは全く違うテイストの壮絶な脱獄映画
テアトルクラシックスのリバイバル上映企画で鑑賞
何度も観ているけど、正直ちょっとするとディテールを忘れ、次に観たときに毎回こんなんだったっけ、と感じる不思議な作品
無実の罪で投獄されたスティーブ・マックイーンさん演じる主人公パピヨンがただひたすら生きるために苦難に立ち向い、生き延びようと乗り越えていく実話の映画化
音楽もかからず淡々と静かなシーンが長く続いたり、不思議な民族達の世界で静養するくだりはほとんどセリフの無い状況が延々と続くなど、監督が『猿の惑星』(1969)のフランクリン・J・シャフナーさんのため、『猿の惑星』に似たテイストを感じました
しかも中盤からのパピヨンが『猿の惑星』のエイプの様な歩き方をしているのも面白かったです(笑)
大脱走のような派手な演出ではないためかなり眠気を誘うシーンが多く、退屈に感じるのも否めません
パピヨンが独房に入れられ長期間拘留されるくだりは途中で明かりまで遮断され、そんな中でゴキブリやムカデを食べて生きながらえていく(実際にやったら腹こわすじゃ済まないでしょうね)、など凄まじくえげつないシーンで観ていてかなりしんどかったです
そして、パピヨンのバディ的な存在となるドガを演じるダスティン・ホフマンさんの演技も素晴らしく、後半は物悲しかったのと、そのバックにかかる名匠ジェリー・ゴールドスミスさんのテーマ曲は1973年のアカデミー作曲賞にもノミネートされた超有名な曲
そんな名作の本作を劇場スクリーンで観られたのは初めてですが、とても貴重で有意義な体験ができました
歌の歌詞にもあった…ダスティン・ホフマン。
スティーブ・マックイーン!
不屈な男がよく似合う
期待度○鑑賞後の満足度○ いま観ると良くも悪くも70年代のハリウッド映画。D・リーンやF・ジンネマンならもっと詩情漂う作品になっただろうけどR・フライシャーだからこんなものかな。
①初公開当時は怪獣映画以外はまだ“映画”にのめり込んでいなかったので未見。50年経ってからの初鑑賞。
ただ、当時の映画評論家さん達も余り褒めてなかったような記憶だけはある。
今回初めて観て‘なるほど’という感じ。
リチャード・フライシャーは職人監督だから『海底2万マイル』『ミクロの決死圏』『猿の惑星』といったSF映画なんかの娯楽映画を撮らせると面白い映画になるのだが、こういう大作や文芸ものは合わないんだと思う。
まあ、製作にも名を連ねているので自分で撮りたかったのでしょうね。
②スティーヴ・マックイーンの代表作と云われる作品は大概観ているが本作は初鑑賞。
前半は精悍な頃のマックイーンが見られてお得感満載。
ただ、年配になってからは若さが隠せなくてやや物足りない。そういう点から云えばポール・ニューマンの方が良かったかも知れない(『暴力脱獄』での好演もあるし)。
まあ、マックイーンにも、どうしても『大脱走』のイメージを重ねてしまうけど。
重厚なアクションを見せつつも軽みも漂よわせる”男”を演じさせたらピカ一のスターだったけれども(今に至るも似たようなスターは出てないね)、あんなに早く死んじゃうとは。
マックイーンの元気な姿を見られる意味で本作は映画史に残るかな。
③ダスティン・ホフマンは、ちょっと『真夜中のカーボーイ』の面影あり。
④脚本はダニエル・トランボ、撮影はフレッド・コーネカンブ、音楽はジェリー・ゴールドスミス(テーマミュージックのお陰で名作と見なされているのかしら)とスタッフは一流どころばかり。
超大作なのにもったいない
「真の自由」を求めてやまないヒーロー像
「日本公開50周年」とのことで、何度目かのリバイバル上映が決定した本作。
私も過去2度ほど劇場で観ていますが、ハッキリ思い出せるのは、ゴキちゃんやゲジゲジくんたちを食べて(!)腕立て伏せする例の独房シーンと、ヤシの実を詰めた藁袋にしがみついて海をプカプカ漂っていくシーン、この2つだけ(涙)。
そんな頼りない記憶を上書き更新すべく、このほど東銀座・東劇で開催された「ライムスター宇多丸登壇『パピヨン』特別先行上映会」へいそいそと出かけてまいりました。
まず客席暗転と同時にスクリーンカーテンが稼働。シネスコサイズにきっちりマスキングされた画面で観ることができたのは、なにげに嬉しかった(これは宇多丸さんも上映後のトークで言及されていました)。
で、本編は151分の長丁場をまったく飽きさせず、お見事のひとこと。
それにしても、勝手な思い込みで『大脱走』みたいな「スカっと爽快感」を期待していたら、思いのほか生々しいドキュメンタリー・タッチが随所に挿し込まれていてびっくり。エンドロールでも廃墟と化した監獄の外景が次々と映し出され、「ザ・実録もの」が強調されます……。
ううむ、過去2回のわが鑑賞歴は海の藻屑と消えたか。『メメント』のガイ・ピアースおじさんに成り果てたのか。つくづく記憶など当てにならぬと思い知らされました。
そういえば、ダスティン・ホフマンが全編にわたり抑え気味の演技だったのも意外でした。ラストもアクターズ・スタジオ仕込みの“泣き笑顔”炸裂かと思いきや、意外とあっさり。
そこへ、フルオーケストラで昂った「パピヨンのテーマ」が被ってきて大感動のエンディング…というのも全くの記憶違い。実際の劇伴は、年老いた2人にそっと寄り添うがごとく、ミュゼット仕様のアコーディオンの音色を軸にやさしく“歌い上げている”というものでした。
こうして見返すと、この作品、あまり劇伴が付いてないのですね。なんでも監督と作曲家が協議の上、必要最小限にとどめようと決めたのだとか。
そもそも先のメインテーマ曲だって、男臭さのかけらもない、シャンソンの香りと愁いを帯びたメロディだし。ここらはちょっと、チター1台で勝負した『第三の男』の「ハリー・ライムのテーマ」などが思い出されます。
それにしても、本作のスティーヴ・マックィーンは「老人演技がわざとらしい」とかよくやり玉に挙げられていて、確かにごもっともだとは思うけれど(それを言うならダスティン・ホフマンのメソッド演技だって充分あざといぞ)、一途に自由を希求し、生にとことん執着する姿はやっぱり胸アツ。そしてなにより「映画的なヒーロー」としてズバ抜けてるぞ、と襟を正しました。
この「真の自由」を求めてやまないヒーロー像は、たとえばキアヌ・リーブス主演の『マトリックス』三部作などにもしっかり受け継がれていますね。
以下は余談——。
1.
映画冒頭、フランスの司令官役として、本作の脚本も手がけたダルトン・トランボ(※共同脚本)がカメオ出演しています。これは本作のトリビアを漁っていて知ったのですが、鑑賞後まだ間もない今は、その立ち姿をハッキリ思い出せます。なにせ、炎天下に整列させた全裸の囚人たちを前に「フランスは諸君を見捨てた、完全に排除した」などとムチャクチャなことを言い放つ強烈キャラだったので。
2.
囚人船で南米ギアナに到着後、港からパピヨンたちがぞろぞろ監獄へ向かう道すがら、バクがまるで野良犬のように街中にいて、鼻で水の入ったバケツをひっくり返していました。なるほど、バクって南米に普通に生息してるんだ(笑)。
3.
逃走中のパピヨンは原住民の裸族の村に匿われ、美女とイチャイチャするなど一時のパラダイス気分を満喫します。観た人の感想を読むと「ありゃなんだ?」「意味不明」「シークエンス丸ごとカットすべき」などとありますが、アレは公開当時のセンスでいうところの「観客サービス」ですよね。それより、件のヌード美女の肌にビキニトップの日焼け跡が残っていたことの方が気になりました。
4.
過去に多くの人が指摘しておりますが、本作のラスト、パピヨンがヤシの実を詰めた藁袋に乗って波間を漂っているとき、その袋の水面下でスキューバダイバーが袋を牽引している姿がたしかに映り込んでいます。
コレ、過去2回の鑑賞時には全く気づきませんでした。あるいは、今回クリアな映像を大スクリーン(東劇は10.57m×4.50m)で前5列目から見たから初めて気づけたのかも…。
飛べ‼️パピヨン‼️
わが憧れマックイーンが主演、胸に蝶の刺青をしたことから「パピヨン」と呼ばれた男の執念の脱獄を描いた名作‼️初見から30年以上、何十回観たか分からない、ホントに大好きな作品ですね‼️1931年、殺人罪で終身刑を言い渡されたパピヨンは、南米の仏領ギアナの刑務所に収容される。しかし彼は幾度も脱獄を繰り返しては失敗し、ついには親友ドガとともに脱獄不可能の孤島の刑務所に送り込まれるが・・・‼️とにかく主人公パピヨンを演じるマックィーンが素晴らしい‼️ゴキブリやムカデを食べ、腕立て伏せをしながら強靭な精神力と体力を鍛えるこの主人公は、マックィーン以外の配役なんて考えられないですね‼️今作のメイキングを観ると、ジャマイカの大オープンセットや、疫病にかかる危険と隣り合わせの、ジャングルや汚い泥沼でのハードな撮影を、マックィーンは映画と同じ不屈の闘志で見事に耐え抜いたらしい‼️さすがわがヒーロー‼️そんなパピヨンとは対照的に、金を持ち込み、肉体労働を避け、要領がいいダスティン・ホフマンのドガ‼️正反対な性格の二人の友情がアツい‼️年月が経ち、すっかり老けたパピヨンとドガが別れを告げる感銘深いラスト、そして海へと跳ぶパピヨン‼️彼こそ男だぁぁぁ‼️何度失敗しても諦めず、チャレンジし続けるパピヨン‼️受験生や就活生をはじめ、何かにチャレンジしようとしてる皆さんは、この作品を観て、パピヨンの姿に己をオーバーラップさせましょう‼️必ず成功します‼️そしてスクリーンいっぱいに広がる青い海、空‼️バックに流れるアンディ・ウィリアムスの歌‼️そして中盤から一気にエモーショナルさを爆発させるジェリー・ゴールドスミスの音楽もホント素晴らしい‼️パピヨンの凄まじいまでの自由と生への不屈の執念に、深く感動しました‼️そしてエンディングでジャングルの奥で朽ち果てた刑務所が映し出され、パピヨンたちの苦闘が、すべて時の流れの中に消えてしまったような虚無感を感じ、身震いに襲われました‼️
なんと、忘れていなかった。
50年ぶりの二回目の鑑賞。高校二年(高一年?)になる春休み(合格祝い)に『テアトルトキオ』の大画面の一番前の真ん中で見た。詳細ははっきりしなくも、映画は二度目とは思えないくらいはっきりしていた。
今、ある街に向かう鉄道の寝台の六人のオープンスペースいる。まるで、パピヨンが独房に入れられた見たいな気持。沢山の人がいるが、会話が出来ないので、完全な孤独。でも、無視している。2024年8/11 3時55分(海外時間)
0063 どんな役でも似合うマックゥイーン
1974年公開
辛気臭いわー。
不条理やわー。
マックゥイーンが演じるとなんとかなりそうに
思えるが本作には希望が全くなく
見ている方も耐えるしかない。
ダスティンホフマンもジジくさく演じており
二人の考えは対照的。
原作も動きはほとんどなく読むのを途中でリタイア。
でも生きる活力になりますわ。
ジェリーゴールドスミスの曲も人生って辛いんやで、
と奏でているよう。
70点
テレビ初鑑賞 1977年10月16日『日曜洋画劇場』
映画館鑑賞 2025年1月31日 アップリンク京都4
配給 東京テアトル
初公開時の配給 東宝東和
50周年公開の感想
アップコンバートが素晴らしい。
くらーい監獄といきなり現れる青い空。
その青がめちゃくちゃ綺麗。
だからこの青が希望をもたらしてくれる。
映画館で鑑賞できて本当によかったです。
てことで5点アップ
ノンフィクション、迫力と生命力が素晴らしい。
【”鋼のメンタル” そして、”椰子の実” 脱獄映画の傑作の一本】
ー内容は人口に膾炙しているので、久しぶりに鑑賞した感想を簡潔に記す。ー
1.パピヨン(スティーブ・マックイーン)の脱獄への執念のもの凄さ。
・詳細には語られないが、無実の罪で、フランス領ギアナのサンローラン刑務所に収監されたパピヨン。
・彼が、最初は”金を持っているから”という理由で、偽国債作りのプロ、ルイ・ドガ(ダスティン・ホフマン)に”身を守るから“と近付くシーンから、何十年後には、深い絆で結ばれていく数奇な関係性。
2.独房に入れられた過酷過ぎるパピヨンの2年間の境遇。
・食事はそれまでの半分。しかも、虫が入っていたりする。
・光を閉ざされる。-これが、一番キツソウである。-
・隣の房の男が”俺はまだ、大丈夫そうか”と言い、翌日には房から顔を出さない。
・光が入らないため、白い顔で”虫”を捕まえ、食べる姿。
・それでも、彼に密かに”椰子の実”を入れてくれた者の名前を言わない。
3.独房での生活を終えたパピヨンが脱出を企て、成功しかけるシーン
・”音楽界の夜”看守たちを計画通り欺き、人間梯子で高い壁を越え、約束の場所に到着し、ルイのお金を舟を用意したものに渡すが、船は壊れている。
・それでも、顔に入れ墨の入った男の助けを受け、ピジョン島へ。そこは、ハンセン病者たちが暮らす島だったが・・。
-ハンセン病の男の葉巻をパピヨンが吸うシーン。彼の勇気が試される。-
そして、漸くホンジュラスへ。青い海、白い浜。現地人との交流。
-ここで、めでたしめでたし・・、とならない・・。
・修道院に入り込むが・・。
4.再びのサンローラン刑務所
・5年間の独房生活から解放されたパピヨン。髪は真っ白。一緒に逃げたクアイの若者は、房を出た所で息絶える。
-パピヨンの頑強さが、分かる。-
・そして、ルイと再会。囚人たちの境遇も少し良くなっており、岸壁沿いの小屋に住んで、野菜などを作っている。
ルイは且つて、”女房が釈放の手続きをしているから・・”とパピヨンとの脱出を拒んだが、矢張り女房からは無しのつぶてだったらしい・・。
5.潮流を読む
・岸壁に囲まれた湾に押し寄せる激しい波。じっと見つめるパピヨン。そして、おもむろに”椰子の実を藁袋に入れ”、海に放り込む。あっという間に砕け散る椰子の実。
だが、パピヨンは
”7回に一度来る波は・・・・”
そして、”椰子の藁袋"を海に投げ入れ、自分も飛び込み・・、
”椰子の藁袋"にしがみ付く。彼の名曲が流れる中、徐々に沖合に流れていくパピヨンを乗せた藁袋。
”馬鹿野郎、俺は生きているぞ・・”
<世界的ベストセラーにもなった、実話に基づいた脱獄映画の傑作の一品。>
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