ハンガー
劇場公開日:1984年
解説
不死の生命力を持つ吸血鬼のミリアムは生きた時代ごとに愛する者を見つけ、自分の仲間にしていた。ニューヨークに暮らす今の相手は、18世紀のイギリスで見つけたジョン。ミリアムは吸血鬼になることを条件に彼にも生命力を与えていたが、200年以上も若さを維持することは不可能だった。衰えを感じ始めたジョンは老化を研究している女医サラに会うが……。美男・美女の吸血鬼の末路を華麗かつ斬新な映像美で描いた退廃的スリラー。
1983年製作/96分/イギリス
原題:The Hunger
スタッフ・キャスト
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2022年6月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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①RIP トニー・スコット監督。『トップガン/マーヴェリック』のラストの献辞で亡くなっていることを初めて知って驚き。しかも自殺だったとは。②古今東西、亡くなった方を悪く言うのは憚られているけれども、トニー・スコットという人間ではなく、その監督作品を批評する事にはお目こぼしをを頂きたい。とは言っても、『トップガン/マーヴェリック』のレビューで『トップガン』は凡作だと書いちゃったけど。③また、この『ハンガー』が映画監督デビュー作だったとは。それで肩に力が入っているのかな。④カトリーヌ・ドヌーヴに(少なくとも紀元前のエジプト文明の頃からは存在していた)美貌の女吸血鬼の役柄はピッタリと思って楽しみにしていたのに、映像は凝っていてもイヤにもって回った演出で、こういう題材に必要なケレン味がないので面白味を感じない。⑤冒頭のディスコシーンはまるでMTV。獲物の血を吸うためにエジプト十字架形のペンダントに仕込まれたナイフで相手を切り裂くのだが、大事な血が噴き出して勿体ないと思うのだが。やはりここは鋭い牙でカブッと噛んで頂かないと。まあ、ドヌーヴとサランドンとのベッドシーンではお互いに噛み合ってはいたが。⑥デヴィッド・ボウイはもっと見せ場があると思っていたが、結構早めにみるみる爺さんになって退場してしまう。あの役、デヴィッド・ボウイである必要あったのかな、と思うがデヴィッド・ボウイのファンの集客を狙ったか?⑦ドヌーヴとサランドンという2大女優(サランドンは当時まだ大女優ではなかったけれど)のベッドシーン(ヌードはボディダブルだろう)は当時としては結構ショッキングだったかも知れない(それが話題になった記憶はないけれども)。でも今見るとどうってことない。⑧凶暴になった猿のエピソードの意味は最後までわからなかったが、映画の内容は大体掴める。ただ、それは台詞に頼るところが多く、映像は綺麗だが映像で物語を紡いではいない(無音で観たら果たして話の内容が分かるかどうか)。つまり“映画”に成りきれていないという事だろう。⑨ユル~イ話がタル~く続くが、ラストのセーラがミリアムを出し抜くどんでん返しで何とか締まる。セーラがトムを殺して血を吸っている時にエジプトの王妃の様な衣装に身を包んだカットが一瞬挿入されるが、セーラはミリアムに取って変われる素質がある者だったか運命であった事を暗示しているのであろう。⑩最後に、ミリアムの寂しさの慰めとして若さと代償に不死者(=人間の様には死ねなくてミイラの様な姿で永遠に存在し続ける)にさせられた元愛人達に襲われてミリアムが最上階から一階に墜落し、その美貌が老婆に変わり、そしてミイラみたいな顔に変わっていくところはなかなか見物でこういうシーン好き(『里見八犬伝』の玉梓な最後とか、『ドクター・スリープ』のローズ・ザ・ハットの最後とか)。
2020年12月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
スタイリッシュな娯楽アクションを撮るイメージのトニー・スコットが、アートでダークな実験的映画をデビュー作で、まるで兄のリドリー・スコット風味が漂う雰囲気が醸し出された感じ。
序盤から"Bauhaus"が登場し、それを見ているデヴィッド・ボウイって図にテンションも上がる。
ヴァンパイアの設定や世界観がイマイチ分かりずらいようにも、ラストはミイラと化した愛人たちによる復讐劇が、映像のLOOKもB級ホラー映画テイストに!?
一瞬、登場のウィレム・デフォーが「ラブレス」と「ストリート・オブ・ファイヤー」の中間的な不良の役で格好良い。
2018年3月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
非常に変わった演出で珍しい雰囲気の作品に仕上がっている。映画と言って楽しめるかといったら、少しは楽しめる。が、おすすめはしない。