「最初の国際版とは印象がかなり違う」ニュー・シネマ・パラダイス 3時間完全オリジナル版 バラージさんの映画レビュー(感想・評価)
最初の国際版とは印象がかなり違う
当初の劇場公開版の感想はそちらに記述。
当初の劇場公開版は短縮された国際版で、イタリア本国で劇場公開された155分のオリジナル版の興行成績が悪かったため、123分に短縮されて国際的に公開され成功したらしい。この3時間完全オリジナル版は実際にはオリジナル版ではなくディレクターズカット完全版らしい。
主人公の少年時代は国際版とほぼ変わらず、ほとんどカットされていなかったことがわかる。青年時代の主人公の恋愛と、老年になった現在のかつての恋人との再会が国際版ではばっさりカットされていたようで、主人公の現在を演じていたジャック・ペランは国際版ではほぼ特別出演状態だったが、こちらでは堂々と主演の1人だ。
ノスタルジックな味わいの国際版に対して、この3時間完全オリジナル版は主人公のほろ苦い人生物語で、ずいぶん印象が違っている。個人的には最初に観た国際版のほうが好きです。
それにしても青年時代の恋人役のアニェーゼ・ナーノという女優が可愛いのだが、なぜか毎回観てからしばらく経つと忘れてしまい、また観た時に思い出すの繰り返しなのが自分でも不思議。
(追記)この3時間完全オリジナル版、調べてみたら日本では2000年にVHS&DVDスルーされたらしい。もっと前の90年代に映画館で観たような記憶があったのだが……人間の記憶なんて当てにならないものだ。
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