ナチュラルのレビュー・感想・評価
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ゆったり
ロイは野球選手として天才的な才能の持ち主であったが、プロ入り直前に銃撃される。16年後、ロイは低迷するNYナイツに中年ルーキーとして入団、活躍し人気選手となる。チーム売却を目論むオーナーや、野球賭博が絡んでくるが。
「ナチュラル」は天才の意。オーソドックスな野球ドラマですが、楽しめました。サスペンスな部分があるにもかかわらず、ゆったりした展開が心地よいです。
ロバート・レッドフォード人気が評価を引き上げたか…
キネマ旬報ベストテンでは、
「ワンス・アポン・ア・タイム
・イン・アメリカ」と
「ライトスタッフ」に次いで高評価された
作品だったにも関わらず、
これまで鑑賞の機会がなかった。
しかし、監督が「レインマン」や
「グッドモーニング・ベトナム」の
バリー・レヴィンソンであることもあり、
TV放映を機に初鑑賞。
しかし、結論から申し上げると、
正直なところ、キネ旬で
第1位に押した選考委員が4名もいて、
結果第3位で選出された作品とは信じられない
ような出来映えに、愕然としてしまった。
そもそもが特大過ぎるホームランが
レッドフォードの体格とは不釣り合いに
感じる中、
バッティングでスタンドにいる記者を
正確に狙えたり、
ホームランのシーンの派手派手しさや
好不調の波が激し過ぎる設定等々、
ディフォルメ感満載の
全体に漂うマンガチックな作風に加え、
復帰後の主人公が練習のグラウンドで
ピッチングでも驚くような力を見せるシーン
がありながらも、
記者はまだ主人公との過去を思い出せない
筋立てと共に、
その後、そのピッチング力に繋がるような
展開が全く無かったりと、
数々のまとまりの悪さに
この作品への集中力が阻害されてしまった。
しかし、そんな安直な展開も、二人の女性、
幼なじみと主人公を銃撃した女性の再登場で
このドラマを締めてくれるのだろうと
観ていたが、
相変わらず、スタンドの幼なじみを
一目見ただけで大活躍したり、
暗殺の女性は自殺したと伝えられるだけ
という安易さが継続した。
また、監督の姪が、
かつて主人公を銃撃した女性との
関連のあったような台詞があったが、
真相はどうなのだろうか?
また、結局は銃撃犯の女性の犯行は
何のためだったのだろうか?
更には、彼女は何故自殺したのだろうか?
しかし、全ては語られないままに映画は
終わってしまった。
そして、復帰しては
致命傷に成りかねなかったはずの
主人公の体調異変にも関わらず、
何事も無かったような
唐突で幸せそうなラストは、
冒頭の親子のキャッチボールシーンとの
連携からすると
本来は上手い締め括りなのだろうが、
彼の死後の夢との扱いだったのかと
思ってしまうほど、最後の最後まで、
まるで整合性の無い構成に落胆した。
多分に、出来不出来を超えて
この作品の評価を引き上げたのは、
当時のロバート・レッドフォードの
人気故だったかも知れないと思ったのだが。
一度夢をあきらめて16年
ロバートレッドフォード扮するロイホッブスは、子供の頃から父親と野球で遊んでいた事もありカブスから入団テストの知らせが来た。ロイホッブスは伝説の選手になる事を夢見ていたが、シカゴへ向かう途中銃撃された。
一度夢をあきらめて16年、ホッブスは35歳になって再度挑戦していく。16年も夢をあきらめないなんて精神面が強いんだろうね。
観るのは2回目かな。ロバートレッドフォードはあんまり野球のイメージしなかったけど、違和感は無かったね。
野球がしたい。
幼い頃から父の影響で野球大好き野球少年、
ロイ•ホッブズ。
頭角を表し始めた頃、
列車で乗り合わせた女性に気を緩ませホテルの
部屋に忍び込まれ銃撃されてしまう。
野球人生が閉ざされたか。
1930年代、16年程経ち
ロイ•ホッブズがナイツ球団に売り込みに来る。
半信半疑の監督たちだったが、
機会があり打席に立つと、
ボールの革が破れる打球となる。
一躍スポットが当たる。
手作りバットを使用していたので、
ヤッカミもあり長さ重さを調べられるが、
基準を満たしていた。
それから、打つ打つの快進撃。一躍有名人。
だが、監督の姪に心惹かれ溺れていくと、
打てなくなってしまう。
長いスランプ。チームも低迷を極める。
そんなある日、打席に立つと、客席に
白いドレスの美人が。
ホームラン。時計台のガラスを割る。
また復活して来てチームの成績も上昇。
以前に付き合った監督の姪のパーティーで、
倒れてしまい緊急入院。なぜか産婦人科病棟。
昔の銃撃の傷が原因で、体内にあった弾も
やっと取り出された。
試合に出ると胃が破裂して死ぬぞ、
と医者の言葉。
また、あの姪の愛人や判事から、
試合に出るな、とか、あまり打つな、とか、
脅され金も渡される。
自身の体調に不安を抱くロイ。
だが、決意して金を返し出場を明言する。
パイレーツとの試合は、先取点を取られ
追う形に。
何回もチャンスがありつつ実を結ばず、
迎えた9回裏。
ロイのところに白ドレスの美人からの
メッセージ。
多分、息子が見ているから、だろう。
打った❗️大きな当たり。
ライトスタンドのライトが粉々になり、
光が散らばり綺麗だったが。
見事勝利🏆ワールドシリーズへ❣️
心配したが、
美人の息子とのキャッチボールシーンもあり
元気そう。
野球には賭け事がついてまわることが
よくわかり、自分のチームどころか
自分にも賭けることができ、
違法とかそんなもの
何も咎められない時代だったようだ。
大谷翔平 vs ロイ・ハブス‼️
「フィールド・オブ・ドリームス」と並ぶ野球映画の双璧。ファンタスティックでノスタルジックで夢があって、ホントに大好きな映画ですね。落雷後の樹木から手製のバットを作り(どっかの漫画がパクってましたが)、メジャーの強打者を三球三振に仕留め、初ホームランでボールの皮を剥ぎ、下げマン女に誘惑され、昔の恋人と再会し復調、八百長を持ちかけられ、古傷が再発し、引退を決意した最後の試合で逆転サヨナラの大ホームランを打ち、存在を知らされていなかった息子とキャッチボールをするラストまで、素晴らしい名場面の連続‼️特にクライマックスで打ったホームランが照明を直撃、散った火花がまるで祝福の花火のように塁間を走る主人公の頭上に降り注ぐシーンは永遠に忘れられません‼️ちなみにケガのためにバッターに専念してますが、主人公ロイ・ハブスも元々は二刀流です‼️
ファンタジー
まあ大体面白いですが、ファンタジー要素が濃いので、もう少しそれっぽい演出、例えば天国チャンプみたいな、が欲しいですね。
あと、結局あの事件って何だったの?とか、あの人の立場はどっち?とか説明不足のモヤモヤがかなり残ります。
野球を全然知らないヨーロッパ人が見たら、さっぱり分からないでしょうね。
盛り込み過ぎ
一言「エピソードが、サラッとてんこ盛り過ぎ」
△いまいちな点△
・「主人公の謎の過去」「女性との恋愛駆け引き」「サスペンス」「野球そのもの」。
どれも詳しく描かない(想像で進む)で、進むものだから。
「???」状態。約140分も長すぎ・・・。
・名前が2番目に出てきた、ロバートデュパルが。
あんまり出てこない(個人的感想)。
・球場で選手に手紙を渡すって、まじですか。大切な試合中に。
まそういう細かい箇所、ツッコミ満載。
◎よかった点◎
・終盤の試合のシーンは、「野球の話」としてキリッとかっこよかった。
これだったから、まあこの評価。
きっちり描いてくれないと不満な方には、おすすめしないかな。
銃撃やら毒やら、不幸続きのスラッガー
恋人には入団テストと言ってたけど、スラッガーに対して草野球で勝負してただけ。球場に行く前のホテルでいきなり女に撃たれてしまう。
16年後、35歳になったロイは投手ではなく打者として弱小チームのニューヨークナイツに入団する。チャンスをもらい代打で登場し、いきなりボールを割るほどのパワーで逆転打。子供の頃、雷が落ちたことのある庭の木で作ってもらったバットでだ。“ワンダーボーイ”と稲妻の模様が入ったオリジナルバット。代打の時も稲妻があったし、なかなか印象的なシーン。やがてチームメイトのバンプが試合中死んでレギュラーの座を勝ち取る。マスコミも周囲の人間も彼の経歴が気になりだすが、すべては謎に包まれていた・・・
最初は大活躍だったが、野球賭博に食事を誘われたときに知り合った運のない女メモ(ベイシンガー)と付き合い始めてツキが落ちる。しかし、女神は現れた。故郷に残してきたかつての恋人アイリス(グロース)だ。スタンドに彼女を見つけた途端、スコアボードの時計を破壊する特大ホームランを放ったのだ。チームはまたもや大躍進。中でも4打席連続ホームランが凄い!
優勝間近の試合前のパーティ。メモに毒(?)を飲まされ緊急入院となったロイ。その間チームは試合を落としてプレーオフで決着つけなければならなくなった。賭博師と優勝すると都合が悪いオーナー判事から裏取引を持ちかけられるロイ。それでなくても試合に出たら選手生命どころか命が危ないと医者から止められる。どうせこれを最後に引退するんだ・・・・と、無理を承知で出場するのだった。
ラストはわかりきったようなベタな展開で特大の逆転ホームランなのですが、球は照明に当たり花火のように球場を明るく照らす。ストーリーそのものよりも映像に感動してしまうのだ。
我が道
サンテレビ「シネマスタジアム」で鑑賞。
どんな障害が立ちはだかろうと、我が道を突き進むロイ。
天性の才能どころか、もはや奇跡に近いでしょう。
彼の放ったホームランがスタジアムの時計を撃ち抜き、ナイター照明を花火に変えた瞬間、感動がこみ上げました。
※修正(2023/06/08)
最高のカタルシス!
最高の野球映画でした
画面に頻繁に挿入されるスポーツ新聞の見出しやマンガが気分を盛り上げます
ラストシーンでの草むらでの子供とのキャッチボールで更に胸が熱くなり素晴らしい余韻が残ります
ロバートレッドフォード本作主演時47歳
冒頭の登場シーンは19歳を演じますが違和感なくさすがの男前ぶりです
そして復帰後のシーンは36歳の設定と思われます
それなりに年を取った感じで再登場しますが、お話しが進むに従ってだんだんと老けていくメイクと演技が見事
特に入院後の姿は実年齢の50前の姿そのままなのか、急激に年をとり過ぎた様子を見事に演じてみせたところは、大俳優の凄さを感じます
野球選手に優男のレッドフォードは似合わないはずですが、主役の女に手が早い役柄に説得力がでました
クライマックスのプレーオフ最終戦9回裏の攻撃シーンの盛り上がりは半端ありません
グランドボーイの伏線もここで爆発し最大の効果を上げます
シカゴでの時計直撃の特大ホームランが伏線なのですが、そのクライマックスシーンは物凄いカタルシスをもたらしてくれます!
野球映画といえば、フィールドオブドリームスがまず最初に名前が上がりますが、こちらこそ最高の野球映画だと思います
結局
なんで撃たれたのか?これまでどうしてきたのか?そして復帰に至ったのか?キムベイシンガーは何者?何故そこまでして妨害するのか?
回収することはなく、話はどんどん盛られていく。ご都合主義的なファンタジーに過ぎて観るのが辛い。
失敗は取り返さなければならないけれど。
スポーツ超人もので、苦難を乗り越えて前向きな気持ちは起きるかも知れないが、私の目当てとする話とは違ってはいる。しかし始めたら最後までみてみよう。私の関心の男女問題からすると、
主人公と田舎の恋人の関係はいったいどうなっているのか途中で消えてしまっているようだ。それに撃った怪しい女性とも、興味があってつられたのか。だがまさか撃ってくるとは思いはしないだろうが。ときたま報道に目をむける女性が田舎の女性なのだろうか。そしてさげまん女との肉体関係にはまり成績が落ちてしまうという。どこが良い映画なのか。田舎の女が観ににくるとスランプを脱するかと思ったら、ハニートラップが仕掛けられていたりと、乱れた話になってしまっている。田舎の女性はシングルマザーになっていた。結局は、大金や美女やスキャンダル写真の誘惑や脅しにも負けずに、撃たれた過去があっても拳銃にもひるまず、田舎の女のことも忘れずと、ダメだった男が正義の男として、命がけで重要な試合に臨む。汚い中に巻き込まれても根が純情だった天才ベースボーラーが賭ける試合が始まった。試合に出たら胃が破裂して死ぬかも知れないとさえ言われている試合に。償いや目覚めのような意味を持たせたのだろうか。アメリカの驕り。アメリカの失敗。アメリカの克服。そして離れざるを得なかった田舎の女が応援に来ると、しかも他人との子供を連れて。それを知った主人公。思いをかけていたのに離れてしまっていた女がシングルマザーになっていたとしても、気持ちは。1984年という時代。そういう男女の理由についても新しいものだったのだろうか。何もなければ、息子は生まれてなく、主人公の田舎の女に別の子供が出来ていたかも知れないというのに。主人公は田舎の女と息子のために、死ぬ気で立ち向かう。ベースボールに対する農場、農業という対比も入れているようだ。決して模範的な人生でいられず、過ちをおかしてしまったアメリカの象徴として主人公が掲げられたのだろうか。チームのボールボーイをする少年との友情も、示唆しているものがありそうだ。アメリカの最後は模範的で勝利にうなづいてしまいそうだが、主人公の腹からは血が出ていた。そしてホームラン。悪だくみをする連中は何も言えなくなってしまい、田舎の女は見守って喜んでいる。そして広大な畑の中で、田舎の女が見ている。主人公と女の息子が楽しそうにキャッチボールをする。わけありな複雑な面をみせながらも、アメリカが回帰したいことを描いたのだろう。誘惑で失敗することもあるが、改める。人生は続く。だが、それ以上に誘惑されることなく順調でも良いではないかという見方は捨てるべきではないだろう。こうした内容になるのはアメリカは複雑になっていったからであろう。そして日本はアメリカを真似している国なのだ。
何十年ぶりかの再鑑賞。すごく面白いイメージがあった。やはり野球好き...
何十年ぶりかの再鑑賞。すごく面白いイメージがあった。やはり野球好きにはたまりませんね。
超有望な若者が…いきなりの衝撃です。そう、この作品、どうしてこんなことになるのか、なんの説明もしてくれません。それがいい。
くせある女性、K・ベイシンガー、色っぽい。天使、G・クローズ、そうか?もっとくせありそう(笑)
野球好きなら何も考えずに見てしまいます。ネタバレになるので書きませんが、照明が花火に。
野球が大好きだった少年時代を思い出しました。今は…ダメですね。クライマックスシリーズ、なんとかしろ!
何度見てもなぜかふるえる
見れば見るほどにストーリーの粗が見えてくるけど、何度見ても不思議と心がふるえてしまう。
映像だけを冷静に見ると、正直、全くメジャー級の投球でも打球でもないけれど、ランディ・ニューマンの音楽とロバート・レッドフォード、グレン・ローズ、キム・ベイジンガー、リチャード・ファーンズワースのパフォーマンスがたまらなく好きで、中盤で時計が壊れるシーンとロイがニコリとするシーンと最後の花火とキャッチボールは何度でも見たい。
理屈抜きで好きな作品だ。
劇的な場面を派手に演出するだけ
総合:50点
ストーリー: 45
キャスト: 65
演出: 45
ビジュアル: 65
音楽: 60
野球の話というよりも、野球をする一人の才能に溢れるが運がなかった男の半生を美しく描く話。あまり野球について詳しく描かれるわけではない。正直野球への情熱はそれほど伝わってこないし、野球でなくても何でも良かったんじゃないかと思う。
物語は唐突。いきなり女にわけもなく撃たれたかと思うと、次の場面ではいきなり16年もたっていてその間何をしていたかも知らされない。この間のことを描いてくれないと、16年にわたる彼の苦難やそれすら乗り越えまだ野球を続けようとする彼の執念や思いが伝わってこない。女が彼を撃った事件の謎が後で解明されるのかと思えばそれもない。
せっかく野球をとりあげ試合をやっているのに、その試合経過は殆ど描かれない。野球をはじめとしてスポーツならば試合というもの自体が面白いと思うし、多くのスポーツの映画ではそれを大きく取り上げるものだが、それはこの映画では重要ではないのだ。レッドフォードが華麗に打つ瞬間の場面場面だけを捉えて、とにかくその場面を美しく劇的にしようとしすぎているし、試合の流れではなく実際これがこの映画の一番の見所なのだろう。打ったボールが衝撃で割れたりホームランボール直撃で時計が割れたり、またそんな場面ではやたらと音楽が派手に流れたりと、演出も過剰気味。
だがそれは野球を舞台にしていても、結局は劇的な場面さえ描ければそれでいいと考えているように見える。これを美しい・かっこいいと感じる人にはいいが、わざとらしくて興ざめすると感じる人には駄目。私は後者でした。
大きな不幸を乗り越えてきて人は成長するもの。それを省いていきなり完成されたレッドフォードが遅れてきた新人として登場するのは説得力にやや欠ける。
本作に限らず、レッドフォード作品は正義や愛があればその他のことは二の次という傾向があると思う。レッドフォードはいつも汚れのない優しい正義漢すぎる。
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