ときめきに死すのレビュー・感想・評価
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テーマ曲が良い
読んでないけど、原作が丸山健二ということで、気になっていた作品。芥川賞を最年少で受賞した、「夏の流れ」は読んだことがある。ちなみに、綿矢りさに記録は破られたが、男性に限定すれば、いまだ23歳1ヶ月での受賞は最年少をキープしている。そんな芥川賞作家である丸山センセイは、文壇には交わらず、孤高を貫く硬派である。私は硬めの小説よりも、自宅の庭に咲く花々の写真集が好きだ。薔薇や芍薬の花びらに、ちっちゃなカエルくんがもぐりこんでるのとか、めっちゃ可愛い。最近は年を取って庭仕事をセーブしてるかもしれないが、丸山センセイはまだまだ意気盛んであるようだ。
おそらく原作は、乾いた筆致の硬質な物語ではないかと想像するが、wikiによると、どうもだいぶ改変されているらしい。暗殺のターゲットは原作では政治家だが、映画は新興宗教の教祖だし、樋口可南子が演じる女は原作には登場しない。パソコンを取り入れるのも、映画独自のものだが、解析データの物語への関与がよくわからない。パソコンを操作する少年も何なのか? いろいろ思わせぶりだが、最終的にどんなテーマの作品なんだか、よくわからなかった。ただ、映画制作当時には、オウム真理教の事件や、元総理の襲撃とか、予感さえなかったはずだが、今観ると予言的だとは思う。印象に残ったのは音楽。鐘かなんかを使ったテーマ曲が、すごくきれいだった。
沢田研二はがんばっていたと思うが、もっと鍛えていた方がよかったんじゃないかな。山の中を走ったり、部屋の中のトレーニングも、動きは素早いのだが、海パンの上に腹肉が乗っかってると、やっぱり緊張感が…。人を殺そうとする、鋭い雰囲気が出ないよね…。
BS松竹東急の放送を録画で鑑賞。
『太陽を盗んだ男』城戸誠とはまた違う寡黙で謎めいたテロリスト役も良いですね
新文芸坐さんにて特集上映「森田芳光70祭2024in新文芸坐 夏の森田」にて鑑賞。
出演は沢田研二さん, 樋口可南子さん, 杉浦直樹さん。
沢田さん扮する謎の組織の指示を受けたテロリストが宗教家暗殺に失敗するまでの過程を、杉浦さん扮する彼の世話役と樋口さん扮する謎の女性の共同生活を通じて描く異色のサスペンス。
『太陽を盗んだ男』の理科教師・城戸誠とはまた違う寡黙で謎めいたストイックなテロリスト役の本作も色気があって良かったですね。
森田監督として言えば食卓シーン。
『家族ゲーム』の横一列の食卓も印象的でしたが本作品でも食卓シーンが非常に多く食事を通じて段々と三人の距離感が縮まっていくのも上手く演出されてましたね。
独特の空気感を感じされる作品ですので、もっと再評価されてもいいですね。
上映後は塩村宰さん(音楽)、ライムスター宇多丸さん、三沢和子さん(映画プロデューサー、森田芳光監督夫人)のトークショーもあり大満足でした。
ラストの衝撃。
そうと知りつつ見ても、このラストは衝撃だ。
35年も前に今の世をピタリ予見していた森田芳光、健在なら今から35年後を如何に予見したろう。
半開きの目でぽっちゃりジュリーに対して杉浦直樹の体躯の美しさよ。
また見るだろう。
終盤のクライマックスで急激に静から動に転換され、壮絶なシーンをもって観終わってみると、何だか納得感がありました
よくわからい映画だと思った
退屈でつまらないとも思った
ところが終盤のクライマックスで急激に静から動に転換され、壮絶なシーンをもって観終わってみると、何だか納得感がありました
普通の日本の犯罪映画が熱く怒鳴り散らしてばかりなのを否定して、フランスのフィルムノワールの風味を出そうとしたのかも知れません
だから登場人物の沸点をできるだけ下げて、映像の色温度は逆に高く寒色の色目で撮影しています
その上、ロケ地は北海道の松前町辺り、しかも晩夏に撮影して見た目でも肌寒さを出そうとした、そのような意図なのだと思います
そう考えるとお話は単純です
物語はいきなり冒頭の誰を排除すべきかというパソコン画面のとおりです
パソコンは緻密に計画されているという説明です
今あの画面を見ても古色蒼然とした表示だなあとしか思えないかも知れません
1984年当時、漢字表示できるパソコンはまだ珍しい存在だったのです
だから凄いことだったのだと思います
そのパソコンを子供が扱う
それ程にあの信仰宗教は底知れない力を持つという説明だったのだと理解しました
教祖が遊ぶピンボールは、全てはボールのようにああなってこうなると教祖の筋書き通りなのだという意味でしょう
結局、あの三人は捨て駒に過ぎなかったわけです
美しい深い森の中に木漏れ日が差し込んでいるラストシーン
これが本当の姿だよと、あなたに日の光は差し込んで届いていますか?と監督が問うていたのだと思いました
くせ者の映画です
BS-TBS録画。さすがは森田芳光監督、さっぱりわけがわかりません...
BS-TBS録画。さすがは森田芳光監督、さっぱりわけがわかりません。一部マニアにはカルト的人気作だそう。
カルト宗教の名前、ふざけてるの?
ジュリーは何のためにそんなことすんの?
変態岸部一徳(笑)エロ場面も少々あり。
外食シーン、窓の外の喧嘩が気になって仕方ない。
樋口可南子が超綺麗だが期待するシーンはない。
すごい歯力があの衝撃エンディングの伏線なのね。
兎にも角にもワケワカメ。フランス映画好きな方はどうぞ(笑)
森田芳光監督の奇妙な映画
沢田研二が殺し屋、世話をやくのが杉浦直樹で歌舞伎町の医師、派遣されてきたデート嬢が樋口可南子、宗教家暗殺までの三人の共同生活を延々と描く。
監督は森田芳光で、ラストシーンも含め奇妙な作品だ。
懐かしかった
うちにビデオデッキが導入された当時、月曜ロードショーで録画して何度も繰り返し見ていたのだが、あんまり覚えていなかった。クライマックスの手首だけはよく覚えていた。
沢田研二とおじさんがボソボソ話すので眠くなった。メガシャキを飲んでいても少し寝てしまった。
樋口可南子がすごい美人で驚いた。
8ビットくらいのパソコンが全てを把握してるような表現が可愛らしかった。
沢田研二がテロリストとして覚悟は相当なものであることがとは思うのだが、実力があるのかどうか全く不明だった。
スルメ映画。
森田芳光監督、沢田研二主演でコケた(らしい)作品。
沢田研二演じるナルシストっぷり、カッコ悪さ、堪らなくイカす。
何者でもない自分、何者かでありたい自分。他者に映る自分をより良く見せたいささやかな願望。私を含め凡人は皆抱えているんじゃないかな。
物語の構図が分かると、作品への愛しさがジワジワくる。
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