テレフォンのレビュー・感想・評価
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良くも悪くもB級の佳作
シーゲル選手はハリー・キャラハンの通り、B級の巨匠です。大作や問題作は似合わない。 これもマンダム君を主演にテンポ重視で話がポンポン進んで快適。 昭和30-40年代の日本映画黄金時代の時代劇や任侠、喜劇シリーズを量産していた東映や東宝の職人監督的ですね。
脚本は粗いがそこそこ楽しめた
総合70点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )
薬物催眠を仕込んでおけば何年たっていても人が予定通りに命懸けで動き出すという随分と眉唾物の前提があり、設定としては面白いが非現実的ではある。そして核戦争を防ぐために送り込まれたKGBの工作員はたった1人だし、標的のダルチムスキーをどうやって探すのかも事件の現場に行くだけというお粗末さ。
そもそもダルチムスキーは電話で命令を出しているのだから現場に必ずしもいる必要は無くて、はるか離れたところから電話をしているのかもしれないという可能性は考えなかったのだろうか。映画の題名だって『テレフォン』だし、実際、彼は最後にはテキサスから片っ端から長距離電話をしようとしたのだから、もし彼が破壊工作の現場を常に直接見ようという野次馬根性溢れる性格をしていなかったら、最初から彼を発見すら出来ていなかった可能性が高い。そうなっていたらかなり間抜けな任務の失敗で話が終わっていた。
結末もブロンソン演じるボルゾフ少佐は母国ソ連からも米国からもお尋ね者となってしまい、作品中ではまるで幸せなようだが、金も大してなさそうなのにどうやって今後生活するのかと心配になった。ブロンソンは諜報員が1番上手くやれるからその職についていると言ったが、きっと新しい職を見つけて2人で上手くやっていってくれるのだろう。
そんな脚本の粗さはあるものの、作品は楽しめた。やたらとボルゾフを質問攻めしてきて情報を引き出そうとする怪しい工作員バーバラは、いったい何者で今後どうなるのか。簡単に人を殺す作品が多い中で、たった1人の瀕死の意識不明重傷入院患者を殺すにも罪悪感と緊張感があったのも良かった。CIAが有能な女性分析官と共に動いているのはどう関わってくるのかと思ったら、その関わりかたが良かった。基地の爆破に回転翼機を撃墜して結構金がかかっていた。無口のブロンソンは女には甘いが渋さは相変わらず。
おードンシゲ監督作品か、やっぱダーティーハリーっぽくてカッコいい。...
おードンシゲ監督作品か、やっぱダーティーハリーっぽくてカッコいい。うーんマンダムとも組んでたんですね。 本当にありそう、ソ連の催眠テロ、今なら中東か。最後までハラハラできるスリリングな展開がGOOD。パートナーの女性も美しい、が、個人的にはハリー3の女性相棒タイン・デイリーの出演が嬉しかった。またハリー・キャラハンに会いたくなって来た(笑)
シーゲル×ハイアムズ×ブロンソン
「森は美しく、また暗く深い...」フロストの詩の一節をキーワードにして、これを聞いた瞬間、それまで普通に生活していた一般市民が、薬物催眠によって封印されていた任務を覚醒させ、自爆テロを起こすという恐るべき作戦。 これを電話で行うため作戦名が[テレフォン] 劇中でも語られる「優れた工作員は自分の存在を完全に隠す。それより優れているのは、自分が工作員と気づいていない者」 実際にこのような事が行えそうなだけに、リアルな恐怖が伝わってきます。 今なら携帯電話でもっと簡単に指示出せるしね。 残り51人のスリーパーの、名前、住所、ロシア名を完全記憶しアメリカに乗り込んできたのが、ブチンスキーことブロンソン! ロシア系なだけあって、KGB局員役がなかなかハマッています(見た目だけで、全くロシア訛りの英語を話さないが笑)。 アメリカ各地を移動してテロを繰り返すダルチムスキーと、それを追うボルゾフ少佐。 ボルゾフと行動を共にする女性局員バーバラの意外な正体と、もう1つの任務。 アクションは物足りないが、優れたサスペンスで、クライマックスの緊張感とラストの洒落も効いています。 でも本作の一番の成功点は、ドン・シーゲルの演出でも、ピーター・ハイアムズの脚本でもなく、バーバラ役にジル・アイアランドを使わなかったことだな(笑)
面白かった
ブロンソンが出ているので見た。全体的にゆるいアクションで、それほど緊張感もないのだが、それはそれでリアリズムを感じさせる抜けた感じがよかった。アメリカの田舎のダイナーのようなところでのクライマックスが面白かった。 しかしなぜ敵のあいつが、その作戦に固執していたのかよく分からなかった。 必見という映画では全くなかったがまあまあ面白かった。
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