劇場公開日 1962年1月1日

椿三十郎(1962)のレビュー・感想・評価

全67件中、21~40件目を表示

4.0【”本当に、良き刀は鞘に入っている・・。”謎の男、椿三十郎が、城代家老を救おうとした9人の若侍に示した、武士の矜持を描く作品。】

2022年7月24日
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怖い

興奮

知的

■森の中の社殿で、9人の若侍たちが密談していた。
 次席家老の汚職を城代家老・睦田に告げるも相手にされず、ただし大目付・菊井の賛同を得られたらしい。
 しかし、突如現れた浪人(三船敏郎)が「菊井こそが黒幕だ」と言う。
 案の定、菊井の手勢が社殿を取り囲み…。

◆感想

・原作の山本周五郎の短編をアレンジメントして、黒澤明監督が、見事な一品に仕立て挙げた作品。

・頼りない城代家老の、朗らかな奥方と娘の個性が光る。

・故、三船敏郎氏の飯の食い方が、格好良い。
ー ”粗にして、野だが、非ではない”という言葉を思い出す。-

・更に言えば、腰を据えた酒の飲み方が格好良い。
ー "俺は、酒を呑むと頭が冴えるんだ!”-

<ラストの三船と仲代達也の一瞬の一騎討ちは壮絶である。
 数々の黒澤監督の作品の中では、重さはないが見応える逸品である。>

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NOBU

5.0痛快娯楽時代劇

2022年7月1日
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1962年。黒澤明監督作品。
1961年作の「用心棒」の続編的映画とされる。
実に面白い。
主人公の侍が名前を訊ねられて、庭を見廻し咲く椿の花を見て、
「椿三十郎もうすぐ四十郎だか・・・」と呟く。
この台詞は「用心棒」の浪人が名を聞かれ、目の前の桑畑に目をやり、
「桑畑三十郎・・・もうすぐ四十郎だが・・・」とそっくり同じだ。
桑畑三十郎も椿三十郎も汚い髭面に汚れた着物、いつも腹を空かしていて、
大飯食らい、いつもは、だらしなく腕枕で寝ている。

神社の社殿で造反の相談をしている若侍が九人。
それを盗み聞きした浪人(三船敏朗)は、若侍たちに知恵と力を
貸すことになる。
それが御家騒動の大顛末を招く。

桑畑三十郎がより進化したキャラクターになっている。
より人間味が増し、ユーモアと知略が冴え渡る。
映画史に残る様々な名シーン。
四十秒で三十人を叩き斬るシーン。
(実際には撮影技術の関係で四十六人を斬ったと言う)
そして、合図の椿の花を池に流すシーン。
赤は「攻めろ」、白は「中止」
これは三十郎の真っ赤な嘘。

そしてラストの仲代達矢との果し合い。
たった一斬り。
ポンプで放出した噴き出す血潮の派手なこと、派手なこと。
黒澤明はあまりにその後に真似をされて、後悔を感じて以降このような派手な殺戮シーンを封印してしまった(非常に残念です・・・)
1961年の興行収益邦画第一位。
映画館で観たかった映画のひとつですね。

過去鑑賞

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琥珀糖

5.0三十郎 on 将棋盤(笑)。 !(≧▽≦)!

2022年3月9日
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笑える

興奮

笑った。笑った。
なんなんだ、この構図。
しかも、単なるおかしみを誘うだけでなく、椿と若者の関係性の変化を一目で見せてくれる。

随所に、そんなおかしみを誘う場面があふれている。
他にも、
 モグラたたきのモグラ?緊迫する場面からの一息。
 ひよこ、ぴょこぴょこ、三ぴょこぴょこ。あわせて、ぴょこぴょこ、六ぴょこぴょこ、もひとつついでに、三ぴょこぴょこ。随所に現れる若侍たちのひよこっぷりがかわいくもおかしい。
 その若侍も右往左往で部屋の中を歩き回っているが、老練悪だくみ組も、同じように狭い茶室をうろうろうろうろ。シンクロする。
 ついでに、若者チームの本陣と、老練悪だくみ組の本丸の位置関係。そこかあ…。
 家老の奥方・娘。 時間稼ぎに飯を所望すれば、女中に、自分のテンポを崩される椿。そのやりとり・間合い。
 押入れの侍。物語が進んでいくための情報提供者なのだが、その間合いややり方が可笑しすぎて…。

可笑しいだけではない、クライマックスの作戦遂行合図の優雅なこと!
そんな遊び感覚。

配役が絶妙。
 抜き身の刀に例えられる椿に三船氏。室戸に仲代氏。
 老練悪だくみ組に、ベテランの志村氏、藤原氏とくれば、もう一人は千秋氏かと思えば、清水氏。
 そんな灰汁の強い配役に対しての若侍。優等生なのだけれど、人の好いお坊ちゃん感満載の加山氏。熱血なのだけれど、早合点しすぎる唐変木の田中氏。生真面目すぎてスキを見せるのは(『ゴジラ』の)平田氏…。物語にボケの間ができる。
 そこに、おおらかな品を振りまき椿を戸惑わせる奥方に入江さん。娘に団さん。ほんわかさをだしながらも、だらしないのではない娘・女中の立ち振る舞いも見事。主筋とはずれた感性が物語に深みを持たせる妙。
 押入れの侍に小林氏。
 そして、悪役設定ではないのにラスボス感あふれる伊藤氏。彼の登場で、なんだかんだ言って、すべて彼の手の平の中で踊らされていたような、不思議な大円団を迎える。その貫禄。
 このバランス感覚のすばらしさ。
 最高級のエンターテイメントに昇華する。

だからと言って、コメディ映画ではない。
 物語はよくある上司の不正暴き。
 いきなり、クライマックスから始まる。ぐだぐだ、チーム9人編成ストーリー・不正を怪しむ場面や、圧政に苦しむ様など描かない。
 さあ、この窮地をいかに脱して、大転換を図るか。
 相手は知略に通じた大胆不敵な切れ者。
 対して、経験値の少なすぎる若者9人。
 圧倒的に不利。
 そこに現れた、経験値豊富な素浪人。
 物語が動き出す。

とはいえ、敵対する人々の間を行き来する椿。若者侍に加担すると冒頭で表明しているものの、室戸とは似た者同士、妙に気に入られ、立身出世の道をちらつかされる。蝙蝠の如く、あっちに行ったり、こっちに行ったり。
 心変わりするのかしないのか、いつ室戸達に計略がばれるのか、短慮な若者たちが椿を信じられずに計略が破城するのか、ハラハラドキドキさせられる。
 かつ、それぞれが知略を尽くして、お互いを出し抜き、解決を図ろうとするのだが、その掛け合いがアンサンブルになっており、個々のエピソードがそうきたかと面白い。
 その間に挟まれる緊迫したシーン。大立ち回り。殺陣。

この塩梅が見事。

そして、ほのぼのとした後の、有名なラスト。
緊張感にあふれた果し合い。
似た者同士ゆえの、互いへの想い。その結末。
切なすぎる。

緩急緩急緩急。なんという映画だ。

基本は、西部劇・講談。
風来坊がやってきて、その街の弱きを助け、もしくは秩序を正し、去っていく。
銃撃戦の代わりに、殺陣という違いはあるが。
だから、世界各国でも受け入れられやすいのだろう。社会の仕組みの違いというのはあっても。

でも、脚本・演出・映像・演技・音楽で、完成度が全く違ってしまう。
少しでも手を抜いたら面白くなくなる、技量が問われるジャンル・筋。

映画を知り尽くした制作陣の余裕を感じる。
俳句のように、遊び心を取り入れながらも、無駄をそぎ落として真髄のみを表現した作品。
文句なしの、誰でも楽しめる、エンターテイメント中のエンターテイメント。

(原作未読)(リメイク版未鑑賞)

『用心棒』の続編の如く。けれども。
三十郎の格好よさを残しながらも、違う人物造形。
 『用心棒』では、人助けというより、引っ掻き回して楽しんでいる感じ。東野氏演じる居酒屋のおやじに諫められ心配される悪戯っ子。
 『椿三十郎』では、初めから人助けのために動く。敵の情勢を探るために”蝙蝠”的に動くけれど、その、四方八方への目配りが緊張感を高める。ここで、椿を諫める役が、女性(家老の奥方)というのが心憎い。
好敵手役(敵役とは書きたくないなあ)は、ギラギラした雰囲気を残しつつも、違う人物造形。
 『用心棒』の卯之吉は、切れ者なれど、新しい武器を手に入れて、己の力を過信してしまった、三男坊の甘ちゃん。三十郎へは、傾倒する兄弟を尻目に、決して三十郎に心を開かない。その上での、家族・その街での立ち位置を失っての対決。
 『椿三十郎』の室戸は、己の知略を駆使して、出世街道を上り詰めようとしている中間管理職。四方八方への目配りに忙しい。そんな苦労して掴んだ地位・夢や寄せた信頼をつぶされての対決。
 ラスト。難題は解決したものの、狂気を見せる『用心棒』。大円団の『椿三十郎』
これだけ違うテイストがありながらも「あばよ」のすがすがしさは変わらない。
 その才能に唸るしかない。

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とみいじょん

5.0見始めたら最後、面白くて最後まで一気に見てしまう

2022年2月3日
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用心棒(1961年)、椿三十郎(1962年)を一気に見た。208分が全く飽きることなくあっという間に過ぎ去った。文句なしの傑作である。日本のすべての時代劇の中でもベストの不朽の名作である。いわゆる東映の舞踊的立ち回りのチャンバラ映画に対抗してリアルさを追求した良質の時代劇である。この作品がこれ以降の時代劇に与えた影響は計り知れない。製作田中友幸・菊島隆三、脚本黒澤明・菊島隆三・小国英雄(椿三十郎のみ)、音楽佐藤勝、主演三船敏郎・仲代達矢らのチームを得て、黒澤明がいろいろな面で最も充実していたであろう時に作られたのでアイデア満載の傑作に仕上がっている。もともと、黒澤明はジョンフォードに傾倒しており、何とか西部劇的な映画をつくれないかと思索して放ったのが七人の侍(1954年)、用心棒(1961年)、椿三十郎(1962年)であった。それ故、用心棒(1961年)が、荒野の用心棒(1964年)に、さらに暗黒街映画ラストマン・スタンディング(1996年)にリメイクされたのも当然の成り行きであった。椿三十郎(1962年)はリメイクされなかったが、それ以上に、斬った時の音や、最後の、西部劇の決闘シーンを居合の決闘に翻案した決闘シーンで血潮が噴き出るシーンは内外の映画作家に強烈な影響を与えた。映画館で椿三十郎(1962年)の決闘シーンを見てショックを受けたサム・ペキンパー監督は、銃弾が当たると血が飛び散る手法を初めて採用しワイルドバンチ(1969年)という傑作をものにした。以後、ハリウッド映画では、銃弾が当たると血が飛び散る手法が普通に採用されることとなった。ただ、この三十郎、「用心棒」のやくざならまだしも「椿三十郎」では四人の若侍を助けるために罪のない侍たちを問答無用でめったやたらに斬り殺す点はどうかと思うが、所詮絵空事の時代劇なのだから批判するのは野暮というものかもしれない。この「三十郎」キャラ、時代劇においては大変魅力的な人物像であり、三船敏郎も気に入っていたのだろう、質的には黒澤明作品には及ぶべくもないが、岡本喜八監督作「座頭市と用心棒」(1970年)、稲垣浩監督作「待ち伏せ」(1970年)に続いていく。これらを含めて、「三十郎」四部作ということができる。佐藤勝の音楽も、これなしでは黒澤作品は成立しないくらいいつも素晴らしいのだが、これらの作品でも、荒野の用心棒(1964年)でセルジオ・レオーネがエンニオ・モリコーネに真似をさせたくらい画面と一体化しており快調である。60年前の作品だが、黒澤明が絶好調のときに作った作品ゆえに、今でも、見始めたら最後、面白くて最後まで一気に見てしまう、心地よい余韻の残る良質の作品である。これらを超える作品はいまだ無い。蛇足だが、監督が違うとこうも異なるものか、同じ脚本を使った森田芳光監督の椿三十郎(2007年)は見る必要のない駄作である。

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hjktkuj

5.0仲代達矢の鋭い目つきがやばすぎる

2022年1月2日
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笑える

楽しい

知的

何度観たか忘れたが朝ドラ『カムカムエヴリバディ』に登場したので久々に観たくなった

原作未読
原作は『赤ひげ』『どですかでん』『雨あがる』『どら平太』『かあちゃん』『海は見ていた』『さぶ』の山本周五郎
監督と脚本は『酔いどれ天使』『野良犬』『生きる』『醜聞』『羅生門』『隠し砦の三悪人』『用心棒』『赤ひげ』の黒澤明
共同脚本は『男ありて』『日本誕生』『用心棒』『兵隊ヤクザ』『竹取物語』の菊島隆三と『宇宙人、東京に現る』『待ち伏せ』『乱』の小国英雄

黒澤映画でも五本指に入る傑作
あっという間の96分

「椿三十郎」と名乗る浪人がひょんなことから藩の不正を正すために立ち上がった9人の若い侍を助ける話
剣の腕前は超一流レベルの剣豪
椿は口は悪いがユーモアがあり頭が切れる戦略家
飛び入りの外様だが9人に加わり次々と適切な指示でリーダーシップを発揮する

三船敏郎で1番好きなキャラ

若い侍のなかに加山雄三と田中邦衛という若大将シリーズの名コンビ

珍しく悪役を志村喬が演じている

ラストの室戸との対決は1番の名場面
あのピリピリとした間がドキドキしてとても良い

鞘に収まる刀になれない椿三十郎は城勤めを断り9人の若き侍に別れを告げあてのない旅に出る

三船敏郎がめちゃかっこいい

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野川新栄

5.0おかしさの中の現代社会との対比。

2021年11月3日
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黒澤監督の映画は大好きだが、何度みても、この映画は大笑いで、侍の世界を描いているはずだが、縦社会で現在と似たようなところがあり、日本の伝統が垣間見(かいまみ)えるので面白い。それに、金魚のフン的思想も。

特に好きなところは、若者侍の団体は優秀な血筋に属するようだから、これらの若侍と、椿三十郎(三船敏郎)の対比が愉快だ。結局はどこの馬の骨かわからない、椿三十郎の考えや知恵や経験や、腕前に敬服して、平伏すわけだが。。。そこへ辿るまでの若侍の成長をおもしろ、おかしく描いているのが大好きだ。階級や身分の方が大事で、実力のある人間がし上がるのには時間がかかるようだ。 はっきり言って、実力のある侍(浪人)は狭い体制の中で胡坐をかいて(あぐら)いるのは向かないのかもしてない。一匹狼が好きだとおもう。江戸時代で政権が落ち着くと身分の高い侍が刀を振り回すのは稽古だけになるようだからね。侍で実力のある知恵者と人数だけ多いボンボンとではどちらが大事なんだと思わず言わせているようでおかしい。

その階級の武家社会の中でも、判断を誤らない、賢い人々もいる。井坂伊織(加山雄三)の叔父で城代家老タヌキ(伊藤雄之助)と、大奥様(入江たか子)と言われる妻である。似たもの夫婦でお互いに信じ合っているところがいい。タヌキの妻、大奥様が刀を鞘に入れていない三十郎をよく見抜いてる。 そして、この大奥様と娘という女の存在が、武家社会の男女の役割の違いを見せている。これも、まだ現在社会でも男が稼ぎ、女は家庭を守るものという思想が変わりにくいのもこの映画から察せられる。

現代社会とこの映画を対比して、クラスで話し合うのも面白いなあと思った。

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Socialjustice

5.0痛快娯楽時代劇

2021年9月3日
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用心棒(三船敏郎)が放浪中に、お家騒動に巻き込まれ、はからずも若手集団のリーダーとなってしまう。
とてもシンプルな作りだが、斬り合いの迫力は凄まじいのと、笑いが散りばめられているので、とても面白い。

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いやよセブン

4.5椿三十郎

2021年5月8日
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映像が本当に本当にかっこいい。私の中で1番かもしれない。三船敏郎さんたまらん。

ストーリーはシンプル。悪よのーを退治する話。
最後、仲代達矢さんと三船敏郎さんの決闘の間、決着までの速さ、作中唯一の派手な血しぶき。短いけれども濃いシーンだった。

一時間半で簡潔爽快でありひたすらにかっこいい。傑作。

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u-rei

4.0まだ見ていない人は幸せ!

2021年5月3日
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泣ける

笑える

楽しい

こちらも、大傑作と思う。

こんなに、風格があり、洒落っ気のある映画ができたのは、時代か。

今はこんな映画は無理なのかな。

大好きな映画。

10回目。

初めて見たのは、文芸坐だったなー。

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昔から映画好き

4.0ザッツ・エンターテイメント時代劇

2021年1月13日
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KEI

4.0男は常に隠し持った刀(ナイフ)を磨いて行かなければならない

2020年8月19日
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元々は、山本周五郎原作の「日日平安」の脚本だったものを、大ヒットした「用心棒」の続編を要望した東宝の依頼を受けて黒澤監督が改変した作品という。桑畑三十郎から椿三十郎に名を変えた三船敏郎の活躍が見事な娯楽時代劇で、原案の主人公を演じる小林桂樹の”のほほんとした”キャラクターと、華族出身の入江たか子演じる城代家老睦田の妻の”おっとりした”言動のユーモラスな場面が特徴の、喜劇タッチが勝る黒澤映画。最後の山場で対決する室戸が三十郎と似た境遇の浪人で、どちらも鞘に納まらない刀のようなギラギラした男の設定が、結果主人公椿三十郎の宿命的な生き様を浮かび上がらせる。それがまた、9人の未熟な若侍の浅はかさに苦労する主人公の人間味の深さに繋がり、俳優三船敏郎の魅力を全開させる。単純明快にして簡潔な時代劇に、身分と世代と生き方の違いを普遍的な対比で構築した身の引き締まった傑作。

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Gustav

2.5タイトルなし

2020年5月24日
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駄作ではないんだけど、前作が素晴らしい上に主人公が同じなので、差が目立つ。椿が若侍を助ける理由もピンと来ない。母娘の意見の鋭さに辛うじて面白味が。やはり宮川一夫は偉大なのか。

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kazuyuki

5.0厳密に言えば用心棒の続編ではない

2020年5月6日
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このストーリーには原作があって山本周五郎の日々平安という物語だ.主人公は非常に地味な男で最初黒澤明はこの原作に忠実な脚本を書いた.しかし映画が地味すぎるものになってコケるだろうってことで却下された。そこで三船敏郎を使って派手なモンにしようとして考えているうちに用心棒の続編みたいになってしまったのだと言う
この映画は日本では非常にメジャーだが残念ながら海外ではあまり有名ではないそうだ.実にもったいないことである.映画の出来としては決して用心棒に引けを取らない.それどころか脚本の方は用心棒よりもよくかけている. 特に若侍の椿三十郎に対する不信感みたいなものがどう盛り上がりどう解消されていくかっていうところが綺麗なドラマになってると思った.
この映画を見る時に、絶対に知っていてはいけないのがそのクライマックスだ.下手するとジャケットにそのクライマックスの写真が載ってたりする。それは、とんでもない間違いだと思う.私が若い頃にはまだレンタルビデオというものがなく、見たい映画はテレビで放映されるのを待つしかなかった.だからどうしてもその内容が知りたければ映画批評の本を買ってくるとか映画脚本の本を図書館で借りてくるしかなかった.だから私は事前にこの作品のクライマックスがどうなるか知っていたのだ.とても残念なことである.

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ろーけん

4.5三船敏郎の圧倒的存在感!

2019年9月15日
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息を飲むシーンの合間に見るコミカルさ。
三船敏郎の無骨さ、奥方のお人柄、ラストの室戸との決闘。どれも最高級!
「乗った人よりも馬は丸顔🐎。」
セリフまで覚えた…。

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kenyan

5.0完璧な映画

2019年9月11日
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見事という他に言葉がありません
惚れぼれするような映画です
完璧と言うべきでしょうか
脚本、配役、演技、演出、カメラワーク、構図
何もかも文句のつけようがありません
そして無駄冗長と言うべきものが皆無
今さらながらに黒澤監督の偉大さがわかる名作です
世界最高峰の娯楽映画です
参りました

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あき240

5.0豪胆知略と流麗剣撃、ふたたび!

2019年6月2日
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楽しい

興奮

知的

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しゅうへい

4.5ごめんあそばせ

2019年5月11日
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入江たか子が三船の対極にあって、このコントラストがこの映画にとてつもない広がりを示している。この2人を線で繋ぐと社会全体を捕捉しているようでもある。単に天衣無縫な世間知らずで笑えるというだけではない。危機にあって、若侍9人にすがるでもない、ピシャリと「それでは皆さんお願いします」とだけ伝えてしまう。三船の手に負えない。彼女には社会の上に立つ者の自覚と覚悟がある。戦前戦中の大女優。そのオーラは、描かれる世俗を常に凌駕している。
その挙げ句の果てに出てくる伊藤雄之助の顔にやられてしまう。この昼行灯感。まるで本者の権力者。現在においても、こういった配役を考えて欲しいものだ。
やはりアバヨと去る三十郎。社会規律の有無という点で用心棒とは少し違った趣きを放つ。
4人を救助する殺陣での容赦ない速さ、最後の決闘シーンはコマ送り再生したいところ、加山雄三と踊り喜ぶ小林桂樹と印象的なシーンは多く、ストーリーが動的でエンタメ性は前作より高い。

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Kj

5.0なんじゃこりゃー!

2019年3月30日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

リメイク版がいまいち振るわなかった理由が、今作を見てわかりました(織田さんのファンだけど)。

すげー!。なんじゃこりゃー!!。
それに加山雄三さん&田中邦衛さんが若侍で出てるなんて、聞いてないよ。

多分黒沢監督作品も三船さん作品も、初めて見た気が。
ちょっとカルチャーショックで呆然。

リメイク版は黒沢さんの脚本そのままだったので、内容も知っているのに。

「俺は機嫌が悪いんだよ」と悪ぶる三十郎だけど。
若侍たちから「あの人はいい人だ」といわれ、ふてぶてしさまでもが頼れる兄貴分っぷりがかっこええ。
途中三十郎が、30人の相手を次々と斬り倒す場面(実際は40人使ったらしい。)。うっひゃー!と驚く刀さばきは、流れる風景のよう。

見張りの侍木村(小林桂樹さん)が戸棚に入っていく所や、攻め入るのは椿の合図のシーンは、愉快痛快。このシーン、リメイクでも面白かったし。

「音版悪いやつはとんでもないところにいる」
「本当に言いかた名は鞘に入っている」

そんな決め台詞にしびれました。
伝説の室戸半兵衛との対決シーン、やっと見れました。ス・ッゲー!

こんなすごい作品をリメイクするのは、分が悪すぎましたね。
この作品のエピソードゼロ的「用心棒」。ちょうど数日前に見逃しちゃっいました。もったいない。

見てよかった作品でした。

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ゆき@おうちの中の人

5.0楽しい!

2018年9月13日
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用心棒の続編なのかな?

黒澤作品をまだ観てない方に最初にオススメする
としたら、椿三十郎をお勧めします。

個人的には一番とっつきやすかった。

相変わらず、三船敏郎がかっこいい!

最高です!

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ジジ
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