劔岳 点の記のレビュー・感想・評価
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実直な作品作り
「誰かが行かねば、道はできない」当時、測量隊が山に対して向き合ったであろう自然への畏怖と挑戦、それと同様の精神で撮影を敢行したスコープ・サイズの映像は、文句なしに美しく壮大で険しい。そんな自然を背景に、柴崎は淡々と任務を遂行し、それを見守る長次郎の目が優しい。このふたり、どちらが主役といってもおかしくない名演だ。
映画的な面白さという点では、「黒部の太陽」や「海峡」の枠を出ないベタな内容だが、作品作りが実直である。なんの前触れもなく浮かび上がるタイトルからも見て取れる。こうした時間と手間を掛けた映画は、ハリウッドを含めてももう作られることはないかもしれない。
そんな作品に関わることができた人々の誇りと歓びが、肩書きのないエンド・クレジットに威風堂々と表れていた。
ご苦労様です!
先達の偉業に感無量
先達の偉業を再認識できるドキュメンタリーとしてよかったです。
測量屋、一般には知られない職種の一つと思われます。
また近年ではGPS測量の台頭により急峻な山の三角点も使うことが少なくなりました。
しかし、楽になった測量も一等から四等になる三角点があればこそ。
惜しむらくは、測量作業風景も踏査、選点、観測だけでなく、三角点を埋める作業や測量器材の組み立て、内業(計算作業)等も多少は欲しかった気がします。平板とアリダードを使っての選点作業は、測量教本でしか見ない作業だったので参考になりました。
測標視準の画が正像(上下が目で見たとおり)なのは・・・・一般への配慮でしょうが・・・・
本来は倒像(上下逆さま)と聞きます。
あと、肝心の剣岳が三等ではなく四等三角点となった経緯が描かれてないような・・・
登頂の報告を受けながら、現場の苦労に気遣いも見せず、面子だけに拘る参謀連中のシーンは削っても測量作業風景には、もうちょっと時間を取って欲しかった・・・・
あまりやってしまうと、NHK番組のようになってしまうでしょうが。
言わずもがなではありますが、フィルムによる山岳映像はすばらしいものでした。
すばらしい映画でした
体感できる
アルペンルートに行きたい!!
絶景!この景色を見るだけでも価値有り!
この映画は日本地図の完成の為にまだ未踏だった劔岳を
登頂するまでの話なのですが、
その劔岳を登るための登頂ルートを検討するため、
その時点で雲より高い位置まで登っています。
そんなシーンが、冒頭から直ぐ用意されています。
絶景、絶景、ホントに凄いゼッケイなのです。
夕陽で雲の絨毯がオレンジ色に輝いている様は素晴らしい
絶景です。
役者も
浅野忠信や香川照之に、役所広司や宮崎あおい
といった芸達者な人達を集めているのですから水準以上です。
いちゃもんをつけるとするならば、
これだけの「ホンモノ」を集めている割には
胸に迫るものが弱いって事でしょうか。
でも、今回は
木村監督のこだわりにこだわった
劔岳の風景を
堪能する価値、おおありだ!
と思います。
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