エクスマキナのレビュー・感想・評価

　前作『アップルシード』よりもはっきりと映像表現は進化を遂げ、リアルな背景の中に溶け込んでしまうような錯覚にも陥ってしまう。モーション・キャプチャーやフェイシャル・キャプチャーを使った3D・CG。どこがどう発展したのかもわからないくらいに発展し、HDアニメーションなどとも名付けてしまってる。また、レザーの衣装なども凹凸がくっきりと浮き出ていて、そこに注目してしまうと表情を注視するのを忘れてしまうくらい。その衣装の担当にミウッチャ・プラダを起用しているという事実にも驚いてしまいます。

　映像はとにかく凄い！しかし、ストーリーは、前作が人類（人間とバイオロイド）の未来を決定する生殖機能がテーマとなっているのに比べ、今作では対テロというありふれたSFアクションに留まっていることが惜しまれる。それも“復讐の連鎖”を想起させるような人間同士のいがみ合いではない。敵キャラの目的も強く感じられないほどテーマとしては薄く、感慨もない。あるとすればサブストーリー的な永遠の愛といったものだけか・・・

　人間とバイオロイド（個人ののDNAによって作られたクローン）の割合が半々。そして生殖機能を持たなかったバイオロイドがその機能を復活させるという前作の趣旨はどこかへ飛んでいってしまい、新たにサイボーグ化された人間の存在価値もクロースアップされてきます。アイアコスはヴィン・ディーゼルをモデルにしたんじゃないかとも疑ってしまうし・・・ちょっと悲しい存在でした。

　重要なアイテムとして“コネクサス”というモノが登場していて、未来のインターネットもこう変わるのかとウキウキ気分にさせてくれます。さらに通信網の統一化とか、いくら平和な中立国といえども、そこまでしていいのか？などと考えさせられるところもある。また、オリュンポスのような平和な国であっても軍隊は必要なのか？などと、小ネタで平和を考えさせるところもありました。深読みするとネット社会の危険性についてとか・・・

　ヒトミの髪型も変化していて萌えキャラとなっていたし、今後はヨシツネとのラブストーリーも展開するのでしょうか。それにしてもブリアレオスは何度も命の危機に晒されてますね～。機械になってしまってもデュナンの愛は変わらないという、毎回それをメインにされると飽きてしまうぞ！それよりも、中心人物がずいぶんとバイオロイドになってきていて、人間がそのうちデュナンだけになるんじゃないかと思うと・・・

攻殻機動隊が好きなら似たような世界観で楽しめる

映画でサイボーグやロボットが出てくるような、
いかにも近未来といった作品はなかなかお目にかかれない
ジャンルがニッチで大衆向けの作品にするには設定をまとめるのが大変というのもある
エクスマキナは近未来SF作品として見ていて楽しい
アクションシーンは優秀な出来である
10年近く前の作品だが十分なクオリティだ

スターウォーズのミレニアムファルコンや
スタートレックのボーグのパロディが散見されるあたり
ニヤリとさせられるが、一方でやり過ぎな気もする

ストーリーはSFでは珍しくない感じだが綺麗にまとまっている
娯楽作品としては十分なクオリティ

前作APPLESEEDのOpeningシークエンスが好きだった方、同様の背筋がぞくっとするリアル感を今回も味わえます。Motion Captureで撮影したわけですから、Stunt Man or Womanの中に、怪我した人がいっぱい居そうな激しいActionが繰り広げられます。もっと、もっと観たいSeriesです。

ネットとかで辛口な評価が多いですけど、そんなことないです。充分に1800円払う価値あります。デジタルフロンティアばんざい。前作の『アップルシード』は途中から「この映画早く終わんねーかな」と思わせる作品でした。似た系統の『ベクシル』もしかり。

　　でもCGを扱う私としては映像技術的にかなり進歩してると感じました。すごいな、これ。トゥーンレンダリングのおかげで2Dと3Dの間という新しい映像ですし。脚本も、ある意味スタンダードな物語で特別面白いというわけではないです。しかし、スタンダードだから安心して見られます。

　　脚本というよりアクションや音響を楽しむ映画です。カット割がジョン・ウーの影響か香港映画っぽかったし、重低音も映画館のウーハーだからこそ楽しめます。何より感動したのはブリアレオスが着てる革ジャンのアクションノイズ、革のきしむ音まで付いていたのは一人で劇場でニヤついてました。

　　制作者の皆さんここ見てらっしゃいますか？いやホント、充分楽しんできたので安心してください。続編も希望します！

　　ただ、一番最初に「John Woo」って出るのはどうよ？と思います。知名度でなく、原作者「Shirow Masamune」を先に出すのが敬意を払う、ということではないでしょうか。
あと平日の夕方に劇場へ行ったのですが、300人のキャパがある劇場を独り占めできたのは悲しかった…

今年みた同じようなタイプの「ベクシル」に比べたら面白い。話はどっこいどっこいかもしれないですけど、アクションシーンのキレと見ごたえがたっぷり。ジョン・ウープロデュースの効果というか、むしろ開き直ってジョン・ウーっぽいことをやっているのが見ていてわかるので面白いです。クライマックスのパワードスーツ（？）みたいなのを装備しての空中戦は、ほとんどロボットアニメみたいだった。スピード感がすごい。

まずはキャラクターが人形のようでなじめなかった。前の「アップルシード」のときはもっとセル調だったのに、今回は妙に人形臭い。物語は実に稚拙。これで劇場用映画というのはあまりにもお粗末。それに加えてドラマ部分の演出がぎごちない。声優が頑張っているので救われているところもあるが、安い作りのアニメと同じになっている。アクションシーンは正直酔いそうだった。長時間グルグルやられては非常に不愉快。短時間のアトラクションならまだしも長編映画であることを考慮していただきたい。ジョン・ウーは名前貸し程度。制作費の大半がジョン・ウーのギャラに消えたか？もっと日本にもよい才能がいるのだから国産でいいのに。前作が健闘していただけに非常に残念。

ストーリーは
超未来の地球？上で、ある国々があって
衛星をその国で一括管理しようってときに
テロの危機に瀕すると。
そこで、主人公のデュナンが
サイボーグとバイオロイド（クローン？）
を従えてメカニカルな戦いをするという
ＳＦです。

デュナン：主人公の女
ブリアレオス：主人公の恋人で人間だったのにサイボーグに。
テレウス：ブリアレオスの顔したバイオロイド（クローン？）

カメラワークはすばらしいものがあって
音楽とのシンクロ具合と
声優の演技は絶妙でした。
ブリアレオスの山ちゃんがいい味出してる。
主人公も良かった。

３Ｄアニメなんだけど
トゥーンシェーダー
（よりアニメっぽい表現にするやつ）なので
アップの時のセルアニメくささと
引きのリアルさが両方あって面白い。
主人公キャラ以外のレベルが低いけど。
デュナンが途中プラダを着てるんだな。
こういうのもすぐできちゃうからＣＧっていいね。
機械類の動きはすごくかっこよかった。

上にも書きましたが
カメラワークがすっごく効果を出してて
ディズニーランドとかで
スターツアーズとかストームライダーとかみたいに
映像と自分が連動して動くアトラクションに
乗ってるかんじ。

プロデューサーがジョン・ウーなんだけど
お決まりの
「ハト」
「スローモーション」
「スローモーションでの
横移動＋銃連写」
みたいなのもちゃんと入ってて笑えた
アニメなのに！！

設定やらキャラが
すごくゲームっぽい。
ラスボス出てきたりするし。
そのラスボスが
ドックオク＋魔女みたいな女。
人間の心に語りかけるとか
お決まりのパターンでもたのしかった。

あと音楽は王道ってかんじ。
細野さん＋電子音系のアーティストだったらしいけど
そーゆーテクノくさいかんじじゃなかった。

とにかく１０５分
ノンストップで映像が展開するところは
日本っぽくなくてよかったなぁと思います。
ゲームが好きだったりする人は
見るべきですな。
（逆に言えば展開の仕方に
ゲームが好きじゃない人はついていけないかも？？）

やっぱり
デュナンとブリの関係が
すごーく素敵☆

オンライン試写で見たので、映画館でもみてみたいな。