「厳しい言い方をすれば「駄作」」ハリウッドランド うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
厳しい言い方をすれば「駄作」
ハリウッドお得意の、編集の妙によって、何となく巨大な陰謀渦巻く映画産業の謎に切り込んでいく作品風に仕上がっていますが、まったく意味不明です。
「JFK」「J.エドガー」など、証拠の羅列を時系列によらず見せられると、観客は何となく真実に触れた気になるものです。肝心の真相をぼかしたまま。
エイドリアン・ブロディ探偵が真相に近づくにつれ、他殺かどうかの確信が揺らぐという、何とも期待はずれの展開と、ジョージ・リーブスの私生活を好演したベン・アフレックの芝居を、見るも無残にぶった切ってくれた編集担当者と、監督は、重罪人でしょう。
画面の変化にも乏しく、冒頭の30分と、終盤の30分のテンションがまるで変わっていないというのもどうかと…
ジョージ・リーブスの成功物語的実話が、ところどころインサートされるのは、誰の語り、もしくは回想なのか、あるいは、真相に近づくエイドリアン探偵の妄想推理劇なのか。とにかく観客を突き放した演出です。
それでも、演技を評価されたのだから、ベンは大したものですが、もっと、お話としてちゃんと作って欲しかった。
大きな不満の残る作品です。
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