トランスフォーマー : インタビュー
マイケル・ベイ監督インタビュー
※前のページから続く
――シャイア・ラブーフ、ミーガン・フォックスは、なぜ抜擢されたのでしょうか?
「まずシャイアは、カナダ、ロンドン、オーストラリアをオーディションで回って選んだんだ。最初、僕のオフィスの女性たちに写真を見せたときに、『彼はキュートじゃないわ』なんて言われていたんだけど、僕が『待て、君たちはビデオも見ないと駄目だ』って強く言って見せたら、『彼って面白くて、チャーミングね』なんて言い出してね(笑)。シャイアは男性にも女性にも受けるタイプの役者だと思う。トム・ハンクスが若い頃の『独身SaYoNaRa!/バチェラー・パーティー』は見たことある? シャイアはあの頃のトム・ハンクスにそっくりで、“ヤング・トム・ハンクス”といってもいいんじゃないかな。将来大スターになると思うよ。ミーガンについてだけど、僕は最近の女優たちにちょっと飽きていてね。だから、誰も見たことのない新しい女性が欲しかったんだ。彼女はアンジェリーナ・ジョリーっぽいけど、アンジェリーナよりいいお腹だよ(笑)」
――流麗なロボットの動きも監督の指示によるものなのでしょうか?
「僕の演出でもあるけど、今回はデジタルドメインやILMのアニメーターたちが本当に良く働いてくれたんだ。働いているアニメーターの全員がトランスフォーマーのファンっていうのは素晴らしいことだと思うよ。彼らは皆『パイレーツ3』を蹴って、この映画に来てくれたんだ(笑)。彼らにとっては『トランスフォーマー』こそがクールな仕事だったんだ。僕も毎日長時間アニメーターたちと付き合ったよ。ロボットの動きに関しては、最後の最後までとことん追求したつもりさ」
――会見では俳優たちに対してとても厳しいと話していましたが、アニメーターたちにも厳しかったのですか?
「そうだね。でも何故、俳優、アニメーターたちに厳しく接するかというと、それは撮影を早く進めたいからなんだ。撮影中はある一定のペースが流れていて、それをキープしたいんだよね。それに撮影を早く進めるとコストダウンにつながる。この『トランスフォーマー』はだいたい1億5000万ドル(約180億円)で作ったんだけど、これは『スパイダーマン3』『パイレーツ3』の半分の製作費なんだ。この製作費で『トランスフォーマー』を作ったことはとても誇りに思ってるよ」
――ジェリー(・ブラッカイマー)にもリベンジ出来ましたね?
「いや、それは違うよ(笑)。僕はジェリーのことが嫌いなわけじゃないんだよ。撮影中、スティーブンが『ジェリーと比べて僕のプロデューサーぶりはどうだい?』っていつも言ってたのが面白かったね(笑)」
――日本のアニメが好きだと話してましたが、何か実写映画化したい作品があるのですか?
「ちょっと特定の作品は失念してしまって言及することは出来ないんだけど、日本のアニメのビジュアルスタイルが好きなんだ。ハズブロに行って見たクールなアートワークを作ったのが日本人のデザイナーなんだけど、彼の名前も思い出せないんだよ。続編には彼にも参加してもらいたいね」
――「トランスフォーマー2」には、すぐ取りかかるのですか?
「いや、まだ話し始めたところだよ。もし、『トランスフォーマー2』の監督を務めるなら、その間に『パルプ・フィクション』のような2本立ての小さな映画を撮るかもしれないね」
<<前のページへ