大日本人のレビュー・感想・評価
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サッカーでいうとオシム的な作品です
2007年日本映画。100分。今年34本目の作品。ダウンタウンの松本人志さんの初監督作品。日本国内で話題になったかどうかは定かではありませんが、わたくしの海外の友達がえらく絶賛していたので観ました。
内容は;
1,主人公、大佐藤はある特殊能力で日本のために闘ってきた。
2,しかし、その特殊能力のおかげで彼は住民どころか日本国民から嫌われている。
3,彼は生活費を稼ぐために特殊能力を見世物化させてスポンサー契約している。
観終わっての感想を一言。
すっごく変な映画。笑
悪く言えば超マニアックなカルト世界。良く言えばこれだけの独特な世界は誰にも真似できない。ほんと、こんな独特のタッチは今まで体験したことありません。好き嫌いがはっきりと分かれそうな作品です。
しかし、本作はここで終わらないのです。作品自体がもつ力は思ったよりもずっと深い。というか、今の日本が抱える問題の本質をとても冷静かつ確実に描いています。そしてこの冷静確実さが日本よりも海外で受けた理由なのだと想像します。
特にあのエンディングは、ああいった形で描写したから説得力があるのだと思います。
万人受けする作品ではないですが、なにか底知れぬものを秘めた初監督作品。松本監督のこれからの作品を追いかけたいと思いました。
ほめてもらおうなんて思ってないと思う。
松ちゃんの作りそうな映画って感じ。反対にベタほめなんてご本人は気持ち悪いと思う。【獣-じゅう】のビジュアルもいいし、アイデアもいい。特に好きなのは
【締ルノ獣】(海原はるか)-動きななんともおかしい。
【匂ウノ獣】(板尾創路)-いいかげんな【獣-じゅう】に振り回されて大佐藤はかわいそうです。
で、【跳ルノ獣】では竹内力がほんとうに妖怪だったっと『大帝の剣』と共に再認識 ☞ でも、なんだかお気の毒、どうして普通の人間の役こないの? ☜
また、監督の心情が反映されてるそうだが、ポイントの一つでまったくの母不在には驚いた。何がそうさせたか知らないが、子供の頃の母親に相当ご不満があったのかなぁ、って感じました。
個人的には好きな映画。見終わってからジワジワともう一回見たいなんて思います。
「今までにない映画を作りたい」という事で作った映画。意図してほんとにそういう映画を作ったんだから、すごい映画監督かもしれない。次回作は名作かも、ただし、次回作にこれほどの観客が来るかどうかはわからんが。
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