大日本人のレビュー・感想・評価
全27件中、21~27件目を表示
着眼点は面白い
松本人志の映画監督第一作目。
いわゆる変身巨大ヒーローの実態を、擬似ドキュメンタリー方式で追ったブラック・コメディ。
“獣”と呼ばれる巨大生物?怪獣?と戦い日本を守ってるのに、その存在自体叩かれまくっている“大日本人”こと大佐藤。
確かに、ウルトラマンが実際に存在したらドエラい迷惑。怪獣と一緒になって街を壊してるようなものだし。
(ちなみに、空から飛んできたウルトラマンが着地したら、その街は大地震で壊滅するという)
私生活も妻や娘には嫌われ、獣が現れないと哀愁漂うニート状態。
ヒーローは本当はつらいよ。
無神経な取材クルー、冷たいメディアや世論。
これは松本人志自身の不満や疑問だろう。
ラストは突然、チープな特撮の実写になり、呆然。
映画として面白いかと聞かれると即答しかねるが、着眼点は面白い。
おもしろかった。すっきりしました。
最近、あまりおもしろくない映画ばかり見ていたので、ストレスが溜まっていました。
でも、これは面白かった、すっきりしました。
この映画、マイケルムーアの映画みたいな、ドキュメンタリータッチで、取材している人がいるんですが、そのテーマが大日本人の松本さんの日常みたいな設定になってます。
ちょうど、インタビューしている人がツッコミで、松本さんがボケみたいな感じになっていて、けっこう笑えます。
いかにも小市民的な松本さんなのに、実は職業は正義のヒーローみたいなバカバカしさも楽しいです。
戦うところも、ほんとバカバカしくて笑えました。
そして、ドキュメンタリータッチを出す為に、有名な俳優さんは使わず、素人みたいな人ばかり出てきますが、みんな表情がすごくよく、無責任な発言ばかりして、これもけっこう笑わしてくれます。
いかにも関西系の笑いというか、タケシさんのように、完璧に作り込んだ、文章で読んでもおかしいようなギャグではなく、間の取り方や、言葉のおもしろさで笑わすんですが、それがドキュメンタリータッチになっているところで、映画的笑いになっていました。
最後は、我慢しきれなくなったのか、完璧にTVのバラエティー番組になっていたのが残念ですが、笑えたのでよいでしょう。
タケシさんのように、完璧に作り込んだ物ではないので、映画センスがあるかどうかはわかりませんが、私はおもしろかったので、どんどんこういうの作ってもらいたいです。
つまらない
発想はいいんだけれど下手くそすぎて観るのがしんどかったです。でも松本さんは映画が本当に好きなんだなー、というのが非常に伝わってきて好感が持てました。
ビートたけしが「10 本以上撮らなきゃだめだよ」って言ったのも頷けるくらい成長に期待できると監督だと思います。
サッカーでいうとオシム的な作品です
2007年日本映画。100分。今年34本目の作品。ダウンタウンの松本人志さんの初監督作品。日本国内で話題になったかどうかは定かではありませんが、わたくしの海外の友達がえらく絶賛していたので観ました。
内容は;
1,主人公、大佐藤はある特殊能力で日本のために闘ってきた。
2,しかし、その特殊能力のおかげで彼は住民どころか日本国民から嫌われている。
3,彼は生活費を稼ぐために特殊能力を見世物化させてスポンサー契約している。
観終わっての感想を一言。
すっごく変な映画。笑
悪く言えば超マニアックなカルト世界。良く言えばこれだけの独特な世界は誰にも真似できない。ほんと、こんな独特のタッチは今まで体験したことありません。好き嫌いがはっきりと分かれそうな作品です。
しかし、本作はここで終わらないのです。作品自体がもつ力は思ったよりもずっと深い。というか、今の日本が抱える問題の本質をとても冷静かつ確実に描いています。そしてこの冷静確実さが日本よりも海外で受けた理由なのだと想像します。
特にあのエンディングは、ああいった形で描写したから説得力があるのだと思います。
万人受けする作品ではないですが、なにか底知れぬものを秘めた初監督作品。松本監督のこれからの作品を追いかけたいと思いました。
ほめてもらおうなんて思ってないと思う。
松ちゃんの作りそうな映画って感じ。反対にベタほめなんてご本人は気持ち悪いと思う。【獣-じゅう】のビジュアルもいいし、アイデアもいい。特に好きなのは
【締ルノ獣】(海原はるか)-動きななんともおかしい。
【匂ウノ獣】(板尾創路)-いいかげんな【獣-じゅう】に振り回されて大佐藤はかわいそうです。
で、【跳ルノ獣】では竹内力がほんとうに妖怪だったっと『大帝の剣』と共に再認識 ☞ でも、なんだかお気の毒、どうして普通の人間の役こないの? ☜
また、監督の心情が反映されてるそうだが、ポイントの一つでまったくの母不在には驚いた。何がそうさせたか知らないが、子供の頃の母親に相当ご不満があったのかなぁ、って感じました。
個人的には好きな映画。見終わってからジワジワともう一回見たいなんて思います。
「今までにない映画を作りたい」という事で作った映画。意図してほんとにそういう映画を作ったんだから、すごい映画監督かもしれない。次回作は名作かも、ただし、次回作にこれほどの観客が来るかどうかはわからんが。
全27件中、21~27件目を表示