「ボブ・リー・スワガー(利用された男)」ザ・シューター 極大射程 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
ボブ・リー・スワガー(利用された男)
2007年(アメリカ)監督:アントワーン・フークワ
原作はスティーヴン・ハンターの「このミステリーがすごい!」誌で2000年度の
海外作品の年間第一位を獲得したミステリー小説。
原作を読みましたが、でボブ・リー・スワガーは兎も角魅力的。
渋くてクール(中身はハードボイルド)で孤高、犬と狩猟を愛する男。
主役がマーク・ウォルバーグで、少々落胆した。
マイケル・ファスペンダーの沈着冷静とブラッドリー・クーパーの美しさ(若い頃の・・)を
足して2で割ったようなイメージです、私の中では(笑)
映画はとても面白くて、特にラスト。
この事件の首謀者をボブが一網打尽にやっつけるシーン。
その前の、エチオピアの大司教暗殺の実行犯の男(伝説のロシアン・スナイパー)の館の惨劇。
ボブ(ウォルバーグ)とたった1人の仲間、FBIの新人・ニック(マイケル・ペーニャ)と、協力して
政府側から送られたボブ暗殺チーム25人相手に戦うシーンは鳥肌が立った。
パイプ爆弾やナパーム弾を手作りしての攻防戦は、この映画最大のハイライトで
アクション映画の醍醐味ですね。
ミーチャム上院議員やジョンソン大佐が、多国籍企業からアフリカでのパイプラインを引く
利権のために犯したとさ、
現地民の大虐殺が、それを告発せんとするエチオピア大司教暗殺。
(大統領暗殺は実は隠れ蓑で、暗殺の本命は枢機卿だった)・・・
に繋がったとされるストーリー。
これが現実にあるとしたら非常に怖い話。
スナイパー(狙撃手)の仕事も、ドローンが発達して、ベトナムやイラク戦争当時より、
必要が薄くなった気がするけれど、素人考えだから、どうなんでしょうね。
余りに好戦的で引いてしまう面もある。
暴力には暴力(目には目を!)も、行き過ぎると危険・・・
などと考えずに、純粋にアクション映画として楽しむのが一番でしょうね。
面白かったです。