ロッキー・ザ・ファイナルのレビュー・感想・評価
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あきれるが許せる
スタローンってお方は本当、ご都合主義だと本作を観て思いました。新作「ランボー」もしかり、展開的に無理が生じても、その都合の悪い部分は強引に都合よくしちゃうんですよね。いくら映画が虚構の世界だからって、それはないんじゃないのみたいな。
それでも「ロッキー」最終章(であることを切望している)の本作は、それなりにハートのこもった良いB級映画だと思いました。とてもシンプルかつストレートにメッセージが伝わります。裏を返せば単純なんですが、それはロッキーだから許せます。
本作もスタローンが監督、脚本、主演を務めています。人の意見に耳を傾けるのがわずらわしいのでしょうか。撮影現場は王様状態だったみたいですね。でも、監督としてのスタローンは、「ランボー」もそうでしたが、時空間の感覚がなかなか独特。なかなか独創的な厚みがあって意外でした。つぎは色んな人材を集めて映画を撮ってみてほしいです。
還暦スタローンは、まだ戦う!
シリーズ第1作・「ロッキー」から30年。シリーズ前作の「ロッキー5」からでも既に16年が経過し、主演のスタローンは還暦!こんな状況の中で遂に“完結編”として製作されたのが、本作。あれ?でも前作「ロッキー5」のサブタイトルは確か「最後のドラマ」でしたよね(^^;?
吾輩、過去にかなり批判的なことを書いてこのシリーズの復活を否定してきました。理由はとにかく、『60歳のスタローンがリングに上がって戦うのを見たいと思う奴が、果たしているのか?』という一点のみでございました。ところがいざ映画が始まり、オープニングでお馴染みの“ロッキーのテーマ”が流れますと…吾輩、あっという間に陥落(^^;。いやあもお、ゾゾ毛総立ちになっちゃいましたよ。『おお、コレやコレや!』ってね。ホント、今まで色々書いてゴメンナサイm(_ _)m。で、肝心の中身なんですが、スタローンが暑く(暑苦しく)人生について説くシーンが多いので、ちょっと説教臭くてダルいなあって、中盤くらいまでは感じてたんですが、ボクシングのシーンが始まるとそんなモヤモヤは一気に吹っ飛んでしまい、もお後は拳を握り『行け!そこだ~!』と心の中で叫び、最後には思わず感極まって涙ぐんじゃいました。ホントにスタローンの思うツボ(^^;!ただ、吾輩くらいの世代の方々には、文句なく受け入れられるとは思うのですが、今の若い人達(「ロッキー」を知らない世代)には、果たしてどうでしょうか?この映画、そこが一番心配かな?と吾輩は思います。
映画の中では、過去のシリーズ(特に1作目)にオマージュを捧げるかのような、懐かしのシーンが随所に再現されています。フィラデルフィア美術館前での、階段駆け上がりからのガッツポーズ。生卵5個のイッキ飲み。精肉工場にぶら下がる肉のサンドバッグ等など…。更にはロッキーが経営するレストランに出入りする“スパイダー”という男。この人「ロッキー」の冒頭シーンで最初にロッキーに負けたボクサーで、今回も当時と同じ俳優(て、言うか元ボクサー)が演じています。そして極め付けは、音楽担当・ビル・コンティ!最近、この人が音楽を担当した映画っていうのを、トンとお見かけしたことが無かったので、本作の制作が決まった頃から少々不安だったのですが、やはりロッキーの音楽は、この人でないとダメです。相変わらず素晴しいスコアの数々を聞かせてくれます。
シリーズ全作を通して、NEVER GIVE UPの精神を謳い続けたスタローン。ここまでされると、もお『お見事!』以外の言葉は見つかりません。シリーズ最終作(?)にふさわしい、素晴しい終幕を飾っていると思います(ただ、こうなると「ロッキー5」って何だったのよ?って言いたくなりますが…(^^;)。
初めてロッキーを見た感動をもう一度!!
僕が始めてロッキーに出会ったのは小学生の映画鑑賞会。映画の後は男子は、隣の子とロッキーのまねをして冗談で打ち合っていたことを思い出します。学生のときには、ロッキーのテーマのカセットテープを目覚ましにして起きている友人もいました。勝てそうにもない強敵に対して、尋常ではないトレーニングで立ち向かうロッキー、ハングリー精神、慎ましいデート設定、必ずしも勝ちが最初からは見えない試合展開、日本人の若者が共感できる要素がふんだんに盛り込まれていて、それだけに、ロッキー・ザ・ファイナルには、期待と不安が入り混じった気持ちで鑑賞しました。
感想としては、初代ロッキーを連想させる納得の内容だったと思います。ただ、個人的には、熟年ロッキーのその後に割く時間が長め目かなと思いました。もう少し、トレーニングシーンや試合シーンを増やして欲しかったなと思いました。でも、年をとったら、1からもういっぺん全シリーズ見直してみたいと思います。
再チャレンジ宰相は、見るのでしょうか?
1990年の『ロッキー5』から17年。ロッキーが帰ってきました。ただ今回の戦いは、これまでのようなチャンピオンシップに関しての戦いではなく、自分自身との戦いとなっています。
やっぱりあのトランペットの”タータタタータタタータッター”と言うファンファーレを聴くと、心が躍りますね。シルヴェスター・スタローンは、1946年 7月6日生まれなので既に60歳を超えているのですが、この映画のために体を鍛え上げて、還暦を越しているとは思えないすばらしい体に仕上げていました。凄いです。
エイドリアンの死、息子の反発、満たされない自分の思い・・・。今回は、ロッキーのそんな心との戦いがメインとなっているので、今のロッキーの心情を描くシーンがほとんどになっています。厳しいことを言えば、ちょっと冗長な感じもしますが、そもそもロッキーと言うのは、ボクシング映画ではなく、ヒューマンドラマなので、それでいいのかもしれないですね。劇中「最後の戦い」と言うせりふが随所に出てくるので、邦題は『ロッキー・ザ・ファイナル』となっていますが、原題は『Rocky Balboa』です。ロッキーそのものの心を描くと言う意味では、原題のほうがより適していますね。
最後のラスベガスでの試合のシーンですが、実際に計画されていたボクシングの試合にあわせて撮影を行い、14000人もの観客の下で撮影したらしいです。確かにその盛り上がりは、結構凄かったですね。マイク・タイソンも本人役で出ていたし。また、ロッキーの故郷フィラデルフィアでのシーンは、これまでのロッキーシリーズで出てきた場所も随所に出てきて、その光景の移り変わりと共に時代の流れを感じさせていました。フィラデルフィア美術館前階段でのシーンは、このロッキーシリーズを象徴するシーンですが、変わったものと変わらないものを感じさせました。
”ネバー・ギブ・アップ”というのがこの映画のテーマらしいですが、時の首相、安倍さんも好きそうな言葉ですね。彼は結構映画に行くそうですが、この映画には行かないのでしょうか?
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