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DVDで鑑賞。
「SPEC」がめちゃくちゃ好きなので、サーガの始まりである「ケイゾク」を観ないわけにはいきませんでした。
「SPEC」の劇場版と同じで、一見さんお断りなつくりになっていました。完全に観る人を選ぶ作品でした。
「あのぉ、犯人分かっちゃったんですけど…」といとも簡単に迷宮入り難事件を解決してしまう柴田と、いい加減ではあるけれども良き相棒刑事の真山、その凸凹コンビ振りは健在でめちゃくちゃ笑えましたが、連ドラ後半からのサイコ路線も健在なので、全編を覆い尽くす底知れぬ不気味さが何とも言えませんでした。水と油なアンバランス感がすごい…。
黄泉の国への扉があるとされる厄神島で発生した不思議な海難事故の調査から、孤島での連続殺人に発展していく展開は本格ミステリー風味でめちゃくちゃ好み(笑) しかし、単なるミステリーで終わらないのが醍醐味。謎解きが終われば黄泉の国が出現し、不穏な空気の密度が増して、「新世紀エヴァンゲリオン」的な精神世界へ突入していきました…。
柴田も真山もただならぬ雰囲気が溢れる幻想空間に誘われ、全ての元凶・朝倉との最終決戦が始まりました。生と死、罪と罰、強者と弱者、絶対的な存在とそうでない存在―シリーズを通して描かれて来た問い掛けとの壮絶な戦いでした。一筋縄では理解出来ない世界でした…。まさかこんな展開になろうとは、連ドラの第1話を観た時点では全く想像していませんでした。「SPEC」のときもそうでしたが…(笑)
手を変え品を変え、狡猾な手口を使ってふたりに挑戦してきたサイコキラー・朝倉。彼はSPECホルダーなんでしょうか…? 「SPEC」においてもはっきりとは明言されていませんし、どうなんでしょう? 「劇場版 SPEC~結~爻ノ篇」のラストにちらっと登場しましたが、精神だけの存在となってこの世界を漂っているんでしょうか? その謎が明かされないと、このサーガは終わってはいけないような気がします(笑)