ヴァージン・スーサイズのレビュー・感想・評価
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わかっていないことしかわからない
「僕たちは彼女たちのことをなにもわかっていなかった」
ということだけでもわかってよかった。
彼女たちもだれかにわかってほしかったではないだろうし、むしろわかった顔するやつ全員鼻で笑っている感じ。
いっしょに望遠鏡をのぞき、いっしょに家宅侵入する男の子たちと、それぞれの方法でそれぞれの場所で死を選ぶ女の子たち。
刹那的な少女時代の美しさや儚さや無垢さや凶々しさに結びつけて考えたくなるけど、それもものすごく野暮なことなんだろうなとおもった。
第三者視点でよかった
序盤からみんなどんどん狂っていくようなストーリー
リセプションあるあるの、女の性的搾取が暗黙の常識として描写される情景。
末っ子は状況に耐えられず自○する。
以降閉じ込められるが、閉塞感に耐えきれず次女はパーティーからセックスに明け暮れる。
枠組みに閉じ込めることだけが子育てではない。
最後の童貞たちのナレーションにて、彼らの悲惨な状況をやや冷めているようで微かな興味を示した形語っていたのが印象に残った。
理解できないのに印象に残る
昔VHSで観た時、おしゃれで媚のない印象は得たが、話の筋はよく理解できなかった、ヴァージンスーサイズを、2023年に映画館で観た41さい女子の感想です。
字幕翻訳がいとしの松浦美奈さまだった。
次女メアリーが、クリミナルマインドのJJとして近年私の中でおなじみになったA.J.クックなのが、再鑑賞の動機の一つ。わっかいJJに会えてよかった。
音楽が、VHSで観た頃は知らなかったけど、2023年の今は知っている名曲がたくさんあって、嬉しかった。
アリーマイラブ好きでもあるので、HOW CAN YOU MEND A BROKEN HEART / AL GREENと、ALONE AGAIN (NATURALLY) / GILBERT O'SULLIVAN がかかってとても興奮した。
SO FAR AWAY / CAROLE KINGも好きな曲。
ジョシュハートネットの髪型がおかしくって笑えた。
姉妹がなんで自殺したかが読み取れたらいいなと思って観たけど、その点は説明する気がないことがわかった。姉妹の内面は描かないから。これは絶対に意図的。
説明しようとすればできるかもしれないけど、自分(たち)以外に内的世界を見せてなるものかという、作り手の意図じゃないかな。元少女として、そこはわかる。陳腐な大人たちに、女の子を性欲の捌け口&男同士の絆作りの道具にする(元)男の子たちに、わたしの何がわかるの?あんたたちなんかに絶対知った顔なんてされたくない。だから絶対教えない。そういう気持ちなのかなぁって思った。
ラックスが編み物してた。ラックスのお部屋がかわいかった。
永遠に憧れる象徴としての女神みたいな
アッサリ!すんなりと自殺を選んじゃう呆気ないラストを迎えるが一人一人を綺麗な映像に音楽と合わせて映しても良かったような。
姉たちが自殺を選ぶ理由はまぁ解るが一番下の妹の理由は何なのか?
軽くオカルト風味を削いだオカルト映画にも感じられるのは気のせいか。
可愛い訳では無いし若干、老け顔なK・ダンストが魅力的で女のコを撮るのが巧い監督だコッポラ娘は。
J・ウッズのトボけた感じも良くK・ターナーやD・デビート、S・グレン、M・パレとコッポラ父さんの力が発揮されたキャスト陣。
オカルト青春映画みたいな不気味な力は無いが「キャリー」も連想させられてしまう雰囲気が!?
ロックンロールの名盤を燃やされてしまうシーンはあまりにも酷だ。
すごくよかった
以前に友達の勧めでDVDで見てとても感動し、この度北千住の東京芸術センターのソフィア・コッポラ特集でスクリーンで見る事ができた。千円だった。
この映画は女の子が主人公なのだが、童貞の目線が非常に確かでしっかり描かれている。この後、鼻持ちならない感じの映画ばかりを撮るようになるソフィア・コッポラ監督になんでこんなセンスがあるのか不思議だったが原作がそうなのかもしれない。だとしても、そこをしっかり描いた監督は素晴らしい。童貞の連中なんかダサいと思っているだろうに、なぜこんなにすごくいいのか、童貞にシンパシーを感じているのだろうか。
童貞連中が電話でロックを聴かせる場面など本当に素晴らしい。童貞じゃないけど、パーティの裏でキスする場面も素晴らしかった。
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