ヴァージン・スーサイズのレビュー・感想・評価
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鳥籠
ずっと前から観たかった映画!やっと観ることができた!
美しい5人姉妹。ある日1人が自殺を図り他の姉妹たちは…という話。自殺した理由は語られることはないけれど、死の連鎖って確かにあるよなあ。人の死ってそんなに親しくなかった人やとしてもかなり衝撃的なことやし胸の中に残り続ける。
若くて美しい、一見なんの悩みもなさそう。やけど、学生の頃ってせまーい世界の中で将来の不安や人間関係で悩み苦しみ。あの頃に戻りたいかと聞かれたらNOやな。あの姉妹もペナルティで狭い世界に閉じ込められ、将来自分が大人になることが想像できず、というか未来に希望がもてず死を選ぶことで自由になろうとしたのかな。軽いタッチで描かれているようで題材はとてつもなく重くなんとも不思議な映画。
5人姉妹少女期の誰にも触れられない、理解さえ許されないような繊細な輝くの瞬間 脆く儚く美しい幻想を映画に定着。この時代を象徴する豪華キャストも見もの。
1970年代のアメリカ中西部の町。
リズボン家の5人姉妹は、17歳から13歳まで、全員年子の美人姉妹だった。
ヘビトンボが飛ぶ6月、そんな5人姉妹の末妹セシリアが、浴室で自殺未遂騒動を引き起こす。
数日後、精神科医のアドバイスで一家は近所の子どもたちを招いてホームパーティを開くが、彼女はその場で投身自殺を遂げてしまう…。
5人姉妹少女期の誰にも触れられない、理解さえ許されないような繊細に輝く瞬間。
脆く儚く美しい幻想を映画に定着させた作品。
女性による監督・脚本作品であることが重要で、男性によることとは大きく意味が異なる。
しかし、映画は思春期の少年の目線から語られるため、少女たちが本当に何を思っていたのかが全くわからない。
少年たちの妄想は膨らむばかり。
少年たちがいかにも子供じみて幼いことか。
一瞬挿入される、車で脱走した少年少女たちのシーンが実に楽しそうで切ない。
この時代を象徴する豪華キャストも見ものです。
ワン・シーンだけの出演も少ない無いですが、名前を並べるだけで嬉しくなってしまう。
ジェームズ・ウッズ
キャスリーン・ターナー
キルスティン・ダンスト
A・J・クック
ジョシュ・ハートネット(「トラップ」で観たばかり)
ヘイデン・クリステンセン(「スターウォーズ!」)
スコット・グレン
ダニー・デヴィート
マイケル・パレ
・・・
今回の鑑賞で個人的に驚いたのがA・J・クックです!!
「クリミナル・マインド FBI行動分析課」レギュラー、ジェニファー・"JJ"・ジャロウ役だった彼女が、16歳の次女メアリー役で出演していました!
観ても全くわかりませんでした。
最後まで続くモノローグが倒叙ミステリーをリード
中々に興味深く面白い映画でした。
衝撃のオープニング。悲劇的な序盤。
最後まで続くモノローグが、倒叙ミステリーをリードしていきます。
主役の五姉妹の末っ子を演じたハンナ・ホールがとても魅力的。序盤で退場した後の不在感が、映画全体の雰囲気に最後まで影響を与えていました。
その末っ子セシリアと四女ラックス以外の三人は、名前こそあれ、非常に記号的に描いているのが面白いです。原作の描き方も気になりますね。
描写されていながら直接的には説明がされないシーンも多くて、謎の多い魅力的な映画です。
わかっていないことしかわからない
「僕たちは彼女たちのことをなにもわかっていなかった」
ということだけでもわかってよかった。
彼女たちもだれかにわかってほしかったではないだろうし、むしろわかった顔するやつ全員鼻で笑っている感じ。
いっしょに望遠鏡をのぞき、いっしょに家宅侵入する男の子たちと、それぞれの方法でそれぞれの場所で死を選ぶ女の子たち。
刹那的な少女時代の美しさや儚さや無垢さや凶々しさに結びつけて考えたくなるけど、それもものすごく野暮なことなんだろうなとおもった。
第三者視点でよかった
序盤からみんなどんどん狂っていくようなストーリー
リセプションあるあるの、女の性的搾取が暗黙の常識として描写される情景。
末っ子は状況に耐えられず自○する。
以降閉じ込められるが、閉塞感に耐えきれず次女はパーティーからセックスに明け暮れる。
枠組みに閉じ込めることだけが子育てではない。
最後の童貞たちのナレーションにて、彼らの悲惨な状況をやや冷めているようで微かな興味を示した形語っていたのが印象に残った。
理解できないのに印象に残る
昔VHSで観た時、おしゃれで媚のない印象は得たが、話の筋はよく理解できなかった、ヴァージンスーサイズを、2023年に映画館で観た41さい女子の感想です。
字幕翻訳がいとしの松浦美奈さまだった。
次女メアリーが、クリミナルマインドのJJとして近年私の中でおなじみになったA.J.クックなのが、再鑑賞の動機の一つ。わっかいJJに会えてよかった。
音楽が、VHSで観た頃は知らなかったけど、2023年の今は知っている名曲がたくさんあって、嬉しかった。
アリーマイラブ好きでもあるので、HOW CAN YOU MEND A BROKEN HEART / AL GREENと、ALONE AGAIN (NATURALLY) / GILBERT O'SULLIVAN がかかってとても興奮した。
SO FAR AWAY / CAROLE KINGも好きな曲。
ジョシュハートネットの髪型がおかしくって笑えた。
姉妹がなんで自殺したかが読み取れたらいいなと思って観たけど、その点は説明する気がないことがわかった。姉妹の内面は描かないから。これは絶対に意図的。
説明しようとすればできるかもしれないけど、自分(たち)以外に内的世界を見せてなるものかという、作り手の意図じゃないかな。元少女として、そこはわかる。陳腐な大人たちに、女の子を性欲の捌け口&男同士の絆作りの道具にする(元)男の子たちに、わたしの何がわかるの?あんたたちなんかに絶対知った顔なんてされたくない。だから絶対教えない。そういう気持ちなのかなぁって思った。
ラックスが編み物してた。ラックスのお部屋がかわいかった。
永遠に憧れる象徴としての女神みたいな
アッサリ!すんなりと自殺を選んじゃう呆気ないラストを迎えるが一人一人を綺麗な映像に音楽と合わせて映しても良かったような。
姉たちが自殺を選ぶ理由はまぁ解るが一番下の妹の理由は何なのか?
軽くオカルト風味を削いだオカルト映画にも感じられるのは気のせいか。
可愛い訳では無いし若干、老け顔なK・ダンストが魅力的で女のコを撮るのが巧い監督だコッポラ娘は。
J・ウッズのトボけた感じも良くK・ターナーやD・デビート、S・グレン、M・パレとコッポラ父さんの力が発揮されたキャスト陣。
オカルト青春映画みたいな不気味な力は無いが「キャリー」も連想させられてしまう雰囲気が!?
ロックンロールの名盤を燃やされてしまうシーンはあまりにも酷だ。
すごくよかった
以前に友達の勧めでDVDで見てとても感動し、この度北千住の東京芸術センターのソフィア・コッポラ特集でスクリーンで見る事ができた。千円だった。
この映画は女の子が主人公なのだが、童貞の目線が非常に確かでしっかり描かれている。この後、鼻持ちならない感じの映画ばかりを撮るようになるソフィア・コッポラ監督になんでこんなセンスがあるのか不思議だったが原作がそうなのかもしれない。だとしても、そこをしっかり描いた監督は素晴らしい。童貞の連中なんかダサいと思っているだろうに、なぜこんなにすごくいいのか、童貞にシンパシーを感じているのだろうか。
童貞連中が電話でロックを聴かせる場面など本当に素晴らしい。童貞じゃないけど、パーティの裏でキスする場面も素晴らしかった。
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