「人生は壮大!肝心なのは、そこに飛び込むかどうか。」海の上のピアニスト のりたまちびさんの映画レビュー(感想・評価)
人生は壮大!肝心なのは、そこに飛び込むかどうか。
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私は、時を戻したいとは今まで思ったことはない。
けれど、今作を観て、若かりし頃に戻れるなら、何か楽器を演奏できるようになりたいと心底思った。
荒れ狂う海に翻弄される大型客船内で、気持ちよくピアノを演奏する主人公は、楽しげでサイコー。
余すところなく、音楽の魅力を体感した。
農夫は、海を初めて見た時に。
主人公は、初めて恋に落ちた時に(ここ、ヒロインがめちゃ魅力的!)。
雷に撃たれたような衝撃とともに、人生の壮大さに気づく。
2人の違いは、農夫は冒険に飛び込み、主人公はとどまったところ。
最後の爆破前のシーンで、初めて主人公の変化に対する恐れを聴く。
勇気を出して新しい世界に飛び込んで欲しかったけれど、足がすくむ気持ちも分かる。
それでも。
友人とともに船を降り、人生に飛び込んで行って欲しかったな。
主人公は、親には恵まれなかったけれど、音楽の才能、職場、友人、そして恋に恵まれた。
主人公の長い人生を一緒に伴走した気分。
さて、それでは、私は。
どんな人生がいいのか、自由な発想で真剣に考えてみよう。
いつ雷に撃たれてもいいように。
その対象の世界に、飛び込めるように。
名作だが、古さを感じない。
最後の最後まで、素晴らしい演出。
すべてにブラボー!
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