「ご都合主義が目立つ娯楽作品ですが、一応、楽しめます。」NEXT ネクスト 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
ご都合主義が目立つ娯楽作品ですが、一応、楽しめます。
未来を見通せる男。しかし、それはたった二分だけの未来。そんな男が、核テロを防ぐことが出来るのか?
最近のハリウッド映画は、こう言う感じの、テロとか、核とか言うテーマが多いですね。しかも、9.11の影響のためか、アメリカの国土が直接攻撃されるという形態のテロ。冷戦時代と異なり、敵が判然としない今、この様な形態になるのは仕方ないでしょう。
ニコラス・ケイジ演じるクリス・ジョンソンが、未来を予測して今の行動に生かすという感じで物語が進んでいきます。クリスが予知できる未来は、一応、2分と言うことになっているのですが、何故か、ジェシカ・ビール演じるリズが関連すると、そう言う制限は無いと言う設定です。ご都合主義といえばご都合主義ですが、元々、そう言う物語ともいえます。
刑事コロンボでお馴染みの、ピーター・フォークが出演しています。彼の役どころの意味が良く分かりませんが、久しぶりにその姿をみました。1927年生まれなので、もう、80歳を超えています。まだ、元気でした。フェリス捜査官のジュリアン・ムーアも、重要な役どころです。クリスを捉えようとする役目なのですが、クリスの理解者の立場でもあるようです。
95分の映画です。比較的短めの映画ですが見応えはありました。でも、核テロを防ぐと言う話のはずですが、そう言うシーンより、彼女(リズ)を救うと言うか、むしろ、どうやってFBIに協力しないで済むかと言うことがメインみたいで、核テロを防ぐというテーマはちょっとボケた感じです。その上、最後の最後に大どんでん返しと言うか、究極のご都合主義的設定が。「そこまで話が進んでおいて、そうするかい!」とちょっとビックリしました。でも、その方が、”未来を予知できる男”と言うテーマの物語なので、テーマにぴったりで良かったのかもしれません。"ご都合主義”とかの言葉で、ネガティブな印象を与えてしまいますが、決してつまらない映画と言うわけではありません。娯楽映画として、普通に楽しめます。
最後のエンドロールが、普通の映画では下から上に流れますが、この作品では上から下に流れます。時間を遡ると言うことを表現しているのでしょうか?