「タイトルなし(ネタバレ)」善き人のためのソナタ yonda?さんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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1984年の東ドイツの話で国家保安局シュタージの局員ヴィースラー(ハゲ)が、反体制の劇作家ドライマンとその同棲相手の女優クリスタを完全監視する話。壁中に張り巡らせたマイクで部屋中の隅々まで音を拾い、その行動を記録。交替する仲間もいて24時間監視し続ける。何時何分にエッチしたとかまで事細かく書かれていて、終盤の方でドライマンがその自分自身の記録を読むのだが、なんとも冷静。自分だったら発狂するわ。
秘密警察のマシーンだった男が劇作家の人生を知ることによって、監視マシーンじゃなくなってしまう所がキモでヴィースラーがちょっとだけドライマンを助けたりもする。すぐバレるけど。
ドライマンが自分の行動記録が改竄されている事に気がついて、それをキッカケに本を書く。
命令よりも自分の良心に従ってしまったハゲは左遷でどうでもいいような雑用の部署に送られ、冴えない日々。
ドライマンの本を手にとるヴィースラー。
感謝をこめてHGW XX7(ハゲのこと)に捧ぐ
時を経て届いた心の返信。
「いや私のための本だ」
凄くスッキリした顔で再び自分を見つけたようなエンディング。泣けた。
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