善き人のためのソナタ

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劇場公開日:

解説

秘密警察による反体制派への監視が行われていた冷戦時代の旧・東ドイツ。秘密警察局員のビースラーは、ある日“反体制派”と目される劇作家ドライマンを監視するように命じられる。ドライマンの家に盗聴器を仕掛けたビースラーだったが、彼の部屋から聞こえてきたピアノ曲「善き人のためのソナタ」に心を奪われてしまう……。監督は、本作でデビューを飾った33歳のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク。第79回アカデミー賞で外国語映画賞を受賞した。

2006年製作/138分/ドイツ
原題または英題:Das Leben der Anderen
配給:アルバトロス・フィルム
劇場公開日:2007年2月10日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第79回 アカデミー賞(2007年)

受賞

外国語映画賞  

第64回 ゴールデングローブ賞(2007年)

ノミネート

最優秀外国語映画賞  
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映画レビュー

5.0よくぞこのタイトルを付けて下さった

2020年11月22日
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猿田猿太郎

3.0静かな中に、力強さがある傑作だ。

2024年11月12日
PCから投稿

旧東ドイツ。秘密警察(シュタージ)のヴィースラー大尉は、劇作家ドライマンの盗聴に従事する。盗聴を要請した大臣は、ドライマンの恋人に対して、邪な気持ちを抱いていた、、、。

極めて上質で静謐な空気のなか、胸が押しつぶされそうな、ヒューマン・スリラーだ。ウルリッヒ・ミューエが、劇作家の思いを知り、次第に本当の自分を発見する主人公を、見事に演じている。

国家のためにと言いつつ、己の欲望を満たすための欺瞞、一度かけられたら、執拗に追及される疑惑、そして、自由にものが言えない専制主義の息苦しさを、非常に落ち着いた雰囲気で醸し出している。

自分の人間性を発見したスパイを主人公に、繊細で巧みなストーリー運びで、一種の大きな賭けに出た男を、絶妙な緊張感で描く。悲劇的な人間ドラマの中で、恐怖体制を暴露し、個人の強烈な反抗を、静かな中に力強く描いた傑作だ。

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瀬戸口仁

3.0 国家保安局(シュタージ)が支配する1984年の東ベルリンを舞台に...

2024年2月27日
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 国家保安局(シュタージ)が支配する1984年の東ベルリンを舞台に、盗聴任務に従事する1人の局員の心の揺らぎを通して東ドイツの徹底された監視社会の実情と問題を静かに描いたヒューマン映画。

 世間的には非常に評価が高い作品ではある。が、本当にヴィースラー大尉は『善き人』化したのだろうか?

 大学の教壇に立ち学生に講義を行い、冷徹に学生の選別を行っているシーンがある。価値観が固定化しているであろう年齢の男性が、全てのキャリアを投げ捨ててまで短期間で善人化することが果たしてできるのだろうか。違和感を感じる。

 大尉はもともと女優の熱烈なファンという描写もあるが、女優が盗聴対象となったので、女優の生活を守るためにシュタージの掟を破らざるを得ず、結果、女優の恋人であるドライマンを保護することになっただけ、という解釈も不可能ではない。

 もともとヴィースラー大尉は『善き人』であり、その要素を隠しながら嫌々にシュタージの仕事をしているという描写があれば、解釈も変わるのだが・・・。

 なお、国家保安局(通称:シュタージ)はドイツ語の Ministerium für Staatssicherheit の略称から由来している。ドイツ民主共和国(東ドイツ)の秘密警察・諜報機関を統括する省庁で1947年のK-5(秘密警察組織・第5委員部)を前身として始まり、1989年ベルリンの壁崩壊の1990年に解体されるまで続いた。ゲシュタポ(ナチス・ドイツ期の秘密警察部門:Geheime Staatspolizei)の手法を踏襲した徹底的な相互監視網を敷いて国民生活の抑圧を行った。組織解体時には9-10万人の正規職員を抱えていたとの記載がある。

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疲れたおじさん

3.0見た。

2023年12月31日
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