セブンのレビュー・感想・評価
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もうひとつの罪
凝らした目と澄ました耳で感じてきたものをサマセットの無言の表情が深く重く語る
ミルズの若い勢いと正義感に押し殺す何か
トレーシーとの会話のあと胸を抉り返された何か
ジョン・ドゥの言い分に呑み込んでいく何か
人の常にあるという7つの大罪を裁く事件を追い詰めながら、彼はその身をもって 8つ目の罪に気がついてしまったのだと思う
あまりにも多くのこの世の業に立ち向かい続けた人生は
己の葛藤を拒絶し何があろうと戻ることもできない道を突き進んだ
語ることも許しを乞うこともなく孤独を背負って生きていく
唯一の罪滅ぼしだと覚悟したようなラストの言葉に、照明がついたあとも真っ暗な夜の波打ち際にひとり置かれたようだった
前評判に若干負けた
得がたいバランス
ブラピもグウィネスもケビン・スペイシーも、あの頃だけの儚い美しさを湛えていて、そういったものとストーリーの奇妙さがうまくパッケージングされている。/サマセット絶対怪しいでしょ、と思ったが、調べてみるとどうやらそれは少数派というか穿った見方というかそういうものらしく、葛藤を抱えながらそれを表には見せない理性的な賢者、みたいな人を胡散臭く(というか生きづらそうに)見てしまう自分の側の問題なのかなと思った。
30年振りの衝撃
Madness,Madness!
こんな狂った結末の映画を、こんなにも巧く面白く作る人たちって狂ってる。
結末を知っているにも関わらず、(いや知っているからこそか)心臓が止まりそうになるくらいドキドキした。
結末や殺され方があまりにもインパクトが強すぎて忘れてたけど、老刑事と若い刑事の関わり方や追跡シーンなど、あそこへ持っていくまでがとても巧く描かれていて息つく暇もない。
劇場、IMAXは格別。まさにBE PART OF ONE.
部屋を訪れたジョン・ドゥーにトレーシーが命乞いをするシーンがあったように記憶していたが、想像してただけなんだ。見せなくてもそこまで想像させられるほど強烈だったということか。
ブラッド・ピッドはもちろんカッコいいけど、モーガン・フリーマンが実に格好良い。
ブラビのファンが刑事アクションものくらいな感じで観に行ったら、しばらく立ち直れないだろうな。
レビューのタイトルは午前中に「戦場にかける橋」を観たから、この言葉しか浮かばなかった。
この世は素晴らしい 戦う価値がある
銃を撃たない誇り
新作映画と見紛うほど綺麗な4Kソース映像、そして初見じゃなく何度観ても衝撃を受ける絶望的なストーリーのインパクトが凄すぎる
デヴィッド・フィンチャー監督自ら手掛けたこだわりの4K(実質8Kから起こしたらしいです)リマスタリング作品のIMAXリバイバルということで観ないわけにはいかず、たぶん10年ぶりぐらいに鑑賞
本作は30年前の製作なのにリマスタリングによって新作映画と言われても全く違和感のないメチャクチャ綺麗な映像の仕上がりに感動します
さらに当時はまだフィルム撮影が多かった中でフィンチャー監督がこだわった“銀残し”というフィルムの現像処理によって、メリハリのあるハイコントラストとざらついた重厚な映像に加え、どしゃぶりの雨が降る中でのローポジション撮影の演出やキレッキレで勢いのある若きブラッド・ピットさんの演技など、どこの断面から見ても画力が素晴らしく圧倒されます
そんな重厚でスタイリッシュな映像もさることながら七つの大罪をなぞらえた猟奇殺人犯を追う刑事たちとその衝撃のストーリー展開は今観ても秀逸で初公開時には世界中を震撼させ、『羊たちの沈黙』(1991)と並び90年代を代表するサイコサスペンスのエポックメイキングな名作として今でも語り継がれるほどの重要作だと思います
そして・・・やっぱり何度観ても最後の最後は本当に嫌いな終わり方です
陰湿な世界観
この作品は確か映画館で観ていたのだが…。今回、公開30周年でIMAXの限定初上映があり久しぶりの鑑賞となった。この映画と言えば、あのラストシーンが全てで余りに強烈過ぎて殆どそれしか憶えておらず新しく映画を鑑賞しているようであった。ある意味新鮮でこんなシーンがあったのかと所々気づかされた。人間の記憶とは何と曖昧なものなのだろう…
4Kに修復された事でとてもこの映画が30年前の作品とは思えないクオリティとなっている。それはIMAXで観た事も相当影響しているのだろう…。 フィンチャー監督独特のあの陰湿な世界観が良く描き出されています。それはこちらまで濡れてしまうのではと思わされてしまう、あのジメジメ感あのヌメヌメ感これは他の作品では無い異質な世界で唯一無二であり特筆した作品である事は間違いない。その体験は鑑賞した後もしばらく続き、心の奥底まで暗い井戸の底に引き摺り込まれた気分となる。傑作であると同時に怪作である。
【追記】
あとから知った事だが、今回の4Kレストアはフィンチャー監督自ら拘っておこなったようだ。だからあの犯人をミルズが追いかけて行き、返り討ちにされ銃を向けられるシーンの…あの緊迫感と雨水の滴り落ちる見事な映像を生んだのか!(このシーンはそのままIMAXレストア版のポスターになっています)
このレストアは全く次元が違う…まるで最新作の映画を観ているようだった。
こんな事があるから、劇場で映画を観る事がやめられないのだ…。。
さすが大画面+4K HDR高画質+高音質で見応えあり。話は薄いが映画パッケージの成功例。この映画のファンは必見。
今年、正月映画なかったじゃん。それってやべぇよね。コロナ状態継続中アメリカ映画ネタ切れのおかげで『赤血球vs白血球』や『海のインデアン』でお茶を濁さなければならない日本映画館市場。配給はマジでちゃんと考えた方がいいよ。
まっ、業界人でもなんでもない俺は、
「どうでもいいけど。」
30周年かよ。「はえーなぁー。」「20年かと思ったよ。」
30年前と云えば「パルトロー」が脱いだり、「セロン」が一生懸命ケツ出してた頃だよな。
てなもんで、『おっ、「パルトロー」が出たじゃん。また脱ぐのかー?』とか期待してたら『くびチョンパ』かよ!「なんだよー!」なんて残念がっていたな。
30年前の映画なのにスター俳優の顔がほぼ変わらないじゃないの。
「ニューラインシネマ」ロゴマークの輪郭を見た時点ではあまり精細に対して攻め込んではいないかと思ったが攻め過ぎるとソニーのテレビみたいな人の顔が『切り絵』になり『映画』としてのフィルム感にこだわっているんだなと納得してみた。
なんてったって今回の見せ場は「色」と「音」。画面中の色の細かなグラデーションには感動した。特に『フリーマン』の顔の肌色を観てみろ。肌色がベタッと潰れてないでしょ。色のグラデーションが細かいから立体的に見える。さすがに家での民生AVシステムでは出しにくいだろう。池袋のIMAXで観るとどうなるか?
あと「音」だ。「色」と同じく広いレンジなので深みある「音」なので緊張感が倍増。
ラストのクライマックスの『ずずっずー』とか『ぐーぉ・ぐーぉ』とかの音がおどろおどろしい音楽が何気に聴こえてくるが、ノイズを感じず自然に耳にすることができていわゆる『没入感』を体験できる。これまでIMAX映画をあまり褒めなかったが、それだけ今回のレストアチームはいい仕事をしたということだろうな。
「またあれだろ、IMAXったってピントボケボケ、色破綻とかしてんだろ。」なんて思っていたがいい方向に裏切られた。
ーまとめー
いや、そんなに『面白い』映画じゃねぇんだよ。『フリーマン』の演技に引きずられた他の演技者、そこに『けびん』が絡み演出、構図、カメラ技術、セット美術、編集、音楽全てがパッケージ化され映画としての重厚感を完成させた映画の成功例。
3月に4Kブルーレイが出るが、アマゾンで¥5千800。3年待って¥3千以下か?。本作のファンは俺が言わなくても観るだろうが映画館で¥2千円出しても損しない出来。できれば池袋のGTで観た方が良いかも。
ー蛇足ー
この映画上映後に『デビット ボウイ』が来たのよ。(武道館、最後だっけか?)映画のエンドタイトルを歌うのか?と思ったが歌わなかったな。 というよりなんか前座で日本の『ぼうい』出てきて3、40分位なんかやってたけど客の女の子達が「キャーキャー」言って盛り上がってたけど本物の『ボウイ』が出てきたら「キャーキャー」が無くなりおざなりの手拍子でただ立って観てるだけで、以前観た『横浜スタジアム公演』とは違い全然盛り上がってなかった。『客寄せ』で『ぼうい』を前座にしたのと高いギャラでレコード会社移籍したツケで音楽の方向性を見失った感じの『ボウイ』のコンサートはなんか淋しかった記憶がある。
タイトルなし(ネタバレ)
全く中だるみしないままラストまで観られた。ただ、最後のブラピの葛藤、ジョンを撃ちたい気持ちと撃ちたくない気持ち、後者の方の根拠が弱くないか?と、どうしても引っ掛かる。愛する妻(とお腹の中の子)を無惨に殺したジョンを殺したい衝動はよく分かる。ただその衝動を食いとめる理由が、「ジョンの思い通りになってしまうから」だけなのか?自分も七つの大罪の一員となりジョンの計画の完遂に一役買ってしまうということへの抵抗が、ジョンを殺したい衝動と並ぶほど大きいものだろうか?正直あれほどの葛藤には感情移入できなかった。殺して当然だと思う。良い作品だったけどそこだけどうしてもすっきりしなかった。
ストーリー、役者、映像、演出からクレジットに至るまでハイレベルな傑作
劇場公開時鑑賞。DVDにて再鑑賞。IMAXにて再度鑑賞。
冒頭のカイル・クーパーによるタイトルバックでもうつかみはバッチリ。あまりのかっこよさに気を取られていると、画面上で行われていることの恐ろしさをつい見逃してしまうので注意しないといけない。
エンドクレジットも通常とは逆に上から下に流れるので、気持ち悪いことこの上ない。
ギャガやニューラインまで一緒に「カッコいいもの」認定していた時期もあった。
「七つの大罪」を(日本で)厨二心をくすぐる概念に昇華/堕落させた立役者/元凶だと思っている。ローレンス・サンダーズの大罪シリーズは傑作だと思うけど、ミステリファン以外に広く読まれていたわけではないだろうし。
この陰惨なストーリーを彩る美術や撮影など細かいところもバッチリハマっている。陰惨な殺害方法の数々は後年『ソウ』を観た時ふと思い出された。
逡巡するブラピの演技好き。上司がハートマン軍曹。疲れた妻感満載のグゥイネス、ただただこちらの理解の範疇外にあるジョン・ドゥ(出頭時の「今、殺ってきました」と言わんばかりの様子とか、車内でのミルズへの挑発的な態度とか)などなど印象に残るものは数えきれない。極上の地獄めぐりである。
IMAX2Kにて。
周囲の環境音(街中、警察署内など)がよりクリアに聞こえた…気がする、多分。
タイトルバックの演出(何度観てもカッコいいよ、カイル・クーパー)やずーっと雨の暗く薄汚れた映像を考えると、そんなに綺麗な画質じゃない方が合っているとは思う。綺麗に薄汚れているのもそれはそれでありだけど。
そういえば二人実際に交際していたんだよなあ。
報われない
bad end of bad end.
7つの大罪になぞらえた殺人を繰り返すサイコキラーと、それを追う刑事たちの物語。ブラッド・ピット演じるミルズ刑事と、モーガン・フリーマン演じる相棒のサマセット刑事は、次々と起こる猟奇的な殺人事件を捜査する。
最初の犠牲者は強欲(Greed)の弁護士。彼はシェイクスピアの『ヴェニスの商人』に登場する”1ポンドの肉”の寓話になぞらえ、身体の一部を切り取られて死亡していた。次に殺されたのは、暴食(Gluttony)の男。彼は無理やり大量の食事を詰め込まれ、内臓破裂で命を落とした。
続いて、ドラッグに溺れ、暴行や盗難を繰り返していた男が怠惰(Sloth)の罪として罰を受ける。彼は1年間ベッドに縛り付けられ、生ける屍のような状態にされた。さらに、娼婦が色欲(Lust)、モデルの女性が傲慢(Pride)に見立てられ、それぞれ凄惨な方法で殺害される。
犯人が残した大罪はあと2つ。刑事たちはさらなる殺人を阻止しようとするが、犯人ジョン・ドウは自ら出頭し、「ある場所へ行けば死体の場所を教える」と取引を持ちかける。
2人が荒野へ向かうと、そこに届いたのはミルズ刑事の妻の生首だった。ジョン・ドウは嫉妬(Envy)に駆られ、ミルズの幸せな家庭を壊すことで自らを罰した。そして、その挑発に乗ったミルズは怒り(Wrath)に駆られ、ジョン・ドウを銃殺する。
これで7つの大罪はすべて完結……のはずだが、どうにもスッキリしない。もしジョン・ドウが「嫉妬」の罪を犯したのなら、彼自身が嫉妬にふさわしい方法で殺されるべきではないのか? また、「怒り」を背負ったミルズ刑事は生きているため、彼の存在が”7つの大罪に見立てた殺人”として完結しているとは言い難い。
極めて悲惨な結末ではあるものの、ジョン・ドウの計画はどこか中途半端なまま終わってしまったように感じる。
2025 IMAX4K 再上映 元の作品は 星満点5🌟🌟🌟🌟🌟 だが IMAX4K 新たな発見 感覚 無し。
イャぁジジイの俺には 4 K IMAX のありがたみわからず 間違いなくG映画
同時上映の『遺書公開』『リアル・ペイン』が PG12だが 本作はG は妥当だと思う。
観客 ファーストデイで 半分以上埋まってたが ほぼ100%近く すでに観てる人だろから
もう 1995版 DVD ビデオ📀📼 擦り切れるほど観てる 全てストーリー暗唱できる俺には響かず
ちなみに サントラも購入 サントラはサントラで 映画鑑賞では気づかない BGMが上手く繋がってて秀逸。今手に入らないよねぇ。
もしかしたら 途中の家の中で単独奥さんのシーン 一瞬追加❓と思ったが 多分 俺の記憶違い
違う結末あるなら 地獄の黙示録 のように ディレクターズカット版 とか 完全版
とか観たかった
セブン に 正直 免疫十分だから かなりショッキングでも良かった。
もう俺 話の結末 過程 映像 全て覚えてるから 刺激が無いとイマイチ
気づいた点
最初 雨☂️中 ブラピが ずぶ濡れで両手コーヒー 持ってるが 一個置いてったらダメじゃん👎お金の無駄
そこが脇の甘さにつながる。
もう一個 思った点
捜査 犯罪防止の基本は 当たり前だけども 『相手の土俵に乗らないこと 無効化すること』
相手の 意図を深く観ちゃダメ💢
もう一個思った点
世田谷 の事件の 犯人は 時代的に 本作観てるカモな あくまで推測 事後的ビデオレンタル考えるとピッタリ時期が一致
結論 4K って何❓お爺さんですみません🙇 あっ 🈶有料パンフは当然ありません 1995作だから
30年かぁ あっ❗️ミルズ刑事の奥さん女優さん 今だに名前が覚えられません。変なスペルは勘弁して 何系かは分かりませんが。
コレと気狂いピエロ
は、結末を知っている方が恐怖が増す気がします。
空回りな程元気なフィンチャー、音楽がうるさい位大きい。しかしエンドクレジットをデビッドボウイーの曲の中に収めて潔い。
故いかりや長介さんはモーガンフリーマンを大分参考にしたんでしょうね。
やはり封印させて頂きます
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