「最近観た昔の傑作映画」素晴らしき哉、人生! ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
最近観た昔の傑作映画
天使らしくない天使が出てくる「ベルリン天使の詩」「アンジェラ」や、天使のような存在の案内人や調整人、死神が出てくる「天使のくれた時間」「アジャストメント」「sweet rain 死神の精度」等は結構好きなジャンルである。
この映画は、いきなり天使の会話から始まる。その部分を除けば、主人公の少年時代から、おじが8000ドルを紛失して、主人公が橋の上から川に飛び込もうとするシーンまでは、ごく普通のヒューマンドラマだ。そこに天使が現れ、雰囲気が一変する。ここからの急展開は、この映画が好きか嫌いかの分岐点になっていると思う。もちろん私は好きな方である。
天使によって自分がいない世界に連れて行かれ、自分がかけがえのない存在であることに気付かさせてくれて、元の世界でやり直そうと決心する。
元の世界に戻れた主人公は有頂天になるが、8000ドルの負債は変わらないので、そんなに有頂天になっていいのか?って思ってたけど杞憂に終わってよかった。
妻の助けもあり、多くの人の献金により負債は免れるという、ちょっと嘘っぽいかもしれないが、個人的には素直に感動できたグランドフィナーレ的エンディングであった。
子供時代のシーンは短いが重要な伏線になっていた。川で溺れた弟を助けたこと(本人はそのため風邪の後遺症で片耳が聞こえなくなった)、アルバイト先のドラッグストアで、雇い主が息子の死の電報で動揺して、薬を間違えて毒薬を渡すところを主人公に助けられたこと、客として二人の少女が来ていたが、可愛い方が後の主人公の妻になるということ。
<印象に残ったセリフ>
(天使が主人公に言った)
ひとりの人生は、その他大勢の人生に影響を与える
ひとりいないだけで世界は一変する
(ラストの天使からのメッセージ)
友ある者は敗残者ではない
Remember no man is a failure who has friends.