劇場公開日 1954年2月6日

「人間として生きる」素晴らしき哉、人生! 福田恆存さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0人間として生きる

2017年8月29日
iPhoneアプリから投稿

もし「これはフィクションであって、現実はそんなに甘くない!」などとほざくひとがいたとして、彼は論外の極致であり、もはや生きる価値すらないと言えませう。
また「これは素晴らしいストーリーだ。本当に感動した」と言うひともズレている。
本質はそんなところにはありますまい。
むしろそんな境界はどうでもよい。

この作品を見ることによって、私たちが感ずるのは只のひとつしかない。「人生の素晴らしさ」であります。
むしろそれ以外に何を述べる必要がありませうか。いいや、全くありますまい。
とにかく人間なのだ。人間として生きることは素晴らしいと心の底から感じるのだ。他の生物など関係ない。人間はこんなにも素晴らしい。

福田恆存