トーク・トゥ・ハー

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

前作「オール・アバウト・マイ・マザー」でアカデミー外国語映画賞を受賞したアルモドバル監督、3年振りの新作。ドイツの舞踏家ピナ・バウシュの「カフェ・ミュラー」「炎のバズルカ」の舞台が登場、また、彼女と交際中のブラジルを代表するミュージシャン、カエターノ・ベローゾが歌う場面もある。劇中に登場する昔のサイレント映画「縮みゆく恋人」は、ムルナウ監督の「サンライズ」(27)を意識してアルモドバル監督が撮ったもの。

2002年製作/113分/スペイン
原題または英題:Talk to Her
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2003年6月28日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第60回 ゴールデングローブ賞(2003年)

受賞

最優秀外国語映画賞  
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映画レビュー

0.5全編に渡って吐き気をこらえた。最後の最後まで楽にしてもらえなかった...

2024年8月14日
PCから投稿

全編に渡って吐き気をこらえた。最後の最後まで楽にしてもらえなかった。救いようのない狂気とその容認。愛という言葉に置き換えられる行為はすべて美しく、かく生きるべしと肯定されているように見えたエンディングに絶望を覚えた。

自分本位のコミュニケーション不全の極限を見る思いだ。
100歩譲って、タブーに潜む愛なのだとしてみても、私には陵辱としか受け取れない。

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zoumyao

4.0昏睡状態の女子の患者を男子の看護師が犯し、その男子の看護師が刑務所...

2024年7月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

怖い

難しい

昏睡状態の女子の患者を男子の看護師が犯し、その男子の看護師が刑務所に行き、その昏睡状態の女子の患者が昏睡状態から意識を回復し歩けるまでになるストーリーでしたが、その看護師の男子がその昏睡状態の女子に中出しし、その女子がお腹に子を宿したが、そのお腹の子が死産だったそうで

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39stepbacK

4.0愛に定義はない

2023年7月26日
iPhoneアプリから投稿

いい映画でした。
さまざまな表現で人生や愛を語る。容易く言い表せないような文学の世界に迷い込んでしまいそうでした。

冒頭はピナ・バウシュの「カフェ・ミュラー」の舞台背景。女性が踊り進む中、テーブルやら椅子を男性が、女性が渡っていきやすいように、移動させるシーン。

それを観て涙するマルコを隣に座るベニグノが微笑ましそうに見つめる。

映画を最後まで見ると冒頭のシーンは暗喩的でもあります。

物語は、女闘牛士リディアとマルコの出逢いとアリシアとベニグノの交流が並行して進みますが、リディアは雄牛に突撃され植物状態に。アリシアは4年前に交通事故で昏睡状態に。互いのパートナーを見守るベニグノとマルコの間に友情も芽生えます。

ラストはアイロニーに満ちて、哀しくもあるのですが、アリシアとマルコの出逢いのスタートも感じさせます。

サイレン映画の「縮みゆく男」も秀逸。女性のヴァギナに埋没した男はベニグノの象徴だったのかも。

リディアが闘牛の試合に出る前の、衣装の着用が印象的。身体にぴっちり纏う姿はいくさに出陣する戦国武将のようでした。

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mitty

3.0達成されることのない営み

2023年6月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

それぞれ、こん睡状態に陥っている恋人(片方は?だけど)を持つ男性ふたりの物語。

エーリッヒ・フロムという思想家は「愛するということ」という著作の中で、
「愛」とは孤立の克服であり他者との合一を目的とする、と述べている。
そして、その営みは永遠に達成されることはないが、
だからと言って停止することもない、とも述べている。

本作では、この達成されることのない営みが、
孤独に悲嘆し畏怖する主人公と、倒錯的で偏狭的な看護人との対比で、
情感的に描かれている。

「オール・アバウト~」に続き、本作でも劇中劇が多用されているが、
特に印象的なのが、縮む男のサイレント映画。
本筋の孤立の克服をシニカルだが深刻に表現している。

ペドロ・アルモドバル監督作品はふたつめ。
なんというか、言語化できない、スレスレのところを突いてくる演出が真骨頂なのか、
観終った後の、良い意味での後味の悪さは独特。

本作のタイトルから、その辺への監督の拘りは伝わってくるし、
ラストシーン、バレー教師と主人公の会話なんかは、実に象徴的。

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えすけん