劇場公開日 1958年3月1日

「【”検察側の証人”エンドクレジットで「結末を決して口外しないように」と流れるので、一言。二転三転する展開は逸品の法廷劇である。】」情婦 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 【”検察側の証人”エンドクレジットで「結末を決して口外しないように」と流れるので、一言。二転三転する展開は逸品の法廷劇である。】

2025年10月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■裕福な未亡人エミリー・フレンチ(ノーマ・ヴァーデン)が殺害される事件が発生し、腕利きの老弁護士・ウィルフリッド卿(チャールズ・ロートン)は彼女に取り入った商人で容疑者になったレナード・ボール(タイロン・パワー)から弁護の依頼を受ける。
 裁判が始まり、検察側の証人としてレナードの妻・クリスチーネ・ヘルム(マレーネ・ディートリッヒ)が出廷する。
 そこで彼女は状況証拠から圧倒的に不利であったレナード・ボールとの関係を口にするのであった。
 それは、彼女にはドイツにオットー・ヘルムという夫が居たが、ドイツを出るためにレナード・ボールと重婚して、国を出た事や、検察が証拠としていたレナード・ボールの有罪証拠を認めるのであった。
 だが、何故か腑に落ちない顔で自宅に戻ったウィルフリッド卿に、駅から電話が入りそこに赴くと、ある女が居て彼に手紙を渡すのであった。

◆感想

・序盤、中盤まではユーモア風味もある展開である。特に太ったウィルフリッド卿を気遣う看護婦プリムソル(エルザ・ランチェスター)との遣り取りや、階段を自動昇降機で上がったり下がったりする卿の姿など。

・レナードの妻・クリスチーネ・ヘルムを演じたマレーネ・ディートリッヒの、法廷での凛とした姿が、今作で描かれる事件の鍵となる所も、実に上手いし、二転三転するストーリー展開を支えていると思うのである。

<アガサ・クリスティーの今作の原作となった短編”検察側の証人”は、読んでいないのであるが、それ故にラストの展開はヤラレタ作品である。
 それと共に、ビリー・ワイルダー監督の手腕には毎回驚かされるばかりなのである。>

NOBU
Mr.C.B.2さんのコメント
2025年10月15日

ビリー・ワイルダーって本当に上手いですよね。
本作のレビューは書いてないので返信は不要です。

Mr.C.B.2
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